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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 16年12月定例会 

平成 16年12月定例会 - 12月07日-03号
△日程第三議案第一号から第二十二号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。小泉議員の一般質問を受けまして、防災対策について関連質問をいたします。
 まず、ことしは幾度となく台風が襲来し、各地の深い傷跡もまだいえないうちに、新潟県中越地震で追い打ちをかけられた日本列島ですが、改めて、本県を初め被害を受けられた皆様方にお見舞いを申し上げます。
 私は、去る十一月十八日から二十二日まで、さきの中越地震で被害の最も大きかった新潟県長岡市、小千谷市、十日町市、川口町を中心に、台風二十三号でも甚大な被害をこうむった見附市、栃尾市にも足を運んで、現地の状況を視察してまいりました。
 既に、さまざまな情報があふれておりますが、「現場第一主義」、また「調査なくして発言なし」との公明党の理念のもと、実際に被災現場を目の当たりにし、被災者に直接聞いた生の声をもとに、話を進めてまいりたいと思います。
 被害総額約三兆円と言われる中越地震の被害状況については、まさに、筆舌に尽くしがたいと言うよりほかに表現が見当たりません。私は、かつて六年間、転勤先の長岡市に住み、中越・魚沼・上越地区を担当して仕事をしておりました。余りにも変わり果てた風景を目の前にして、胸を締めつけられる思いでありました。跡形もなく崩れ落ちた木造住宅、新築したばかりなのに基礎から倒壊した高床住宅、道路は波打ち、アスファルトがちぎれたように分断され、マンホールが浮き上がり、あちこちに陥没してできた穴があき、あわや私自身も被災者になるところでございました。
 お手元に現場写真をお配りをして、御案内をさせていただいております。上段の二枚については、これは長岡市――上段と中段については、長岡市で被害が大きかったと言われております高町団地、あるいは濁沢町の被災状況を自分のカメラで撮った写真を今回参考資料としておつけさせていただきました。下段の二枚につきましては、中被災の中心地に近い、震源地に近い十日町、川口町に通じる国道沿いの付近で撮った写真でございます。どこも、こんなような状況でございます。
 多くの観光客が訪れるほどの美しい風景をつくり出し、コシヒカリ米で有名な魚沼市の友人は、「この地震で水田・棚田は一瞬にして崩れ、棚田に面して幅一メートル、深さ一・五メートルにわたってV字状に土手が崩壊、棚田に泥が広がり、水も半減、さらに、土手の亀裂は地下にも及び、再び崩れ落ちる危険もあり、復興も来春にならないとめどが立たない」と、途方に暮れた表情で語ってくれました。
 小千谷市では、被災した会社の再建の見通しがつかず、結果的に倒産、従業員は全員解雇され、みずからの生活再建すらおぼつかないのに、財産のみならず、仕事まで失った方の悲しみと苦悩に満ちた顔を忘れることができません。
 長岡市でも、地震発生直後から、いきなり停電、電話も不通、仕事に出かけた御主人や塾に行った子供たちなど家族や親戚の所在や安否の確認もできずに、ただただ不安だったとか、隣部屋におばあちゃんがいるのがわかっていても、あの状況下で女一人ではどうしようもなかったとか、中には、一体どこに避難すればよいのか避難場所がわからなかった、やっとの思いで避難場所にはたどり着いたけれども、かぎがかかったままで入れなかったと、そのほか、行政からの情報不足に対する不満も多く聞かれました。
 そこで、中越地震が教訓として残した行政の課題とは一体何なのか、さまざまな資料を読み、国の「防災基本計画」や「山口県地域防災計画・震災対策編」にも目を通しました。県の防災計画は、率直に言って、よくまとめられていると感じました。関係者が、「災害時には、情報の収集や伝達が極端に困難な状況に陥る」との認識を持っていることも、台風災害などの過去の経験や阪神・淡路大震災での教訓も十分生かされていると思いますし、内容的には一定の評価をしております。
 しかしながら、災害対策の難しさについては、小泉議員が一般質問で指摘したように、すべての対応が行政だけでできるわけではないにもかかわらず、各防災関係組織や地域の自主防災組織と連絡を取り合うこと自体が、想像以上に難しい点にあります。さらに、つけ加えるならば、災害時には、決してマニュアルどおりにはいかないという点であります。だからこそ、より具体的な防災計画、より実効性のある計画や対策が必要であると私は考えます。
 県の防災計画から幾つか例を挙げれば、まず、九月議会で指摘したとおり、県下で土砂災害のおそれがある危険箇所は二万カ所以上あるにもかかわらず、被害想定については、活断層であることが確実な「小方-小瀬断層地震」「菊川断層地震」の二つと「歴史地震」の三つの想定しか記載がなく、活断層と想定される八カ所や疑いのある二カ所でのシミュレーションの記載はありません。
 また、情報収集に特に重要な電源・通信網の確保については、単に「整備促進」あるいは「計画的に」ではなく、機材や予備電源の最低限の目安を数値で示しながら、通信基地局のあり方、つまり、リスクの分散や設置計画について具体的に示すべきではないでしょうか。
 もう一点、災害弱者に対する避難勧告や誘導においては、「配慮」という表現が多用されていますが、災害弱者に対して確実に情報を伝えるための配慮とはいかなる行動か、また、肢体障害者を避難させるための配慮とはどのような手段をいうのか、あわせて、災害時にその実効性が強く期待されている「災害・救急医療情報システム」は、うまく機能させるための訓練は行われているのか、市町村と連携した防災訓練・避難訓練は全県で実施できているのか等々であります。
 重箱の隅をつついて県を非難するつもりなど毛頭ありませんが、九月の定例議会でも申しましたとおり、ハード・ソフト両面にわたって、私は、事後の百策より事前の一策が、災害対策上、非常に重要だと考えております。災害は避けられなくても、被害の拡大は、事前の努力次第で最小限にとどめることが可能だと考えるからであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、平成十七年度重点化方針に「暮らしの安心・安全基盤の強化」が掲げられておりますし、今こそ、県民の防災意識を高めるチャンスととらえ、県や市で行われる防災訓練において住民への情報伝達訓練を行うなど、全県で住民を巻き込んだより実践的な防災訓練が実施できるよう、市町村とタイアップして取り組むべきと考えますが、お伺いして、関連質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
◎総務部長(西村亘君) 防災対策について、関連質問にお答えをさせていただきます。
 ただいま、議員の貴重な災害状況の視察から、現地視察から御指摘がされたように、今回の新潟県中越地震のような大規模地震などが発生した場合、被害を軽減するためには、まず、県民の皆様一人一人が「みずからの生命と財産を守る」という心構えや行動が大変重要となることが、改めて指摘されているところであります。
 これまで、県といたしましては、防災意識の高揚を図るため、新聞・テレビ等のマスメディアの活用、県広報誌・パンフレットの配布など各種広報の実施や、近時、地域での助け合い組織として期待が高まっている自主防災組織の育成などに取り組むとともに、防災体制を検証するため、総合防災訓練を初め、図上訓練など各種訓練の実施に努めてきているところであります。
 さて、お尋ねの住民参加による防災訓練についてでありますが、県総合防災訓練におきましては、これまで、実施会場場所での集団避難訓練等にとどまっておりましたが、特に、昨年度からは、地元の住民、企業、団体の皆様みずからが、避難方法などについて企画段階から参加していただき、そして、そのことで、実際の訓練では、住民への情報伝達、市街地や避難所に指定されている学校や福祉施設を使っての避難訓練、初期消火活動、炊き出し訓練など、みずからの対応や役割を検証していただく地域密着型、住民参加型の訓練も実施しているところであります。
 今後は、さらに、防災行政無線などの通信機器や自治会、消防団、自主防災組織などの連絡網の活用による情報伝達体制の検証や、災害時要援護者である高齢者や障害者の避難誘導や避難所での生活支援など、住民参加型の訓練内容を充実してまいります。
 このような訓練内容については、市町村や防災関係機関にも積極的に情報提供を行うなど、十分連携を図りながら、すべての市町村において実践的な訓練が行われるよう取り組んでまいります。
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Posted on 2004/12/07 Tue. 13:58 [edit]

category: 2004年議会報告

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07

平成 16年 9月定例会  

平成 16年 9月定例会
△日程第四議案第一号から第二十二号まで、第二十四号から第二十六号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。
