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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 18年11月定例会 

平成 18年11月定例会 - 12月04日-02号
△日程第三議案第一号から第十九号まで
◆(上岡康彦君) おはようございます。公明党の上岡康彦でございます。
 去る十一月十九日、太田新代表を迎えて、我が公明党山口県本部としても、新たな出発を期したところであります。決意も新たに、県勢発展のため、これからも頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、通告に従い、公明党県議団を代表して質問をさせていただきます。
 最初に、平成十九年度当初予算編成における行政改革の取り組みについてお尋ねいたします。
 現在の地方財政は、近年の税収不足等から生じた多額の財源不足を、交付税特別会計借入金や特例的な地方債の増発等によって補てんしてきた結果、債務残高が二百四兆円と累積し、厳しい状況が続いております。
 本県財政も同様に、県債残高の増嵩が進み、公債費が今後も高い水準で推移すると見込まれるなど、財政体質の硬直化が進んでおり、年末の地方財政対策の決着次第では、状況は厳しさを増すものと懸念されます。
 こうした状況の中で、平成十九年度当初予算編成方針が示されたわけですが、「財政改革への徹底した取り組み」を基本方針の一つとし、中期的な財政改革の指針や行政改革推進プランに沿って、歳出構造や経費支出の徹底した見直し、歳入のきめ細かな洗い直しを進め、「県政集中改革期」の最終年度として、将来に向けた財政健全化の取り組みを確かなものにするとされています。
 特に、歳出の見直しについては、「役割分担の明確化」を重視し、県が本来果たすべき役割と責任を、いま一度、ゼロベースで見直すとのことです。これは、私ども公明党が行政改革を進めるに際し、行政がやるべき仕事は何で、公務員がやるべきなのか、民間でも可能なのか、そもそもやる必要があるのか、と主張してきた「事業仕分け」の考え方に沿うものであると評価しております。
 私は、地方財政の健全化を進めるためには、国においては、国と地方の役割分担を積極的に見直すほか、地方における財政負担の軽減や、地方への関与、義務づけの廃止・縮小等の見直しを行うべきであり、地方公共団体みずからも、住民本位の行政体制を確立し、あらゆる創意工夫を集中的に講じ、住民の目に見える形で成果が上がるよう、徹底した行政改革を行い、特に、総人件費抑制のためにも、定員管理目標の着実な達成が必要だと考えます。
 その取り組み成果は、少子・高齢化への対応や地域活力の創出などの直面する課題に対応する行政サービスの充実や、現世代で対処するべき特例的な地方債等、地方の債務残高の縮減に通じ、ひいては、地域住民に還元されるものと考えます。
 そこで、お尋ねいたしますが、平成十九年度当初予算において、行政改革推進プランの取り組みをどのように推進されるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、雇用対策についてお尋ねいたします。
 生産年齢人口の減少や労働者の年齢構成の変化、また、IT技術の進展などに伴う職場環境の大きな変化の中で、働く個人が高い意欲を持って、心身とも充実した状態で働けて、自己の能力を存分に発揮でき、仕事の成果を十分社会に還元していくためには、「仕事と家庭」「仕事と地域活動」「仕事と趣味」の両立など、みずからのライフスタイルを安心・納得して、選択・実現できる環境の整備が重要な課題であると思います。
 一方、企業側では、優秀な人材を引きつけ、働く人の意欲・能力を最大限に引き出し、生産性を向上させるためには、人材の確保とともに、こうした仕事と余暇のバランスがとれる勤務形態へのシフトが不可欠であると、発想を転換する必要があります。
 このような職場が本県でふえていけば、仕事と仕事以外の活動のバランス、すなわち、「ワークライフバランス」がうまくとれた生活が送れる県民が増加し、経済社会の繁栄ももちろん、家庭生活が豊かでゆとりあるものになり、知事が公約された「住み良さ日本一の元気県山口」実現への近道となるのではないかと考えております。
 しかしながら、最近の県内景気は、回復基調を保ちながら、雇用面での改善の動きも見られますが、パートや派遣労働者の比率が高まるなど、就業形態の多様化が進み、常用雇用を求める求職者のニーズとは必ずしも一致しない雇用のミスマッチや、年長フリーターの増加といった問題も生じています。また、二○○七年問題に対応した、団塊の世代の退職に伴う技能・技術の継承支援も、喫緊の課題であります。
 こうした中で、家庭サービスなど、仕事以外の活動の充実を図るためには、仕事面での充実、所得の確保・向上が必要であります。そのためには、各世代ごとに対応した職業能力開発基盤の整備・充実や、雇用のミスマッチ解消などに向けた雇用対策を進めるとともに、若者の雇用対策や女性の就職対策、障害者への就労訓練、非正規労働者対策の充実など、さまざまな課題に対応した施策が必要ですが、最近の雇用環境や社会経済情勢を見るとき、私は、今後、産業界のニーズに的確に対応した人材の育成・確保など、産業政策と連携した取り組みと、安倍総理が特に重点的に取り組まれている、新卒時に正規雇用につけなかった若者や子育てを終えた女性などの再チャレンジの支援のための取り組み、この二つの施策の強化・充実が特段重要と考えます。
 そこで、お尋ねいたしますが、今後の人口減少社会における本県産業の持続的発展とともに、仕事と生活のバランスがとれた県民生活が送れる社会の実現を図るためには、産業人材の育成・確保を図るとともに、再チャレンジを支援することが重要であると考えますが、最近の雇用環境等の変化に対応し、今後、県はどのような方針で雇用対策に取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、観光振興についてお尋ねいたします。
 現代社会においては、交通通信手段の飛躍的な進歩により、世界規模での交流が進み、まさに大交流時代を迎えています。その中で、観光は、旅行、宿泊、輸送、飲食などの幅広い産業の振興や雇用の拡大など、地域経済に大きな影響を及ぼすと同時に、交流人口の拡大により地域経済の活性化につながる柱の一つとして、その振興が大いに期待されているところであります。
 近年では、余暇時間の拡大や価値観やライフスタイルの多様化等により、従来の画一化した団体旅行・通過型旅行から、個人や家族をベースにし、農業体験や自然学習等の体験・交流を楽しむ時間消費型・体験型の旅行に移行しており、また、新幹線や航空機等の高速交通網の整備が進み、短時間で全国各地への移動が可能になるなど、活動範囲が拡大し、一層地域間での誘客競争が激化しております。
 このような状況下にあって、本県への一層の観光客誘致を図るためには、多様化するニーズに対応すると同時に、地域の自然的、社会的、人的資源を十分に活用し、本県の個性・魅力をアピールできる観光地づくりが必要となってきております。
 県におかれましては、観光客数三千万人を目標に、デザイン21第五次実行計画の重点プロジェクトとして「おいでませ山口推進プロジェクト」を掲げ、その中で魅力ある観光地づくりに向けて、観光戦略会議を中心に、新たな観光資源の発掘や観光ボランティアなどの人材育成、高齢者や障害者に優しいバリアフリー化の推進など、ホスピタリティの向上にも積極的に取り組まれていることは、承知をしております。
 例えば、萩における「まちじゅう博物館」や山口の「アートふる山口」などの地域の町並みや史跡を生かした取り組み、また、瀬戸内海沿岸に立地するコンビナート群を活用した産業観光への取り組みなど、県内各地で地域資源を生かした観光地づくりが進んでおりますし、ホスピタリティの向上についても、私の住む周南地域の玄関口であるJR徳山駅の改修においても、バリアフリー化が進められているなど、その成果は着実にあらわれていると思います。
 また、先月、本県で開催された「国民文化祭」には、目標の百万人を超える約百四十五万人の入場者を記録するなど、大成功をおさめましたが、その要因の一つとして、ボランティアを初めとする県民の温かい「おもてなし」が上げられます。こうした国民文化祭で培われた「おもてなし」の心も、今後の観光地づくりに、ぜひとも生かしていく必要があると考えます。
 さきに公表された観光客動態調査によれば、平成十七年の県内観光客は、二千三百八十二万八千人でした。山口きらら博が開催された平成十三年の二千五百五十万人をピークとして、近年は二千三百万人前後で推移しているのが現状です。
 地域間競争が激化する中で、観光客数をふやすことは決して容易なことではないと思いますが、新たな旅行需要が見込まれる団塊の世代の大量退職等を控えるなど、一段と多様化するニーズに迅速に対応するとともに、特色のある観光地間の広域連携を進めるなどにより、本県観光地のさらなるレベルアップを図る必要があると考えます。
 そこで、お尋ねいたしますが、県のこれまでの取り組みの成果等を踏まえ、今後、地域資源を活用した魅力のある観光地づくりにどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
 次に、農業問題についてお尋ねをいたします。
 比較文明論の大家である伊東俊太郎教授の著書「十二世紀のルネサンス」の中で、通常、ルネサンスとは、イタリア・ルネサンスのことで、十四世紀から十六世紀に起きた運動を指しますが、西欧世界の文化基盤が準備された十二世紀にも、ヨーロッパ文化の一大転換期があったというのであります。この転換を可能にした要因が、外的にはイスラム文明との出会い、そして、内的要因の一つは「農村の生産力向上」だったというのであります。
 日本でも、本年、農政に大きな出来事が起こりました。「戦後農政の大転換」と言われる農政改革関連三法が、さきの通常国会で成立し、来年四月から施行されることになりました。
 この改革三法の柱となるのが、いわゆる「担い手経営安定新法」と呼ばれる法律ですが、一方で、この経営安定対策とあわせて、大事な車の両輪をなすのが「農地・水・環境保全向上対策」であります。地域活動への支援策として位置づけられており、まず、農地・農業用水など、環境の保全や向上に取り組む共同活動に対して基礎的な支援を行い、その上に、基礎的支援が行われている地域において、化学肥料や農薬の使用量を減らした環境にやさしい営農活動に対して、さらなる支援を行うというものであります。
 さて、農村には、ゆとりや安らぎなど、人々の心を豊かにしてくれる魅力がたくさんあります。あかね色に染まった夕日の中で、幾段にも重なり合って浮かび上がる棚田の風景などは、美しい名画でも鑑賞しているかのように、だれしもが感動すると思います。こうした農地や農業用水などの、いわゆる農村資源は、農業の営みの中で営々とその機能が維持されてきており、管理にも手が行き届いているからこそ美しいのであります。