 「晴天にも驟雨がいつ来るかわからない。歓喜の時にも災厄がすぐ来ると覚悟しなければならない」とはドイツの詩人シラーの言葉であります。
 台風十六号、十八号は、我々の想像をはるかに超えた猛威をふるい、私自身も電気のつかない不便さ、水道が出ない不便さ、エレベーターが動かない不便さを感じておりました。しかし、家が倒壊したとか浸水したとか、家の前の電柱が倒れそうだとか、かかってくる携帯電話から聞こえてくる声は、必死の思いで助けを求めてかけてこられた方々の悲痛な叫びでございました。
 現場にかけつけても自然の猛威の前に一個人としての無力さを感じつつ、被害に遭われた方々を前に、行政による公助、地域の連帯による共助、そして自助の三つの力を合わせて、もっと社会の防災力を高めていかねばならないと痛感いたしました。
 「住み良さ日本一」を目指す二井県政は、まさにあらしの中での新出発となりましたが、波浪は障害に遭うたびにその頑固の度を増すと言います。財政難も含めさまざまな課題が山積しておりますが、苦難こそ混沌から秩序への回転軸であります。今こそ県勢発展のため頑固に、そして懸命なかじ取りをよろしくお願いいたします。
 それでは、質問に移ります。
 まず、県税の徴収対策についてお尋ねいたします。
 山口県の財政状況は、長引く不況で景気の悪い中、危機的状況にあります。歳入面では、県税収入が大幅に落ち込んでおり、財政調整基金はほぼ底をつく状況であります。このような中、県民の期待にこたえる施策を実施していくためには、徹底した行財政改革を進めるとともに、歳入、特に自主財源の確保が極めて重要であります。この自主財源の中心は、言うまでもなく県税であります。
 県行政の推進に当たるためには、県税収入の確保が不可欠であります。そこで、平成十三年度決算を見ますと、県税滞納繰越額は四十億円近くあり、年々減少傾向にあるものの、金額的にはまだまだ多いようであります。平成十五年度決算見込みでは、多少圧縮されたものの、県税滞納繰越額は三十七億円と、依然として高額であります。このような県税の滞納は、本来、県の行う各種事業の財源が入らないということであり、租税負担の公平・公正の原則から見ても問題があります。
 大多数の納税者は、厳しい経済状況にもかかわらず、汗と血を流し、歯を食いしばってきちんと納税する努力をしておられます。こうした人たちの努力を考えると、県税滞納額を極力圧縮し、県民の納税行政に対する信頼を確保することが極めて重要であります。
 さらに、現在、国において検討されています三位一体の改革の中で、国から地方への税源移譲が課題となっておりますが、税源移譲の前提として適切な徴収体制を整えるとともに、従来にも増して徴収努力が求められることは言うまでもありません。
 東京都では、不在がちな滞納者に対しては、早朝や夜間に催告を行ったり、悪質な滞納者に対しては、弁明を待たずに一気に差し押さえ処分を行うなど、強気の対策が成果を上げているとも聞いております。
 本県においても、滞納整理を強力に進めて、県税滞納を整理、圧縮するべきと考えますが、滞納額を圧縮するために、徴収対策をどのようにお考えか、お伺いいたします。
 次に、介護保険制度についてお尋ねいたします。
 制度が定着するまで少なくとも十年はかかるであろうと言われた介護保険制度が発足し、五年目に入りました。発足当時は、不安を持たれていた介護サービスの提供も、介護サービス事業者の増加により大きな混乱もなく進められるとともに、介護サービス利用者も予想を上回る早さで増加しております。
 全国の六十五歳以上の被保険者数は、制度施行時に比べ本年二月時点で一三%の二百七十八万人の増加、要介護認定者は、七四%の百六十一万人の増加、また介護サービス利用者は、昨年十二月時点で居宅は一三○%、施設は四三%、全体で一○○%の増加となっております。
 介護保険制度の施行以来、この制度を評価する声はふえており、昨年の読売新聞の世論調査によると、制度を評価する割合が六割近くになっておりました。その一方で、発足した時点において持ち越された課題や、これまでの運営実績をもとに、各種の現場から問題提起がなされております。
 厚生労働省は、平成十八年度からの制度改正を目指し、介護保険法改正法案を提出の予定であり、関係各局で構成している介護制度改革本部を設置し、制度改正の作業を本格化させております。
 限りある財源を自立支援という本来の目的に有効活用するためには、給付の適正化が急務であり、提供する介護サービスの内容を精査して、質を高める必要があると認識しております。制度改正は、国が厳正な議論のもとに、法改正などによって最終的に決定するものではありますが、県としても介護保険制度の運営において重要な役目を担っている事業者の指定や監査の権限を持っており、また県民からの相談も受けていることから、適切な対応が要求されるところであり、そのためには介護保険の現状を詳細に把握しておく必要があります。
 そこで、この四年間の介護保険制度の現状をどのように把握され、どのように業務を推進されるのか、また国の制度改革に対して必要なものは国に対し忌憚のない意見を述べる必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、観光対策についてお尋ねします。
 御案内のとおり、我が公明党は、観光立国を目指し、「観光立国の戦略的展開を求める二十の提言」を政府に申し入れるなどして、二○○四年度予算では、ビジット・ジャパンの予算が対前年度比六○%もアップされたり、外国人向け案内書や案内標識整備の予算も計上されるなど、政府が二○一○年に一千万人を目標としたビジット・ジャパン・キャンペーンも本格的に動き始めたところです。
 折しもことし三月から「冬のソナタ」でブームを巻き起こした韓国からの修学旅行生がビザなしで国内旅行ができるようになったり、この九月一日からは中国からの修学旅行生にもビザなし入国が認可されました。さらに、あす九月十五日からは、北京市、上海市、広東省の住民にだけ認められていた観光ビザ発給の対象地域が天津市、遼寧省、山東省、江蘇省、浙江省にも広げられます。中国第三の都会・天津市はもちろん、蘇州、南京、大連、青島といったおなじみの観光地や大都会も含まれております。中国や韓国などの近隣国からの観光客の伸びが「観光県」山口の実現に大きく寄与すると考えております。
 中でも本県と交流のある山東省は、経済的にも近年成長著しい市場でもあります。本県にとっては、国内のみならず海外にも大きな可能性を秘めた観光客誘致のマーケットが拡大されたととらえるべきであります。チャンスが広がった分、チャンスをつかむためのアクションを起こすのは当然であります。私は、もっともっと山口県の魅力を国内外に発信するとともに、すぐれた観光地づくり進めていかねばならないと思うのであります。
 三期目のスタートに当たり、二井知事の所信表明の中にも、「教育県」「工業県」「環境県」「観光県」という本県の持つバランスのよさや、さまざまな個性、特性を伸ばしながら、「住み良さ日本一の県づくり」に全庁を挙げて取り組みたいとのお話がございましたが、今後、観光客誘致を進めるため、山口県らしい観光戦略にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 次に、土砂災害の防止対策についてお尋ねをいたします。
 ことしは、台風の当たり年とのことで、過日の台風十六号、十八号も本県を初め、広い地域に甚大な被害をもたらしました。被害を受けられた皆様方には、改めまして心よりお見舞いを申し上げる次第であります。
 一方、これに先立つ七月、まだ御記憶に新しいところと思いますが、新潟県や福井県で梅雨前線豪雨による大規模な災害が発生し、とりわけ新潟豪雨災害においては、多くの高齢者が自宅に取り残されたまま逃げおくれ、とうとい命を落とされたところであります。
 改めて申し上げるまでもなく、災害対策の基本は、まず人命を守ることにあります。そして、自然災害のように、常に想定外の事態が生じ得る場合には、何をおいても適時適切な警戒避難が重要であり、行政には、今後とも洪水警報や避難命令など、必要な情報を迅速かつ正確に住民に伝達するための不断の努力をお願いする次第であります。
 さて、さきの台風や新潟、福井の豪雨の際には、高潮や河川の破堤等による水害や、がけ崩れなど土砂災害も数多く発生しており、そのつめ跡の大きさは各メディアに報道されたところですが、残念なことは、この災害によってとうとい人命や貴重な財産がたくさん失われたことであります。
 本県においても、近年、山地や丘陵地への新たな宅地開発などにより、土砂災害の発生するおそれのある危険個所が年々増加しており、現在、全国第三位、県下全域で二万カ所以上にものぼる危険個所があるとお聞きしております。そして、比較的平穏な年でありました昨年においても、全国第四位となる六十九件もの土砂災害が発生しているとのことです。
 私は、常々、こうした土砂災害から命や財産を守るためには、土砂災害防止工事などの災害を未然に防ぐためのハード対策はもとより必要なことではありますが、さらにあわせて、土砂災害に対する普及啓発や避難勧告などの通報システムを初めとするソフト対策を充実させ、住民の方々に土砂災害に対する危険回避のための対策をしっかりと認識していただくことも重要だと考えてきたところであります。