 また、農村資源は、国土の保全や水源涵養などの機能もあわせ持っており、例えば、全国の農業用水路の総延長は約四十万キロにも及び、その長さは地球の約十周分にも達し、その資産価値は二十五兆円に上ると言われております。
 しかし、数百年前から、私たちの先祖が努力して築き上げてきた日本のこのような財産は、今や過疎化、高齢化、集落機能の低下等に伴い、限られた農業の担い手だけでは維持することが困難な状況に陥っております。このままだと、農村の美しい風景は失われ、田んぼや水路の持つ洪水防止や水源涵養のみならず、多様な動植物の生息空間などのさまざまな多面的機能までもが破壊されてしまうおそれがあります。
 幸い、近年、我が国でも、国民意識は、「物の豊かさ」よりも「心の豊かさ」を重視する方向に転換し、都市住民のふるさと志向や地方回帰の動きが高まっております。
 国が実施した国民意識調査にも、自然や生態系の保全など、農業・農村が持つ働きを半数以上が理解し、九割がこうした働きの維持活動が必要であると回答、また、二人に一人は、維持管理の活動に参加する意思を持っているとの結果も出ております。にもかかわらず、農業を営む意思を持っていても、環境保全や水源涵養のために整備費用負担が重荷になってしまっては、せっかくのチャンスがまさに水泡に帰してしまいます。
 こうした中、国も、来年度から、農業の持続的発展と多面的機能の発揮を図るため、地域ぐるみで農地や農業用水などを保全する活動に助成する対策を導入予定であり、こうした農村の新しい地域づくりを目指した新施策に大いに期待したいところであります。
 私は、常々、私たちに大きな恩恵を与えてくれている農村の持つ多面的機能は、社会共有の財産だと認識しており、今、農業が置かれている環境は厳しい状況にありますが、私たちの子や孫にいかに引き継いでいくかが、私たちに課せられた使命の一つではないかと考えております。
 そこで、お尋ねいたしますが、本県は、農村の持つ多面的機能の維持に向けて、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、今後の消費者行政の取り組みについてお尋ねいたします。
 消費者施策の推進につきましては、六月の本会議での我が党の質問に対しまして御答弁をいただいているところではありますが、公明党は、これまでも消費者保護を一貫して推進してきたところであり、我が党結党以来の重要な課題でありますことから、改めて御質問をしたいと思います。
 平成十七年度に、山口県消費生活センターに寄せられた相談件数は、一万二千七百九件となっており、前年度に比べ三三%減少しておりますが、六十歳以上の高齢者からの相談件数は、逆に二八%増加し、依然、高齢者をねらった悪質な手口による被害の増加は顕著であります。
 このように、被害の歯どめがかからない中、「悪徳商法と戦う切り札」として期待が高まっているのが、「消費者団体訴訟制度」であります。本年五月、「消費者団体訴訟制度」の導入を盛り込んだ「改正消費者契約法」が成立し、消費者、事業者などに周知徹底した上で、来年の六月に施行されることとされております。
 この「消費者団体訴訟制度」は、悪徳商法の被害者のかわりに、国から認定を受けた「適格消費者団体」が事業者を相手に裁判所に差しとめ請求を行うことにより、被害者が多数となる傾向がある悪徳商法の被害を未然に防ぎ、不特定多数の消費者の利益を守る制度であります。
 我が公明党では、消費者団体訴訟制度の法制化実現をマニフェストに掲げ、党内にプロジェクトチームを設置し、消費者団体と綿密な協議を重ねてきたところであります。その中で、一、差しとめ対象を不当勧誘行為まで拡大すること。二、裁判管轄を本社所在地だけでなく、営業所所在地も加えること。三、適格消費者団体間の情報共有や連携協力を進める体制の確立などを提案し、消費者契約法の改正に懸命に取り組んできたところであります。
 その上で、県においても、県内の消費者団体の育成や消費者の利益擁護を活動目的としているNPO法人の活用など、全県的な取り組みが図られるよう検討する必要があると考えておりますが、そこで、お尋ねをいたします。
 県では、このような団体訴権導入という国の新たな動向も踏まえ、今後、どのように消費者行政に取り組まれようとされているのか、お伺いいたします。
 次に、児童虐待防止対策についてお尋ねいたします。
 最近、秋田県大仙市、京都府長岡京市と立て続けに児童の虐待死が起こりましたが、私も、どちらも行政がもう一歩踏み込んでいたら、という思いがぬぐい切れない一人であります。
 秋田県のケースは、一昨年の夏、児童相談所により、母親と子供が引き離されたものの、翌日には、母親の実家で再び子供と一緒に暮らしており、その後、児童相談所は、二人を引き離すことなく、「虐待はなくなった」として、母子の面談も行っていなかったようであります。
 また、京都府のケースでは、三歳児が餓死しましたが、「おなかがすいた」とよく泣いていたそうです。近所の人が心配し、民生委員を通じて、再三、児童相談所に連絡を入れたにもかかわらず、立ち入り調査もせず、警察との連携もとっていなかったという事件であります。これらは、いずれも虐待問題に対する認識の甘さが、改めて浮き彫りになった事件だと言えます。
 昨年度、全国の児童相談所に寄せられた虐待相談対応件数は、約三万四千四百件にも上り、私が以前、一般質問で取り上げたときの平成十四年度のデータと比べて約五割増し、児童虐待防止法が施行された五年前と比べて約二倍もの相談件数になっております。