 河川のはんらんや土砂災害は、その発生のメカニズムや想定される被害範囲についての把握がある程度可能になったとはいえ、まさに突発的に発生するものであります。私は、事後の百策よりも事前の一策という観点から、こうした土砂災害の未然防止に向け、行政においては日ごろから科学的な知見や過去の災害の実態等を踏まえ、災害危険性のある箇所に関する情報を積極的に地域や個人に周知するよう努力していただき、一方では、住民の方々にもこのような行政からの情報を十分把握され、土砂災害の特質や前兆等に関する知識を得るよう努めていただくことなどにより、非常時の適時適切な警戒避難行動に生かすことができる社会システムの構築が可能であると考えます。
 そこで、お尋ねをいたします。
 県は、今後、土砂災害による被害の未然防止に向けてどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、道路行政についてお尋ねをいたします。
 昨今の科学技術の進歩には目覚しいものがあります。子供から大人まで、だれもが自在にパソコンを操り、インターネットや携帯電話などの普及によって、かつては夢物語であったようなことも最近ではごく身近に体験できるようになってまいりました。地方に暮らす我々もこうした情報技術の発展による恩恵を受け、日常生活においては、以前と比べ物にならないほど利便性が向上してきております。
 しかし、こうした一方で、通勤や通学、買い物など、実際に移動するために利用する道路網の整備状況はどうでしょうか。私の地元、周南市を走る県道新南陽日原線を例にとりましても、二車線はあるものの、見通しの悪いカーブが連続し、降雨時にはすぐに通行どめになる上、大型車両の離合が困難な道が連続しており、自動車のみならず、歩行者に対する安全性確保のためにも、早急な改修を望む声が上がっています。住みよさ日本一を掲げる本県であれば、こうした地方の生活に密着した道路を一日も早く整備していくことこそが喫緊の課題ではないかと思います。
 さて、今、中央では一方的な数の理論が持ち出され、「交通量の少ない地方の道路はもう要らない」といった議論が展開されております。確かに、財政状況が厳しく、公共事業が抑制傾向にある中で、限られた予算を有効に執行することは重要であります。私としましても、一朝一夕に道路網の整備を進めていくことが困難であることは承知しておりますし、こうした公共事業が環境へ与える影響も考慮しなければならないことも十分に理解しております。
 地方に暮らす方々が望む道路は、必ずしも幅員が広く、規格のそろった豪華な道路ばかりではありません。予算が限られているのであれば、なおさらであります。多少道路の規格が下がってもいい、立派な道路でなくてもいい、全面的な拡幅が難しいのであれば、待避所を設けてでも構いませんが、ただ着工から完成までに十年も二十年も要するというのではなく、地域の実情に即した道路を、また安心して歩行できる、安心して自転車がこげるような、人に優しい道路をできるだけ早く整備していただき、緊急時にも安心して対応できる道路ネットワークを構築してもらいたいというのが正直な声なのであります。
 こうした中、本年三月、県では、これまでのジョイロードプランを見直し、新たな道路整備計画を策定されたところでありますが、この計画における特徴的な取り組みとしまして、事業費の縮減を図りつつ、整備効果の早期発現を目指す「ローカルルールの導入」を掲げておられます。本県がいち早くこうした観点からの道路整備の方向性を打ち出されたことはまことに心強い限りであります。
 そこで、お尋ねをいたします。
 県におかれましては、新たな道路整備計画に掲げられたローカルルールの具体化に向けて、今後どのように取り組みを展開していかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、栄養教諭制度の導入についてお尋ねいたします。
 栄養教諭制度を創設するための「学校教育法等の一部を改正する法律」が本年五月十四日の参議院本会議において全会一致で可決・成立し、来年度から施行されることとなりました。この法律は、我が国の将来を担う子供たちが将来にわたって健康に生活していけるようにするため、家庭だけでなく、学校においても子供に対する食に関する指導を充実させることを目的としたものであります。
 未来を担う子供たちにとって、健康、体力は「生きる力」の基礎となるものであり、子供たちの心と体の健康を保ち、生き生きした活力を与えゆく源泉は食事にあります。ところが、朝食を食べないで登校する子供が急増する一方、スナック菓子の取り過ぎやインスタント食品、ファストフードの洪水などによる食生活の乱れが、健康な体の発達と生きる力をはぐくむ上で、大きな妨げとなっています。特に、小学生にまで糖尿病、高血圧など生活習慣病が広がりを見せていることは非常に大きな問題であり、肥満や体力低下は深刻です。
 食生活が十分でなければ、思考力も鈍り、意欲も衰えます。子供たちの食生活を改善するためには、学校、家庭のそれぞれの意識啓発が必要ですが、とりわけ学校教育の中で食についての教育、つまり食育を充実させていくことが急務であると考えます。
 なぜなら本来、食に関しては、家庭が中心となって対応すべきものではありますが、最近は、家庭での子供たちの食生活の乱れが顕著となっているようであり、学校における食育を充実させる必要性が高まってきております。
 さらに、平成十二年度の国の調査によりますと、週に二、三回以上朝食を食べないで登校することがある児童生徒は、全国では約一八%、本県では約一九%に及ぶという実態が明らかになっております。
 こうしたことから、健康教育に関する研修会等に保護者や地域の皆様の参加も可能にするなど、学校、保護者、地域が一体となった食育が求められていると思います。
 そのような中、平成十七年四月から栄養教諭制度が創設されます。栄養教諭とは、今急速にふえ、大変な問題となっている偏食傾向などによる肥満や痩身のほか、食物アレルギーや摂食障害のある児童生徒に対して、きめ細かい個別指導など、家庭、地域と連携した食育(食に対する指導)の推進を健康教育の一環として行う専門家であり、その役割が非常に期待されるものと思われます。
 栄養教諭として勤務するためには、他の教諭や養護教諭と同様に教員免許が必要となり、通常、栄養教諭免許状を取得する場合は、大学等に二年以上在籍し、所定の単位を修得することとなっておりますが、現在、学校栄養職員として勤務されている方々は、これまでに修得した知識、技術等を考慮して、特別の措置により取得を可能としています。
 そこで、栄養教諭制度の創設に伴い、栄養教諭への移行が円滑に進められるためには、免許状取得のための認定講習の実施や、食に関する指導について、栄養教諭が学級担任や教科担任などと連携しつつ、教科、特別活動において、その専門性を生かした指導が十分行えるなどの諸条件整備が必要であると思われます。
 そこで、お伺いしますが、県教委として、栄養教諭制度の導入に向けてどのように取り組まれるのかお伺いいたします。
 最後に、少年非行防止、保護対策についてお尋ねいたします。
 全国の少年事件を見ると、ことしに入ってからも長崎県佐世保市での小学生による同級生の殺人事件や大阪府岸和田市での中学生が衰弱死寸前となった児童虐待事件など、社会を震撼させる事件が続発し、少年の非行防止、保護の両面において深刻な状況にあります。
 一方、県内においても、ことし上半期では、刑法犯で検挙補導された少年が九百八人で、前年より九十二人減少しているものの、依然として成人を含めた刑法犯検挙人員中の四割以上を占め、また女子中学生による強盗事件や幼い子供が被害となった心中事件、児童虐待事件など悲しい事件が続発しております。
 少子・高齢化が進む中で、青少年の非行防止と保護の両面から次代を担う少年の健全育成を図ることは、国民の願いであるとともに、今後の治安対策上においても極めて重要な課題であります。昨年、政府が策定した「青少年育成施策大綱」や「犯罪に強い社会実現のための行動計画」でも、この点が強調されております。
 こうした情勢を反映して、警察庁がことし四月に発表した「少年非行防止・保護総合対策推進要綱」においては、児童虐待への対応強化のほか、学校連絡制度や警察官OB等からなるサポーターによる学校等関係機関との連携強化が新たに盛り込まれたところであります。
 さて、我が公明党では、ことし四月に地域の安全・防犯対策として「子どもたちの生命を守る安全プラン」を発表し、県議団としても少年問題と防犯まちづくりをリンクさせた取り組みとして、警察と学校との連絡制度確立や少年ボランティアの活用、さらにはスーパー防犯灯の設置など、ハード、ソフト両面にわたる対策を要望してまいりました。その中でも、周南市の高校生ボランティアらによるC&C作戦は、新聞でも大きくその活躍ぶりが紹介されました。青少年みずからの目線で少年犯罪を防止しようという試みは大いに期待をしております。
 県警では、今年度から警察と学校との連絡制度を立ち上げたのを初め、警察官OBや教師OBからなる少年安全サポーターを周南市を初め、岩国、防府、山口、宇部、下関、萩の県下七地区に配置し、警察と学校、そして地域とのパイプ役として、非行及び被害防止活動など積極的に取り組んでおられると伺っております。
 このような警察官OB等を採用して、学校や地域との連携を強め、非行防止、被害防止を図る制度は、現在、東京都などの大府県では実施されておりますが、本県としては先進的な取り組みだと評価しております。
 事実、少年サポーターによる事件前の対応で、非行が減少したと新聞報道されておりましたが、警察の有するノウハウを地域や学校に広め、地域でのセーフティーネットを拡大していくことは極めて重要な対策だと考えます。