 また、児童福祉法の改正により、昨年四月からは、新たに市町村が虐待の相談・通告の窓口となっておりますが、さきに発表された調査結果では、全国の市町村で約三万八千百件の相談を受け付けているとのことでありました。
 これまで、家庭内にとどまっていた児童虐待が、法改正や対策の進展により、地域住民や教育関係者、医療機関などからの相談がふえ、表面化してきたと思われますが、親が子を虐待死させるような悲惨な事件が後を絶たないだけに、周囲は一層の危機感を持って臨む必要があると考えます。
 我が公明党は、児童虐待のない地域を目指すため、児童相談所や児童福祉施設、学校、病院、警察、ボランティア、地域住民等の連携による「児童虐待防止ネットワーク」の全市町村への整備や、虐待のおそれのある家庭の早期発見にも資する「育児支援家庭訪問事業」を、平成二十年度までに全市町村で実施することをマニフェストに掲げ、その実現に努めてきたところであります。
 しかしながら、本県では、まだ児童虐待防止ネットワークが整備されていない町が五町、また、「育児支援家庭訪問事業」の実施は、わずか五市という数字にとどまっており、本気になって早急な体制整備と事業実施が急務であると考えます。
 また、こうした状況下では、来年度概算要求に盛り込まれた、育児不安の解消や虐待の未然防止を図る「こんにちは赤ちゃん事業」の実施も大変懸念されるところであります。
 児童虐待は、まず起こさせない「未然防止」が何よりも重要であり、起こったときには「早期発見・早期対応」が求められます。
 県は、児童福祉法の改正により、専門的な知識と技術を必要とするケースへの対応や、市町の後方支援に重点的に当たるとされておりますが、全県下での児童虐待防止対策の強化を図っていく上で、特に、未然防止や早期発見・早期対応のための市町支援は、不可欠な施策と考えます。
 他県で立て続けに起きた虐待死事件ではありますが、本県でも、同様のことが起こり得ないとは言い切れません。虐待から子供を守る、子供の悲劇を絶対に繰り返さないという強い姿勢に立って、対策を講じていただきたいと念願するものであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、児童虐待防止対策について、特に、未然防止から早期発見・早期対応に、県としてどのように取り組まれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、学校におけるいじめの問題についてお尋ねいたします。
 あるNPO団体が実施したいじめに関する調査によると、回答の中で「いじめる方が悪い」という回答は、小学生では六割を超えたものの、残念ながら、中高生では四割台にとどまり、反対に「いじめられる側にも問題がある」とした回答結果も、実際に出ているそうであります。
 また、「いじめは、いつの時代にもある。大騒ぎし過ぎ」とか、「ちょっとぐらいのことで負けるな」という、いじめに対する誤った考えを持っている大人たちも多いのではないでしょうか。むしろ、こうした「大人の鈍感さ」こそ、実はいじめがはびこる「もと」なのではないかと私は考えます。
 「いじめは一○○%、いじめる側が悪い」「いじめは人道上の犯罪、断じて許さない」、そして「恥ずかしいのは、人の痛みに気づかない人たちであり、人が苦しんでいるのに、助けようとしない人たちの方である」という強い考えを、学校や親だけでなく、いかに多くの大人たちにも、心の底から理解してもらえるか、ここに「いじめ根絶」のポイントがあるのではないでしょうか。
 一方で、学校では「いじめはある」という大前提のもとに、いじめをいかに早く発見し、また、発見したら、すぐさま解決に向けて行動を起こさねばなりません。いじめの事実を隠すなど、言語道断、かえって被害者の心の傷を大きくし、むしろ追い込むだけで、何の解決にもなりません。いじめをなくすかぎを握るのは、周りで見ている人であります。「自分は関係ない」とか、「見て見ぬふりをする」のは共犯者という考えと、いじめに対して「やめろ」と言う勇気と尊さを教えていただきたいと思うのであります。
 現在、相談機関の充実やスクールカウンセラーの配置など、さまざまな対策もとられていますが、これまで以上に、いじめ根絶に向けた現場発の解決策が求められております。もうこれ以上、いじめで将来ある命が奪われるような悲劇は断じてなくさなければなりません。
 国では、北海道滝川市の小学生や福岡県筑前町の中学生の「いじめ自殺事件」を受けて、池坊文部科学副大臣を本部長とする「子どもを守り育てるための体制づくり推進本部」が設置され、いじめ問題への緊急な対策が検討されているところです。
 本県においても、昨年、下関市、光市で、いじめに関連した事件が発生しておりますが、今回、全国で頻発しているいじめ自殺問題を受けて、県教委においては、いじめ対策についてどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。
 最後に、高齢者の犯罪被害防止対策についてお尋ねいたします。
 現在、山口県の高齢化率は約二五%と、全国でも極めて上位にあり、十四年後の平成三十二年には、三人に一人が高齢者になると予想されています。
 超高齢化社会を迎え、福祉や経済など、さまざまな課題がある中、治安についても例外ではなく、高齢者を犯罪被害から守り、安全・安心な暮らしを確保することが重要な課題であると考えます。