 そこで、県警本部長にお尋ねしますが、ことし五月からスタートしたばかりの少年安全サポーターではありますが、少年非行防止や被害防止面における効果をどのようにとらえ、またこの制度も含め非行防止、被害防止のために、今後どのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 私からは、観光対策についてのお尋ねにお答えいたします。
 近年、観光客のニーズが多様化し、旅行形態も大きく変化をいたしております。そのような中で、全国の観光地間の競争は一段と厳しさを増しているところでありまして、山口県らしさを生かした取り組みがますます重要となっております。このため、「山口県観光基本構想」におきまして、自然・歴史・文化資源が豊富であることや、アジアへの近接性を本県の特性として掲げますとともに、旅行代理店や交通事業者等と協働して観光戦略会議を設置をし、観光客の誘致に取り組んでおります。
 具体的には、秋芳洞や青海島などの自然景観、大内文化や壇ノ浦の戦い、明治維新などの歴史・文化遺産、さらには豊富な温泉や地域のすぐれた食材など、全国的にも高く評価されている観光資源を戦略的にPRをいたしており、また最近では、萩開府四○○年やかけかえ後の錦帯橋、来年の大河ドラマ「義経」などを新たなテーマとして観光キャンペーンを実施をいたしております。
 また、実施に当たりましては、国内最大の市場である首都圏や関西圏、さらには新幹線「のぞみ」の停車に伴い、新たな市場として期待をされております中部圏に対しましては、テーマ性を持った旬の情報を発信をし、九州等近県に対しましては、主として家族連れを対象に、「参加・体験型」をPRをいたしているところであります。
 次に、アジアへの近接性を生かした取り組みとして、近年、発展が著しく、観光市場としての拡大が見込まれます中国や韓国をターゲットとして、これまでの交流実績や定期航路の優位性を生かして、積極的な観光客誘致を図ることにいたしております。
 特に、お示しがありましたように、本県と長く友好関係にある中国・山東省が、訪日団体観光ビザの発給地域に追加されますことから、本年七月に済南市と青島市において観光説明会を開催したところでもあります。また、近く、山東省の旅行代理店やマスコミを本県の観光地に案内することにいたしておるところでございます。
 今後とも山口県らしい地域の特性を生かした観光戦略を進め、観光客の一層の誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
 そのほかの御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎総務部長(瀧井勇君) 県税の徴収対策に関するお尋ねでありますが、お示しのとおり、財政状況が極めて厳しい中で、自主財源である県税収入を確保するためには、徴収対策を一層強化していくことが重要であると考えております。このため、滞納整理に当たりましては、滞納者との直接対話による自主納付を基本として、日中接触できない滞納者には、夜間にも電話や訪問を行っており、たび重なる催告にもかかわらず納税誠意が示されない滞納者に対しましては、これまでも預金や生命保険、給料等の債権を中心とした差し押さえ処分を実施するなど、的確かつ厳正な措置を講じてきたところでありまして、平成十五年度においては約千六百件の差し押さえを行っております。
 また、自動車税の納期限である五月末には、「夜間納税相談窓口」を、資金流動期の十二月には「滞納整理特別強化月間」を設定するなど、納税の推進や滞納整理の促進を図りますとともに、市町村に賦課徴収が法定委任されております個人県民税につきましても、市町村職員に対する各種研修の実施や共同催告、共同訪問などの徴収支援を行っているところであります。
 さらに、高額で徴収困難な案件につきましては、税務課徴収対策班が機動的な滞納処分に取り組んでいるところであります。
 これらの取り組みは、滞納額の圧縮に一定の成果を上げているところでありますが、徴収環境は依然として厳しい状況にありますことから、今後とも税負担の公平と県民の税務行政に対する信頼を確保いたしますため、これまでの取り組みを強化し、常習かつ悪質な滞納者には、より一層積極的な債権の差し押さえや不動産の差し押さえ、公売の実施など、厳正な滞納処分を行いますとともに、税源移譲の動きや市町村合併の進展などを踏まえた徴収体制の検討も行いながら、県税収入の確保と滞納繰越額の圧縮に取り組んでいく考えでございます。
◎健康福祉部長(石津敏樹君) 介護保険制度についてのお尋ねであります。
 介護保険制度につきましては、施行五年目に入り、この間、要介護認定者が増加し、居宅サービスを中心に利用が大幅に拡大してきております。また、利用者の多様なニーズに応じたサービス提供体制も着実に整備されてきておりますことから、県といたしましては、制度が県民の皆様の間に定着し、全体としておおむね順調に推移しているものと考えております。
 しかしながら、高齢化の一層の進展に伴い、サービス利用者の増加が見込まれる中、居宅サービスに比して施設サービスの比重が高く、また比較的軽度の要介護認定者が多い現状等から、今後は特に、介護予防や痴呆性高齢者対策、在宅支援体制などを強化する必要があると考えております。
 このため、今年度からは新たに痴呆性高齢者の早期発見、早期対応に向けた支援体制の整備や、施設から在宅への復帰支援、さらにはサービスのレベルアップに向けた第三者評価事業に取り組むなど、やまぐち高齢者プランに基づき、介護サービスの一層の充実を図っているところであります。
 こうした中、国におきましては、現在、社会保障審議会の意見も踏まえ、介護保険制度の見直しが進められており、制度の持続可能性の確保を基本に、保険給付の内容・水準、サービス質の確保、保険料や利用者負担のあり方などについて検討が行われております。
 県といたしましても、制度が将来にわたって安定的に運営され、必要なサービスを適切に利用することができるよう、これまでの実績を踏まえ、サービス提供基盤の整備に必要な財源の確保や、低所得者に対する保険料等の軽減対策、介護予防地域支え合い事業の充実等について、国に対し要望を行ってきたところであります。
 介護保険制度は、施行後初めての見直しの時期を迎えておりますが、県としては、今後とも国に対し、保険者である市町村の意見や本県の事情を踏まえ、必要な働きかけを行ってまいります。
◎土木建築部長(藤本聡君) まず、土砂災害の防止対策についてのお尋ねにお答えします。
 県といたしましては、従来より市町村とも連携しながら、ハード対策として土石流、地すべり、急傾斜地崩壊対策工事を計画的に推進してきたところであり、これにあわせソフト対策として土砂災害に関する危険箇所の周知と緊急時の情報の伝達にも積極的に取り組んできたところです。
 まず、危険箇所の周知につきましては、危険箇所マップの公開やダイレクトメールの発送などを行ってきたところですが、今後はさらに、平成十三年四月に施行された土砂災害防止法に基づき、土砂災害が発生するおそれがある区域等をより詳細に明らかにしていくこととしており、現在、学識経験者等により構成される委員会において、区域指定の方針等について検討を進めているところです。
 また、緊急時の情報の伝達につきましては、防災行政無線等を用いて、市町村に対して、累積降雨量に基づく土砂災害の発生する可能性に関する情報の伝達を行ってきたところですが、さらに今後は、二時間後までの降雨予測に基づく、より精度の高い情報を提供する方向で、現在、気象台等関係機関と協議を進めているところです。
 県といたしましては、土砂災害による人的被害の多くは、高齢者等のいわゆる災害時要援護者とされる方々でありますことから、今後ともこれらの方々を初め、県民の生命・財産を保護するため、ハード対策とあわせ、ソフト対策のさらなる充実を図ってまいります。
 次に、地域の実情に応じた道路整備の推進に関するお尋ねにお答えします。
 道路は、県民生活や産業活動を支えるとともに、災害等の緊急時には生命線ともなる基本的かつ重要な社会資本であり、県としましても従前から道路網の早期整備に努めてきたところですが、財政状況も厳しさを増していることから、より一層コスト縮減を図りつつ、整備効果の早期発現に努める必要があると考えております。このため、新たな道路整備計画において、それぞれの地域の地形や利用実態に応じて道路規格を弾力的に適用する「ローカルルールの導入」を盛り込んだところです。
 その内容は、一つ目として、一日当たりの交通量が五百台未満の区間については、幅員五メートル程度の一車線整備、二つ目としましては、五百台以上千五百台未満の区間については、一車線整備と二車線整備等を適切に組み合わせた、いわゆる一・五車線的道路整備、三番目としましては、歩行者などの通行量や沿道状況、通学路指定状況等に応じた幅員での歩道等の整備などであり、県としましては、このルールの導入に積極的に取り組むこととし、既に一部区間について道路規格の見直しを行っているところです。
 今後とも、新たな道路整備計画に基づき、関係市町村や地域の皆様の御意見を伺いながら、新規事業はもとより既存事業についても地域の実情に応じたローカルルールの導入に取り組むなどして、お示しの県道新南陽日原線を含めた道路網の計画的な整備に努めてまいります。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) 栄養教諭制度の導入に関するお尋ねにお答えいたします。
 学校教育におきまして、食育は、望ましい食習慣の形成や豊かな心の育成など、子供たちが生涯にわたって健康で生き生きとした生活を送るための基礎をなすものであります。その推進に当たりましては、学級担任や教科担任に加えまして、食に関する豊富な専門知識と技能を有しております職員による指導が極めて有効であります。このため、県教委では、これまで特別非常勤講師制度やティームティーチングにより学校栄養職員の食に関する指導への積極的な取り組みを進めてきたところであります。
 こうした中で、お示しのありましたような食育のより一層の推進を図るために、新たに来年度から栄養教諭制度が創設されることとなっております。県教委では、近く関係各課からなるプロジェクトチームを設置いたしまして、国の動向を踏まえ、市町村教委や学校等関係機関の意見も聞きながら、子供たちの食に関する課題に対応して、学校における食育の進め方、栄養教諭の役割と指導内容、さらには免許取得のための講習や任用等の課題につきまして検討し、必要な取り組みを進めながら、栄養教諭制度の計画的な導入を図りまして、子供たちの食育の積極的な推進に努めてまいります。
 以上でございます。
◎警察本部長(篠宮隆君) 少年の非行防止と被害防止についてお答えをいたします。
 現在、少年安全サポーターは、問題行動のある生徒に対するサポートチームの結成や学校をさぼっていた生徒への指導、また校内暴力の沈静化への支援、さらには児童虐待容疑情報の発掘など効果的な活動を行っており、学校や関係者から大きな信頼を得ているところであります。
 本年八月末までに刑法犯で検挙補導された少年は一千二百二人で、昨年同期より百十七人、約九%減少しておりますが、これも少年安全サポート事業の効果が徐々にあらわれてきているものと考えております。
 県警といたしましては、昨年、少年人口一千人当たりの刑法犯少年の割合が全国ワースト八位という高い非行率を低下させ、当面ワースト十位から脱却すべく、今後も引き続き「少年非行防止アクションプラン」に基づき、少年安全サポーターによる非行防止安全対策に関する学校、地域との連携強化や児童生徒の健全育成を図る学校連絡制度の適切かつ積極的な運用、また少年リーダーズによる万引き防止のための店舗に対する点検及び改善を要請する行動などの諸対策を総合的に推進していくこととしております。

Posted on 2004/09/30 Thu. 13:57 [edit]

category: 2004年議会報告

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平成 16年 2月定例会 

平成 16年 2月定例会 - 03月03日-03号
△日程第三議案第一号から第六十八号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。
 光陰矢のごとしと申しますが、昨年四月に県議会の一員に加えていただきまして、はや一年が過ぎようとしております。この間、多くの県民の皆様のお声をお聞きしながら、その実現に無我夢中で走ってまいりました。
 本日は桃の節句でございます。元来、中国で厄を払うという意味が転じたものと聞いております。鳥インフルエンザなど頭の痛いニュースが年頭から駆けめぐりましたが、明るく元気な県勢発展のために、私も微力ではございますが、なお一層走り続けようと決意を新たにしたところでございます。
 では、通告に従い、質問に移ります。
 初めに、新エネルギーの活用についてお伺いします。
 地球温暖化ガスの排出量の削減を目指す京都議定書が、一九九七年に採択され、世界各国で石油、石炭にかわるエネルギーとして、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマス(生物エネルギー)など、新エネルギーが注目を集めております。
 小泉純一郎首相は、本年一月十九日の施政方針演説の中で、中長期的な環境・エネルギー政策のもと、燃料電池や太陽光・風力発電などクリーンエネルギーの普及を促進し、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しを行うなど、脱温暖化に向けた新エネルギーの利用促進を強調しました。
 現在、世界で新エネルギーの利用が最も進んでいるのはヨーロッパで、特に風力発電は、二○一○年には発電能力全体の一割を超える見通しのようであります。その中でも原発に力を入れていたドイツは、世界の風力発電能力の四割近くを占める「風力大国」へと変貌を遂げようとしております。
 日本でも、風力発電の風車や、太陽光を電気に変える大型パネルは、日常の光景になりつつあり、御存じのように本県においても、油谷町や日置町において緩やかな山並みや日本海をバックに風力発電の風車が稼働しているわけであります。
 一方で、新エネルギーの普及に追い風となっているのは、昨年四月に施行された「新エネルギー利用特別措置法」でありますが、これは風力や太陽光で発電した電気の利用を電力会社に義務づけるものであります。こうした法制化の背景には、新エネルギーの利用が、温暖化対策につながると同時に、資源の少ない日本にとっては、安定したエネルギーの確保に寄与する点が挙げられます。
 我が党は、環境にすぐれたクリーンな新エネルギーの導入促進を訴えてまいりました。これらはいずれも、まだまだ小さな芽ではありますが、地球温暖化という人類的な危機を見据え、未来の安全を守るための投資であり、人間の生活に欠かせないエネルギーの安定供給という点からも大切に育てていかなければなりません。
 そのためには、風力や太陽光など一定のスピードで普及を見せ始めた新エネルギーは、その普及を加速化させる必要がありますし、特に風力、太陽光以外については、新エネルギー導入の選択肢を広げる意味から、またエネルギー全体に対する新エネルギーの依存度をより高めていくためにも、実用化や普及への取り組みが必要であると痛感いたします。
 そこで、お尋ねしたいと思いますが、新エネルギービジョンを推進していく立場から、太陽光、風力以外の新エネルギーの実用化や普及に関して、現状をどう認識しておられるのか、まずお伺いします。
 さて、現在、我が党が注目しておりますのは、新エネルギーの中でも究極のクリーンエネルギー源として、近年、脚光を浴びております燃料電池であります。
 燃料電池については、我が国が大きな技術ポテンシャルを有する分野であり、技術開発を進めることは経済活性化にも資するものですが、一方でその導入・普及にはコスト低減や性能向上などの課題もあると聞いております。
 しかしながら、燃料電池で用いられる水素については、本県では全国一の副生能力を持つなど優位性もあるわけですから、そうした点から、燃料電池に関する技術開発については、今後、積極的に取り組むことを考えていかねばなりません。
 そこで、お尋ねいたしますが、県では、「水素フロンティア山口」を目指して積極的に施策を推進しておられますが、このような本県における副生水素の活用に向けた今後の取り組みについて、お伺いいたします。
 次に、高齢者リハビリの充実についてお尋ねいたします。
 介護保険制度がスタートして本年四月で満四年を迎えます。スタート当初、問題の多かった介護保険制度も、低所得者への配慮やサービス内容の充実等、種々の改善がなされ、現在では多くの皆様から評価を得ております。
 反面、高齢化が進み、制度が定着することにより、施設の待機者やサービス希望者の数も予想以上に増加しております。高齢者の自立と安心の老後を保障するには、介護保険制度に対する信頼性をさらに高め、確固たる制度とする必要があります。
 厚生労働省は、一月八日、介護制度改革本部を立ち上げ、介護保険制度の抜本的な見直し作業をスタートさせました。その中で大きな焦点となっているのが、介護予防と要介護度の改善対策であります。
 二○○一年の国民生活基礎調査から要介護度のデータを分析したところ、二○○○年に要支援者だった高齢者のうち、二○○一年に要介護度の認定が重度化した者の割合は約三四%に上がり、現行の要支援者に対する予防給付や軽度の要介護者への給付が、必ずしも要介護度の改善につながっていないことが明らかになりました。
 要介護認定者は、二○○○年四月の介護保険創設時に比べ、二○○三年十月末時点で約百五十三万人増加しましたが、このうち要支援・要介護一の軽度の認定者は約九十万人増加しており、増加の著しい軽度の認定者が重度化するか、それとも心身の機能を回復して自立した生活へと戻るかは、介護保険の将来を決定づけると言っても過言ではありません。
 介護予防と要介護度の改善が進めば、介護保険料の上昇を抑えられるという財政面のメリットは当然のこと、何よりも高齢者自身が元気を取り戻し、住みなれた地域で生活を送ることができます。
こうした中で、介護予防に効果を上げ、注目を集めている手法に「パワーリハビリ」があります。高齢者向けトレーニングマシンを使って心身の機能回復を図るものであり、ここ二、三年で全国の自治体に急速に広がっております。
 東京都世田谷区は、二○○三年四月から「パワーリハビリ」を開始。トレーニングは週二回、三カ月間かけて実施されています。毎回のトレーニングでは、参加者が六種類の専用トレーニングマシンを順番に使い、足、腕、胴体などの筋肉を鍛え、全身のバランスを整えています。