 しかし、依然として悪質訪問販売、悪質住宅リフォームなどの「悪質商法」、おれおれ詐欺を中心とした「振り込め詐欺」などが増加しており、被害者の中には、高齢者が持つ「お金・健康・孤独」の三つの不安を言葉巧みに悪用し、高齢者を食い物にした卑劣な犯罪が増加しているとのことであります。
 こうした被害を抑止するため、県や県警察を初め、自治体などが、チラシやポスター配布など、さまざまな方法で広報・啓発活動に取り組んでおられますが、先般、群馬県警が実施した被害者アンケート結果でもわかるように、「まさか自分が」というように、自分のこととして受けとめにくいからでしょうか、手口も巧妙化しており、被害の減少には結びついていないように思えるのであります。
 例えば、悪質商法については、平成十七年以降増加傾向にあり、県警察が本年上半期に摘発した「高齢者などを対象とする悪質商法」の検挙人員は、昨年一年間の検挙人員にほぼ匹敵する二十一人に上っております。
 また、「おれおれ詐欺」についても、本年十月末現在の認知件数は、前年同期の三倍以上に上る六十九件と急増傾向にあり、九月中旬以降に県内各地で続発した被害の大半は、高齢女性であるなど、高齢者被害の実態が浮き彫りとなっております。
 我が公明党では、こうした実態を重く受けとめ、さきに行われた第六回公明党全国大会においても、犯罪防止・犯罪対策の強化として「振り込め詐欺、リフォーム詐欺などの被害の未然防止」を重点政策の一つとして掲げ、悪質商法の被害者救済に向け、「改正消費者契約法」の成立に強く働きかけるなど、詐欺や悪質商法被害の防止に強力に取り組んでおりますが、今後、社会全体で高齢者を犯罪被害から守るシステムが必要になると思います。
 そこで、警察本部長にお尋ねいたします。高齢化社会の一層の進展が予想される中、高齢者の犯罪被害の防止に向けてどのように取り組まれるのか、お伺いいたしまして、公明党代表質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 上岡議員の御質問にお答えをいたします。
 最初に、平成十九年度当初予算において、行政改革推進プランの取り組みをどのように推進するのかとのお尋ねであります。
 これからの地方分権型社会におきまして、地方が自己決定・自己責任による行政運営を適切に果たしていくためには、将来にわたり安定的な財政構造を確立していくことが必要であります。
 そのためには、まず、県が本来果たすべき役割と責任をいま一度ゼロベースで見直すとともに、県債発行の抑制や、プライマリーバランスの黒字の維持などの財政健全化に向けた取り組みに加え、適正な定員管理や組織体制の整備、民間委託の推進など、行政改革の一層の推進が不可欠であります。
 このため、明年度の予算編成におきましても、「中期的な財政改革の指針」に沿った財政改革への取り組みとともに、本年三月に「分権社会の自立した行政システムづくり」を基本理念に策定をいたしました「山口県行政改革推進プラン」に基づく行政改革への取り組みを、予算編成の基本的視点に加え、その取り組みの成果を予算に反映することにより、行財政基盤の強化と、直面する政策課題への的確な対応を図ることといたしたところであります。
 お示しの行政改革推進プランの取り組みにつきましては、事務事業の見直しや、組織の簡素・効率化などにより、定員の計画的な削減と総人件費の抑制に努めますとともに、新たなアウトソーシング手法の活用、公共工事のコスト縮減、内部経費のさらなる節減などに取り組むことといたしております。
 さらに、今年度の県政集中改革の重点項目として取り組みを進めております、試験研究機関や外郭団体の見直し、市町への権限移譲については、財政健全化の観点からも、今後の予算編成の中で検討を進めてまいります。
 私は、今後とも、財政改革への取り組みとともに、「山口県行政改革推進プラン」に基づく行政改革の取り組みを積極的に推進をし、強固で持続可能な行財政基盤の構築に努め、「住み良さ日本一の元気県づくり」の実現に努めてまいりたいと考えております。
 次に、雇用対策についてのお尋ねであります。
 県内の雇用情勢は、景気の回復が続く中で、厳しさが残るものの、全体としては改善の動きが続いておりますが、非正規雇用の増加が見られますとともに、年長フリーター数が高い水準にとどまるなど、若者を初め、高齢者や女性、障害者等の雇用環境には、引き続き厳しいものがあります。
 一方、少子・高齢化の進展による労働力不足や二○○七年問題に伴う産業人材の質の低下などによる、地域経済や県民生活への影響も懸念をされております。
 こうしたことから、私は、今後、本県経済の発展と豊かな県民生活の実現を図るためには、このような雇用環境や社会経済情勢の変化に的確に対応し、お示しの産業人材の育成・確保や再チャレンジ支援などの新たな視点に立った雇用対策を進めていくことが重要であると考えております。
 このため、平成十四年六月に策定をしました、現行の「山口県雇用促進計画」を見直すことといたしております。現在、「産業人材の育成・確保を通じた本県産業の持続的発展」と「県民がさまざまな就業機会に挑戦し、生きがいを持って働くことができる社会の実現」を基本目標として、その実現に向けた新たな計画の策定を、来年三月を目途に鋭意進めているところであります。