 二○○三年度の第一期(五月から七月)には十六人が参加。当初の要介護度は要支援が二人、要介護一が八人、要介護二が三人、要介護三が二人、要介護四が一人でした。それがプログラム終了時には、十六人中十四人が要介護度を改善し、うち六人は要介護認定に該当せず、自立したとの結果が出ております。
 世田谷区の試算によると、介護給付の節減額は十六人全員で年間千五百八十四万円に上り、車いすの利用者がゴルフを楽しめるまでに回復した例もあると伺っています。
 厚労省も二○○三年度から「パワーリハビリ」を介護予防事業の一環として取り入れ、「高齢者筋力向上トレーニング事業」をスタートさせていますが、現在では全国百七十五自治体、四百施設で導入されております。
 我が国の予防や医療、介護のリハビリは歴史的にも脳卒中を主な対象として形成されてきました。しかし、要介護の原因は脳卒中に加えて、高齢による衰弱や転倒骨折、痴呆、関節疾患といった生活機能の低下をもたらす疾患・状態が重きを占めているため、今後はこうした生活機能の低下に対応したリハビリの推進が重要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、グリーン・ツーリズムについてお尋ねいたします。
 今回提案のありました平成十六年度予算案の中に「グリーン・ツーリズム推進戦略事業費」が盛り込まれておりました。改めて説明するまでもありませんが、グリーン・ツーリズムとは、「緑豊かな農山村で、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」のことであります。
 国においては、グリーン・ツーリズムを初めとする都市農村交流を、都市住民にゆとりと安らぎを、農業者に就業機会と地域活性化をもたらす重要な政策分野と位置づけており、国の十六年度予算案においても、「新たなライフスタイルの実現に向けた都市と農村の共生・対流の推進」を柱に、多様なグリーン・ツーリズム関連事業を計上しているのであります。
 とりわけ中心となります「新グリーン・ツーリズム総合推進対策事業」においては、都市住民の多様なニーズにきめ細かく対応するとともに、農山漁村資源や農林水産業等と連携・調和した地域ぐるみのグリーン・ツーリズムの総合的な推進をねらいとして、願望顕在化、情報化、産業化、地域ぐるみの四つをテーマに、関係府省連携で総合的、戦略的に取り組むこととしております。
 都市住民にとっては、農山村を舞台に交流を深める中で、新鮮でおいしい特産物との出会いや、願望であったゆとりある休暇を過ごすことができます。また、生産者側にとっても、農産物や加工品等の販路の開拓や確保ができ、グリーン・ツーリズムの推進は都市と農山村の両方に大きなメリットをもたらすものであると考えます。
 それゆえ、新規事業として、今回三カ所のモデル地域を指定して取り組みを始められることには、期待が大きく、大きなチャンスにめぐり会えたととらえています。
 そこで、お尋ねいたしますが、グリーン・ツーリズムを取り巻く環境・条件が変化する中で、県としては、グリーン・ツーリズムのニーズ変化をどうとらえ、農家所得の向上に向けて、今後、グリーン・ツーリズムにどのように取り組んでいかれるのか、御所見を伺います。
 次は、児童虐待防止対策の強化についてお尋ねいたします。
 ここでは、子供に対する虐待を防止するための、大人側の見地で質問をしたいと思います。
 二○○○年十一月から施行された児童虐待防止法は、同年五月、超党派の議員立法で成立したため、施行後三年をめどに指摘のあった不備について、見直しをする時期に当たっており、与野党各党の改正案は、近く取りまとめられ、今国会での成立を目指す方向で検討が進められております。
 そのような動きがある中、大阪府警は先月二十五日、中学三年生の長男に一年半にわたりほとんど食事も与えず暴行などの虐待を加えたとして、実父と同居中の内縁の妻の二人を殺人未遂容疑で逮捕しました。
病院に収容された長男は餓死寸前で、四十一キロあった体重は何と二十四キロしかなく、現在も脳の障害などで意識不明の重体だそうであります。
 この中学生は、なぜもっと早く救い出せなかったのか、ここが問題です。
「育ち盛りの子の体重が急激に減ったり、いつも汚れた服装をしていたら、ネグレクト、つまり育児放棄を疑う必要があります。周囲の人がある程度気づいていながら「よそ様のことだから」と傍観している間に、取り返しのつかない結果を招くことが多い」とは、「子どもの虐待防止ネットワーク・あいち」が発した警告です。
 中学生は、一昨年九月ごろ急にやせ始め、担任教諭が相談を促したが打ち明けず、その後不登校になったため家庭訪問を重ねたにもかかわらず、容疑者に反発され途絶え、結局虐待の事実確認ができなかったようです。
 さらに悪いことに、学校側は昨年四月、児童相談所に「虐待の疑いがある」と口頭で伝えたものの正式な通告ではなかったために、連絡を受けた児童相談所も適切な対応がとれなかったというのが一連の経過のようです。
 つまり、学校や児童相談所は虐待の可能性を認識しながらも救うことができなかった、ということなのであります。大変に痛ましい事件であります。
 一人の子供に対してかかわり切る大人がいなかったことが残念でなりませんが、児童相談所への虐待相談件数は昨年度、約二万三千七百件で、五年前の四・四倍にもはね上がり、現在の児童相談所の職員の数や専門性では十分な対応ができないとも言われております。
 本県での取り組みに目を向けますと、十六年度、緊急重要項目の一つとして、児童虐待防止等総合推進事業の中で「ハイリスク家庭見守りチーム」の設置をうたわれております。対象家庭として「虐待の通告を受けたが事実確認ができなかった家庭」と「虐待の事実があり助言指導を行った家庭」と明記し、児童虐待が発生するおそれのある家庭への未然防止対策の取り組みについては、従来から一歩踏み込んだ施策だと高く評価しております。
 今後一層、対応事例や課題などの情報を関係機関・市町村ネットワークを利用し幅広く収集され、多くの地域サポーターたちが、単に早期発見にとどまらず、予防から自立支援、保護者に対する適切な指導まで、切れ目のない支援活動に役立てられるよう、十分な管理をお願いしておきたいと思います。
 そこで、お尋ねいたしますが、これ以上痛ましい児童虐待を繰り返さないためには、特に地域における支援体制の整備充実を図ることが重要だと思いますが、地域の人材活用についてどのようにお考えか、また集められた情報を多くのサポーターが活用できるよう、情報を共有化することが大切でありますが、どのようにお考えか、お尋ねいたします。
 続いて、学校教育におけるCAPプログラムについてお尋ねいたします。
 子供たちが自分で、いじめ、虐待、性暴力、誘拐などから自分を守れるように、持っている力を引き出すことの大切さを教える教育プログラム「CAPプログラム」の活動が各地で広がっております。
 近年、同プログラムのワークショップ(体験的参加型学習)を学校の授業に取り入れたり、児童生徒や教職員、保護者などを対象に講習会を実施している自治体も出てきておりますが、ここでは子供たちみずからが、自分の身を守るための予防対策の見地から質問をしたいと思います。
 最近では、いじめや虐待、痴漢や性暴力、最悪のケースとしては誘拐などで子供の生死にもかかわるような深刻な事件が相次いで起こっております。今の子供たちは、常に精神的にも肉体的にもさまざまな暴力に遭遇する危険にさらされております。
不幸にして暴力に遭遇した子供たちの多くは、心の奥底に深く傷を残し、その治療も大変です。傷ついた子供たちへの心のケアは最重要な課題ですが、反面、交通事故に遭わないように教える交通安全教育と同じように、まずは暴力被害から逃れるための防止教育も必要であるとの考え方が「CAPプログラム」の活動の根底にあります。
 児童生徒のみならず、教職員、PTAなども対象に実施する自治体もふえ、授業に取り入れている学校もふえてきているのはこうした理由からであります。
 先日、ある新聞に、「連れ去りから子供を守るためには危険回避能力を身につけさせて」との記事が掲載されておりましたが、その中で、子どもの危険回避研究所・所長の「子供が危険回避能力を身につけることが最も重要だ」との意見や、ある犯罪社会学者の話として、「危険回避能力は、体験によってしか得られない。情報として見聞きするだけではだめだ」とも強調しておりました。全く同感であります。
 この観点からも、CAPプログラムの体験型学習は非常に効果が高いと考えられますし、実は私も実際にある小学校で開催された大人向けワークショップの内容を伺ってまいりましたが、先ほど紹介した「危険回避能力は体験によってしか得られない」とはまことに言い得て妙であります。
 本県での実態は、私が知る限りNPO六団体ほどが精力的に活動しているようですが、残念ながら教育現場に携わる方々の理解には温度差があるようです。ある市教育委員会では、CAPプログラムのプレゼンテーションすら聞き入れてもらえなかったとの声も聞いております。
 平成十五年度のCAPプログラム実施校は県内で十八校と伺いましたが、県教委として、児童生徒の被害防止に向けて、地域人材の活用と関係機関との連携、また各市町村教育委員会及び各学校への指導徹底について打ち出されていることもあり、個人的には今後の拡大に大いに期待をしております。
 ただ私は、このプログラムの導入を進める前に、まず教育現場での認識をもっと高める必要性があると考えます。CAPプログラムでは、どのような内容がどのように教えられ、子供たちにどの程度の影響を及ぼせるのか、各教育委員会や校長会、教頭会、生徒指導の先生方が集まる席で、その内容についてより積極的に検討してみるべきではないかと考えます。
 そこで、お尋ねいたします。
子供たちの危険回避能力を高める取り組みとしてCAPプログラム導入の検討は進んでいるのか、また学校教育ではどのような体験型の学習指導が行われているのか、さらに不幸にして被害に遭遇してしまい、心に傷を負った子供たちの心のケアをどう行っていくのか、教育長にお伺いいたします。
 最後に、少年非行防止対策についてお尋ねいたします。
 平成十五年中の全国の刑法犯認知件数は二百七十九万件と八年ぶりに減少し、県内につきましても、二万三千六百件と五年ぶりに減少しております。特に、県警におかれましては、検挙率は四三%で全国四位という実績を上げられ、日夜たゆまない地道な捜査活動に敬意を表す次第であります。
 さて、最近の少年非行情勢を見ますと、刑法犯検挙人員の約四割、ひったくり、路上強盗等街頭犯罪の七割を少年が占めていると言われています。警察庁の調べによると、昨年一年間の刑法犯で摘発された少年は前年比一・九%増の十四万四千四百四人となっております。
 さらに、沖縄県における中学生による殺人・死体遺棄事件や長崎県における中学生による幼児誘拐殺人事件等に見られるように、少年非行の凶悪化が進んでおり、殺人・強盗といった凶悪犯は前年を上回っています。
 県内においても例外ではなく、刑法犯は減少しているものの、凶悪犯は四人増の十三人と増加しています。また、少年人口千人当たりの刑法犯少年の割合では、全国八位で、非行少年の約七四%が小・中・高校生と、非常に憂慮すべき状態となっています。
 一方、凶悪事件の被害少年も、全国では前年比三・一%増の二千二百四人で、過去十年間で最多となっている点も見過ごせません。
 少年非行の防止は、犯罪抑止の面や将来の治安を見据えたとき、重要な課題であります。
 このような課題に対応するためには、少年ボランティア組織と連携した街頭補導を強化するとともに、九月定例議会で申し上げた石川県の事例のような学校への連絡制度の活用により、学校を初めとする関係機関や地域と連携し、非行の芽を早く摘み取る、あるいは問題を抱える少年の立ち直り対策を積極的に行うことが重要であると考えます。
 これまで、地域の子供は地域で守るとして、県内各地で地域が主体となったボランティア組織が立ち上がり、少年非行防止や犯罪抑止活動に取り組まれております。
 また、昨年来から周南・下関・宇部地区等で、少年の万引きを防止するために、高校生等の少年が実際にスーパーや大規模小売店の店頭を見回って、少年の視点で防犯上の不備な点をチェックするC&C作戦を展開しておられます。
 こうした少年ボランティア活動は、少年みずからの社会参加活動を促し、規範意識を醸成する意味において、今後とも、このようなボランティアの輪を県下全域に広めていくことが大事であり、そのためにも警察の支援が欠かせないと思うのであります。
 さて、県警の平成十六年度予算編成では、「犯罪抑止に向けた安心・安全基盤の強化」の中で、少年安全サポート事業として、警察OB等を活用した少年安全サポーターの設置がされており、今後の活躍を大いに期待するものであります。
 そこで、県警本部長にお尋ねいたしますが、少年安全サポーターの今後の取り組みについてお伺いするとともに、このたび警察署に対し、警察から学校への通報の基準を示されたということですが、その運用についてお伺いします。
 また、少年を主体としたボランティア組織の立ち上げと、今後の活用についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
 以上で、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 私からは、新エネルギーの活用に関する御質問のうち、副生水素の活用についてお答えをいたします。
 お示しがありましたように、燃料電池に用いられている水素は、その利用段階では二酸化炭素を排出しない、二十一世紀における究極のクリーンエネルギーであると言われ、世界じゅうで注目をされております。化石燃料の消費削減の観点からも、環境に望ましいエネルギーと言えます。
 県といたしましては、県内で副生される水素の有効活用を検討するために、今年度、「水素フロンティア山口推進事業」によりまして、県内におけるソーダ業界、石油業界など業界ごとの水素供給可能量や燃料電池の普及見込み、環境産業の育成可能性などの調査・検討を行いますとともに、水素燃料電池自動車走行実証事業を実施をいたしました。
 この結果、県内における副生水素量は、今後の燃料電池の普及拡大を見込んでも、十分対応できるものであることを確認をいたしたところでありますが、燃料電池の導入・普及には、お示しがありましたように、コスト低減や性能向上などの課題がありますことから、さらなる実証研究が必要であると考えております。
 こうした中で、本県の先進的取り組みが、国におきましても高く評価をされまして、来年度の環境省の新規事業である「温暖化対策技術開発事業」の中心事業として、国の委託を受けて実証研究を実施する見通しとなったところでございます。
 これを踏まえまして、新年度におきましては、企業、研究機関、大学、県・市の行政機関が一体となって、「水素フロンティア山口実証検討事業」に取り組み、ソーダ工場から副生する水素を燃料とする固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステムに関する実証研究を行いますとともに、一般家庭にこの水素燃料電池システムを設置するための水素供給インフラの形態やシステムの構成、環境保全性・経済性の検討などの調査を実施することにいたしております。
 このような取り組みを通じまして、副生水素を活用したクリーンエネルギー社会の実現を目指し、地球温暖化対策の推進と地域経済の活性化を促進する「環境と経済の両立」を進めてまいりたいと考えております。
 そのほかに御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎商工労働部長(伊藤俊昭君) 太陽光、風力以外の新エネルギーの実用化や普及に関する現状の認識についてのお尋ねであります。
 新エネルギーの導入は、地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上の観点から、極めて有効であるとされており、お示しのように、太陽光発電や風力発電につきましては、技術開発が進むとともに大量生産の段階に至ったことから、本県においても、近年、順調に導入が進んでいるところであります。
 一方、太陽光や風力以外の新エネルギーにつきましては、一般的に発電コストが高いことや技術的信頼性が低いことなどから、実用実績も少なく、これらの課題解決には一層の技術開発等の進展が必要とされてきたところであります。
 しかしながら、これらの新エネルギーは、環境負荷の軽減や未利用資源の活用など多くのすぐれた特性を有していることから、燃料電池やバイオマスなどの新エネルギーにつきましては、近年、国において、その実用化に向けた技術開発が加速化され、本県においても、「水素フロンティア山口推進事業」やエネルギーの地産・地消を目指す「森林バイオマスエネルギー活用推進事業」に積極的に取り組んでいるところであります。
 今後とも国の技術開発動向等を注視しながら、「新エネルギー導入ビジョン」に基づき、新エネルギーに係る実証試験や県有施設への先導的導入、普及啓発に鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
◎健康福祉部長(石津敏樹君) 高齢者リハビリテーションの充実等、二点のお尋ねであります。
 まず、高齢者のリハビリテーションにつきましては、高齢者の生活の質の向上や自立支援の観点から、その充実を図ることが必要であり、特に衰弱や転倒・骨折などによる生活機能の低下は、要介護状態になることや介護度の重度化につながることから、これらに対応したリハビリテーションの推進が重要であると考えております。
 こうした中、介護保険制度におきましては、昨年四月からリハビリテーション機能の強化を目的として「個別リハビリテーション」が位置づけられましたことから、県としましては、要介護者等の生活機能の維持・向上が一層図られるよう、積極的な実施について、介護保険施設や居宅サービス事業所に対し、啓発・指導を行ってきたところであります。
 これまで、該当の施設等の大半で個別リハビリテーションが導入され、高齢者一人一人に対応した取り組みが開始されておりますが、今後さらに積極的、効果的な実施が図られますよう、引き続き、各種研修等を通じて徹底に努めてまいります。
 さらに、お示しのパワーリハビリを含む筋力向上トレーニングは、現在、国の補助制度による市町村の福祉サービスとして位置づけられており、在宅高齢者の生活機能の低下を防止し、介護予防を進める上で有効であることから、市町村に対し積極的に取り組むよう、指導・助言を行ってきたところであり、その結果、来年度から五市町において実施されることとなっております。
 また、現在、国においては、介護保険制度の見直しの中で、筋力向上トレーニングを含むリハビリテーションのあり方について検討がなされており、県といたしましては、この検討の推移も見ながら、市町村や関係団体との連携のもと、高齢者リハビリテーションの充実に取り組んでまいります。