 この計画におきましては、今後、取り組むべき喫緊の課題である「若者の再チャレンジへの支援」や「仕事と家庭の両立支援と女性の再チャレンジ支援」「団塊の世代を初めとする高年齢者の就業機会の確保」「産業界のニーズに応じた人材の育成」などを重点プロジェクトとして位置づけ、若者を初め、女性、高齢者、障害者など、意欲と能力のある県民の方々の就業促進や、技能・技術の円滑な継承等により、本県産業を支える人材の育成・確保を進めますとともに、年長フリーターなど、就職氷河期の影響を受けた若者に対する重点的な支援など、再チャレンジ支援にも積極的に取り組んでいくことにいたしております。
 私としては、今後、この新たな計画に沿って、国の諸施策とも連携をしながら、山口労働局や関係機関等と一体となって、総合的な雇用対策を計画的に推進し、本県産業の持続的な発展と仕事と生活のバランスのとれた県民生活の実現に取り組んでまいります。
 次に、観光の振興についてであります。
 観光の振興は、交流人口の拡大によって、地域の活力を高め、本県経済の活性化を図る上で極めて重要であると考えております。
 このため、県等におきましては、きらら博や国民文化祭を開催し、全国に向けて山口県観光の魅力もPRをするとともに、旅行会社や交通事業者等で構成する観光戦略会議を設置し、既存観光資源の活用や新たな資源の発掘、ホスピタリティの向上等、市町が主体的に行う魅力ある観光地づくりを支援をしてまいりました。
 この結果、市町におきましては、例えば、萩八景遊覧船の運行や長門市油谷の棚田の観光資源としての活用など、より進化した新たな取り組みが始められております。
 また、県内各地で撮影をされました映画「出口のない海」や「長州ファイブ」などにちなんだロケ地めぐりの提唱等により、特色ある観光地間の広域連携の取り組みも行われておりますし、「錦帯橋と岩国の町割」を初め、三件の世界遺産候補への提案を契機に、ワンランク上の観光地を目指した周辺の整備等の取り組みも、地域において芽生えております。
 今後、本県への一層の観光客誘致を図るためには、お示しがありましたとおり、多様化するニーズに対応するとともに、地域資源を十分に活用し、本県の個性・魅力をアピールできる観光地づくりが求められております。
 したがいまして、私は、行政や観光事業者のみならず、地域づくり団体等とも一体となって、地域資源を再発見・再確認をし、地域に根づいた物語の掘り起こしや観光ボランティアの育成、農林漁業と連携したスローツーリズム等の体験交流メニューづくりなど、地域ならではの個性に磨きをかけることにより、観光地の魅力をより高めていくことが重要であると考えております。
 県といたしましては、今後、平成二十年夏に、全国JRグループが本県を対象に、デスティネーションキャンペーンを行っていただくことになっておりますので、このキャンペーンに向けて、各地域において、全国に誇れる魅力ある観光地づくりがさらに進むように、市町を初め、関係団体と協働して取り組み、一層の観光客誘致に努めてまいります。
 次に、農村の持つ多面的機能の維持についてのお尋ねにお答えをいたします。
 県土の約七割を中山間地域が占め、担い手の高齢化・減少が進む本県におきましては、農村地域の有する農産物の安定供給の基本的な役割や、自然環境の保全、水源の涵養などの多面的機能を将来にわたって維持・発揮していくことが極めて重要であります。
 このため、県といたしましては、農村が持つ多面的機能の維持・発揮や県民の理解促進を図るため、これまで「中山間地域等直接支払制度」による農地等の保全や、「やまぐち森林づくり県民税」による荒廃した森林の再生、「田んぼの学校支援事業」による環境保全活動、農業者と県民が協働し、農業・農村を守りはぐくむ「食と緑の県民運動」など、各般の取り組みを積極的に推進をしてきたところです。
 また、本年三月には、多面的機能を有する中山間地域の活性化を図るため、総合的・戦略的な「中山間地域づくりビジョン」を策定し、全庁を挙げてさまざまな活性化対策に取り組んでおります。
 こうした中、お示しの、農業者や自治会等、多様な方々が参画し、農地・農業用施設の保全や質的向上のための共同活動等を支援する「農地・水・環境保全向上対策」が来年度から本格導入されることとなっております。
 県といたしましては、今後、本対策が県農業の持続的発展や農村の多面的機能の健全な発揮に有効な対策でありますことから、より多くの地域で取り組まれるように、積極的に推進をすることといたしております。
 また、農村を愛する心を育てる「地産・地消」の取り組みや、森林の理解醸成を図る「里山文化の創造・発信」、農村と企業が協働する新たな「食と緑の県民運動」の展開など、県民や市町、関係団体・関係機関等との連携・協働活動の充実強化も図ることといたしております。
 県といたしましては、今後とも、県民の共有財産である農村の多面的機能を将来に継承し、「美しいむらづくり」を実現をするために、農地・水・環境保全向上対策を初め、ハード・ソフトの両面から各種施策に積極的に取り組み、「元気で存在感のある農林業・農山村づくり」を進めてまいります。
 次に、今後の消費者行政の取り組みについてであります。
 本年五月に、消費者契約法が改正され、事業者の消費者に対する不当な勧誘行為や、不当な契約条項の使用による消費者被害の発生、拡大を防止するため、新たに、内閣総理大臣の認定を受けた「適格消費者団体」が、こうした行為の差しとめ請求ができる「消費者団体訴訟制度」が、来年六月から施行されることとなりましたことは、お示しのとおりであります。
 私としては、消費者の自立に向けた消費者行政の新たな展開と受けとめております。この制度により、消費者被害の発生や拡大の防止が図られることを期待をいたしております。
 国におきましては、現在、制度の詳細について、関係する内閣府令やガイドラインの整備を進めておりますが、「適格消費者団体」の認定を受けるためには、NPO法人または公益法人であることに加えまして、当該団体に差しとめ請求関係業務を適正に遂行できる体制が整備をされていることや経理的基礎があることなど、さまざまな厳しい要件を充足する必要があり、都市部を中心に、全国で数団体が準備を進めていると聞いております。
 県といたしましては、この制度を通じて認定された「適格消費者団体」を有効に活用していくためには、消費者やNPO法人等、関係団体に制度の周知を図ることが重要でありますことから、国と連携して、来年一月に、消費者団体訴訟制度の説明会を開催するなど、必要な情報の提供や助言に努めてまいりたいと考えております。
 また、県におきましては、昨年、改正した「消費生活の安定及び向上に関する条例」に基づき、「消費者基本計画」を今年度じゅうに策定することといたしておりまして、現在、パブリックコメントを実施しておりますが、こうした国の新たな動向も踏まえながら、具体的な施策の方向性を示すことにいたしております。
 私は、県民の皆様が安心して安全に暮らせる社会の形成が何よりも重要であると考えております。この基本計画に基づき、今後とも、消費者の自立と被害の防止や救済に向けて、施策の強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、児童虐待防止対策についてであります。
 児童に対する虐待は、子供の人権や命にもかかわる重大な問題であり、昨今の痛ましい事件につきましては、私としても、まことに心が痛む思いであります。
 こうした児童虐待の防止に向けましては、行政はもとより、広く県民の協力を得ながら、地域社会と一体となって取り組んでいかなければならないと考えております。これまでも、市町、学校、警察等の関係機関との緊密な連携のもと、未然防止から早期発見・早期対応、アフターケアに至るまでの対策を総合的に推進をしてまいりました。
 特に、お示しの未然防止や早期発見・早期対応につきましては、地域の関係機関からなるネットワークの整備や、住民参加による「虐待防止地域サポーター」の設置、「関係者の連携マニュアル」の作成など、虐待を見逃さない体制づくりを進めますとともに、児童相談所の機能強化を図るため、夜間・休日にも対応できる相談体制の整備や、岩国児童相談所の新設などに取り組んでまいりました。
 こうした中、全国的に虐待相談件数が増加をし、内容も深刻化してきており、個々の事案に的確かつ迅速に対処できるよう、私は、中核的な機関である児童相談所の対応力をさらに強化するとともに、住民に最も身近な市町の一層の役割発揮を促していくことが重要であると考えております。
 このため、このたびの他県での事件を教訓にいたしまして、児童相談所において、機動的な立ち入り調査や一時保護の実施など、状況に応じた初期対応がとられるように、緊急に児童相談所長会議や各警察署との連絡会議を開催をし、体制の引き締めを図ったところであり、今後は、さらに、キーパーソンとなる児童福祉司による相談体制の充実強化に努めてまいります。
 また、すべての市町におきまして、虐待防止のネットワークの早期設置や、未然防止のための家庭訪問の取り組み等が一層進むように、強く働きかけますとともに、市町職員が児童福祉司資格を取得するための養成研修を新たに実施するなど、市町の体制強化を支援をしてまいります。
 私は、今後とも、市町を初め、関係機関・関係団体等との連携を一層密にし、児童虐待の防止に鋭意取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) 学校におけるいじめ問題についてのお尋ねにお答えいたします。
 「いじめは、絶対に許されない行為である」との強い認識のもとに、「いじめをしない、許さない」心や態度の育成など、まず、未然防止を図りますとともに、いじめがあった場合には、早期に発見して、家庭や地域社会とも緊密に連携しながら、学校全体で組織的に対応することが何よりも重要であります。
 このため、県教委では、昨年、本県で発生いたしました事案・事件を受けまして、本年度、新たに「生徒指導総合対策事業」に取り組み、心の教育の充実につきましては、道徳と体験活動を関連づけた学習プログラムを作成し、また、相談体制の充実につきましては、県内すべての小・中・高等学校で必要に応じてスクールカウンセラーに相談できる体制の整備などを図ったところであります。
 さらに、万一、極めて重大な事件が発生しました場合には、山口県CRTとの緊密な連携のもとで、しっかりと学校をバックアップする「学校メンタルサポート事業」にも、全国に先駆けて取り組んでおります。
 県教委といたしましては、このたびの相次ぐ事件の発生を受けまして、直ちにすべての小・中・高等学校に対しまして、教育相談・生徒指導体制の強化を求めますとともに、いじめに対する理解や的確な対応を図るために、現在、作成中の「対応マニュアル」を案の段階ではありますが配布をし、一層、周知・徹底したところであります。
 また、各市町の教育長や教育委員に対しましては、危機対応についての基本的な姿勢の徹底と、県教委と一体となったサポート体制を要請し、さらに、各市町教委の生徒指導担当者による緊急連絡会議等においては、いじめをより広くとらえた実態調査と、いじめ防止・根絶に向けた各学校での具体的な取り組みなどについて、改めて指示したところであります。