 次に、児童虐待防止対策の強化についてのお尋ねであります。
 児童虐待防止対策を進めるに当たりましては、その未然防止と早期発見、さらには事案への迅速かつ適切な対応が重要であると考えております。
 県といたしましては、これまで、児童にかかわる援助関係者で構成する「児童虐待対策推進協議会」を設置し、学校や警察など関係機関相互の連携の強化を図りますとともに、児童相談所を中心に地域におけるネットワークの整備など、体制の充実に努めてきたところであります。
 お尋ねの地域の人材活用につきましては、地域社会全体で児童虐待防止に取り組むことが重要でありますことから、児童委員や母子保健推進員等を「虐待防止地域サポーター」として登録し、未然防止に向けた啓発や早期発見など、地域での活動に積極的に取り組んでいただいているところであります。
 今後、現在三千人の「虐待防止地域サポーター」をさらに拡充しますとともに、日常的に子供に接する機会の多い保育士や教員等に対する早期に虐待を発見できる力のレベルアップを目指した研修の充実などにより、地域での見守り体制を強化していくこととしております。
 さらに、来年度におきましては、在宅の保健師等を虐待のおそれのある家庭に派遣する「ハイリスク家庭見守りチーム」を設置するなど、地域の人材を活用した支援体制を一層充実していくこととしております。
 次に、情報の共有化についてであります。
 児童虐待に適切に対応するためには、地域のさまざまな援助関係者の支援が必要でありますことから、地域の関係者相互が情報の共有化を図り、緊密な連携のもとに、その取り組みを進めることが重要であります。
 このため、県といたしましては、市町村のネットワーク会議等、事例検討や情報交換の場を通じ、地域の関係者相互の情報の共有化を進めますとともに、十四年度に作成した援助関係者の連携マニュアルの活用により、関係者相互の連携を図るなど、子育て家庭等への適切な対応に努めているところであります。
 今後、十六年度中に全市へのネットワーク会議の設置を促進しますとともに、未然防止の観点から、身近な関係者が気軽に集い情報交換を行う場を積極的に開催するなど、一層情報を共有しやすい環境づくりを進めることとしております。
 今後とも、市町村や関係機関・団体等との緊密な連携のもとに、児童虐待防止対策に取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎農林部長(清弘和毅君) グリーン・ツーリズムについてのお尋ねでございます。
 都市と農山村の共生と対流を進めるグリーン・ツーリズムの推進は、農家所得の向上など、農山村地域の活性化を図る上で極めて重要でございます。
 このため、これまで、道の駅等の交流施設の整備充実や、ルーラルフェスタの開催、交流活動を担う人材の育成などに努めてきたところであり、この結果、県内各地で多様な都市農村交流が展開され、交流人口の拡大や農産物等の売り上げが増加するなど、着実な成果が上がってきております。
 こうした中、都市住民においては、余暇時間の増大やゆとり・安らぎ志向の高まり、新鮮で安心・安全な食への期待などから、農山村への関心が高まっております。
 このようなニーズの変化に対応し、農山村地域においては、農家レストランや棚田オーナー制度、滞在型市民農園などの新たな取り組みが生まれてきており、日帰り型から滞在型への都市農村交流の広がりによる農家所得の向上も期待されております。
 このような状況を踏まえ、県といたしましては、これまでの取り組みに加え、農山村における新たな産業の創出を図る観点から、地域ぐるみのグリーン・ツーリズムを推進することとし、現在、新たな推進計画の策定を進めているところであります。
 今後は、この計画に基づき、農家民宿等の起業化や人材育成、魅力的な滞在プログラムの開発支援などを進めることとし、来年度においては、市町村と連携を図りながら、モデル地域三カ所において、地域における推進組織の整備や、推進手法の開発等を行い、グリーン・ツーリズムの先導的地域を育成することとしております。
 こうした取り組みを通じ、今後、農山村における新たな産業の育成に視点を置いたグリーン・ツーリズムを進め、農家所得の向上と農山村地域の活性化を図るとともに、都市住民のニーズにこたえてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) CAPプログラムの啓発についてのお尋ねにお答えいたします。
 お示しのありましたように、いじめ、虐待、誘拐など、子供たちが被害者となる事件・事故が全国的に相次いでおります中で、児童生徒の被害防止に向け、学校教育の中で、体験的参加型学習に取り組むことが重要であると考えております。
 CAPプログラムは、児童生徒を初め、教員、保護者の防犯意識の向上や適切な行動選択が可能となるなどの成果が報告されておりまして、このような体験型の学習指導については、警察等の協力による防犯訓練や学校独自の取り組みもありますことなどから、市町村や学校においては、それらの状況を踏まえまして実施しているところもあるところであります。
 次に、体験型の学習指導についてでありますが、各学校においては、誘拐、性被害等の児童生徒の被害防止対策のため、不審者からの逃げ方や大声の出し方を学ぶ防犯訓練や、学校内への侵入者を想定した避難訓練、さらには、学級活動において役割を決めてのロールプレーイング手法を取り入れた寸劇など、児童生徒の発達段階に応じたさまざまな取り組みが行われております。
 次に、子供たちの心のケアについては、児童生徒一人一人に応じた心のカウンセリングを実施する必要がありますので、心の専門家であるスクールカウンセラーの配置を中学校において拡充いたしますとともに、新たに小学校におきましても、子供と親の相談員を配置することとしております。
 また、学校において、緊急で解決困難な問題行動等が発生した場合や、重大な事件・事故が起こった場合には、健康福祉部等と連携をしながら、精神科医、臨床心理士等で編成いたしますサポートチームを学校に派遣して、学校の体制づくりや教職員に対する支援、また被害児童生徒を初め、周囲の児童生徒の心理的被害の防止に向けた取り組みを行っております。
 県教委といたしましては、今後とも、CAPプログラムを初め各種の体験型・参加型学習の内容や効果等について情報を提供し、各学校において関係機関との連携をより一層強化し、児童生徒の発達段階に応じた体験型の学習等を実施するなどによりまして、児童生徒の被害防止と心のケアに積極的に取り組んでまいります。
 以上であります。
◎警察本部長(篠宮隆君) 少年非行防止対策についてお答えをいたします。
 少年非行防止は、議員御指摘のとおり、犯罪抑止の面や将来の治安を見据えたとき、極めて重要な課題であります。
 このようなことから、県警察としては、このたび「少年非行防止アクションプラン」を策定し、諸対策を強力に推進していくこととしているところであります。
 まず、十六年度予算案に新たに計上いたしました少年サポート事業につきましては、少年非行問題について知識経験を有する警察官、教師などのOB七人を県下三カ所にある県警少年サポートセンターに配置をいたしまして、非行と少年の被害の防止に関し、市教育委員会に派遣するなどして、学校、PTAなど関係者の活動を支援するものであります。
 非行防止の面からは、薬物乱用・非行防止教室の開催、少年及びその保護者に対する助言指導、さらには学校、地域住民と連携した街頭補導活動などを行うこととしております。
 また、被害防止の面からは、学校の安全管理体制の助言と防犯訓練の支援、PTAやボランティアの行う校外パトロールの支援、児童虐待事案に対する学校関係者との連携などを行うこととしております。
 あわせて、児童生徒の犯罪被害事案と非行等の問題行動について学校へ通報する、いわゆる「学校連絡制度」を来る四月から発足することといたしました。
 この制度は、児童生徒を対象とする犯罪被害や声かけなど被害防止のために必要な事案、あるいはグループによる非行事案のような他の児童生徒に波及拡大するおそれのある事案などについて、学校での適切な指導がぜひとも必要と認められるものについて、警察から学校側に連絡をするものであります。
 この学校への連絡制度は、学校から警察への連絡と相まって、児童生徒の被害の未然防止と健全育成に大いに役立つ制度と確信をいたしております。
 次に、少年を主体としたボランティア組織の立ち上げについては、これまでのC&C作戦(チェックアンドチェック作戦)の成果を踏まえて、四月から新たに、県下全域に「少年リーダーズ」百名を委嘱し、少年の視点から非行防止活動を展開することとしております。
 具体的な活動といたしましては、万引き防止のためのチェックアンドチェック作戦の展開、あるいは社会参加活動などによる少年の居場所づくり、さらには出会い系サイトに関する広報啓発などであります。
 少年の健全育成は、「やまぐち未来デザイン21」の重要な柱であります。今後とも、学校を初めとする関係機関や地域の理解と協力を得ながら、総合的な諸対策を進めてまいる所存であります。

Posted on 2004/03/03 Wed. 13:55 [edit]

category: 2004年議会報告

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