 また、このたびの政府要望におきまして、知事とともに、国に対して、学校と家庭が一体となった取り組みを行うために、家庭版の対応マニュアルの作成や、緊急時における支援策の拡充等について、直接要望も行ったところであります。
 県教委といたしましては、今後とも、お示しのありました、「いじめを見て見ぬふりをしない」などの視点を踏まえまして、学校・家庭・地域社会と一体となって、いじめ問題の未然防止と早期発見・早期対応に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎警察本部長(石田倫敏君) 高齢者の犯罪被害防止対策についての御質問にお答えいたします。
 県内の悪質商法や振り込め詐欺を、本年十月末現在で申し上げますと、悪質商法による被害は減少しているものの、おれおれ詐欺を含む振り込め詐欺は三百十件発生し、前年同期と比べて十件、三%の増加となっております。このうち高齢者の被害は、おれおれ詐欺では全体の五五%、悪質商法では八○%を占めております。
 県警察では、広域性、匿名性の高いこれらの犯罪に対して、他の都道府県警察とも連携して、架空口座を解明するなどの捜査を推進し、振り込め詐欺を三十件、十人、リフォーム詐欺などの悪質商法を十七件、二十九人、検挙しているところであります。
 一方、抑止面では、県警察から市町の高齢者担当課や老人クラブなどに対し、悪質商法等の手口や防犯対策を情報発信して注意を喚起しているほか、金融機関に対して、ATMで多額の振り込みを行おうとしている高齢者に一声かけていただくよう、協力を要請するなど、高齢者が被害に遭わないよう、積極的に取り組んでいるところであります。
 そのほか、高齢者との接点が多い寺院や医療機関、介護施設などでの広報紙の掲出、テレビやラジオ番組での振り込み詐欺の特集や、新聞の折り込み情報紙による広報、警察職員が高齢者とひざを交えて、犯罪の手口や対応方法を指導する出前型の防犯講習、さらに、講習等に出席できない高齢者に対しては、警察官が巡回連絡等を通じて直接指導を行うなどにより、被害の防止に努めております。
 こうした対策の効果もあり、本年は十月末までに、金融機関の窓口において、二十二件、総額約三千八百万円の振り込め詐欺の被害を未然に防止しているところであります。
 今後も、引き続き、警察本部に設置した「振り込め詐欺総合対策本部」において、県内の被害実態を集約、分析し、県警察の組織を挙げて、この種事件の徹底検挙を図るとともに、被害を抑止するための対策を進め、高齢者がこうした犯罪の被害に遭わないよう、努めてまいる所存であります。
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Posted on 2006/12/04 Mon. 13:50 [edit]

category: 2006年議会報告

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04

平成 18年 9月定例会 

平成 18年 9月定例会 - 09月26日-03号
△日程第三議案第一号から第十八号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。早速ですが、通告に従いまして質問させていただきます。
 初めに、若者の雇用対策についてお尋ねいたします。
 若者をめぐる雇用情勢は、景気回復を背景に、また政府の若者雇用対策「若者自立・挑戦プラン」が功を奏して、改善の広がりが見えています。
 例えば、若者(十五歳から三十四歳)の失業率は、二○○五年、平均で六・五%と、ピーク時である二○○二年の七・五%を一ポイント下回る水準まで低下するなど、企業の人手不足感も手伝って、高校や大学の新規学卒者の就職市場も改善傾向を強めています。
 その一方で、新たな課題として、若者の所得格差が広がっていることが指摘されています。
 ことしの厚生労働省の「労働経済白書」では、例えば、二十歳代の年代では年収百五十万円未満の人がふえて二割を超える半面、五百万円以上の人も増加しているなど所得格差が生じていることを述べ、とりわけ若者の所得格差は「格差の固定化」を招くとして、対策の必要性を訴えています。
 その若者の所得格差を広げている大きな要因としては、非正規雇用の増加が挙げられます。
 九○年代以降、正社員以外のパートやアルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規雇用は全年齢層で増加していますが、特に若者で上昇しています。すなわち、若者の非正規雇用比率は、九二年からの十年間で、二十歳から二十四歳では約三倍、二十五歳から二十九歳では約二倍に急増しており、二十歳から二十四歳の非正規雇用比率は実に全体の三一・八%、約三分の一になっているのであります。収入が低いこれらの非正規雇用者の多くは親と同居し、生活を依存していますが、将来、独立を余儀なくされたときに格差の固定化が懸念されます。
 また、同白書では、年齢の高いフリーターや無業者、いわゆるニートが相対的に増加していることも指摘しています。
 政府の対策などにより、フリーターは全体として減少していますが、年齢別に見ると、減っているのは二十四歳以下に限られ、二十五歳から三十四歳の「年長フリーター」の人数はほぼ横ばいの状況が続いており、また無業者についても、二十四歳以下は減っているが二十五歳以上は増加しています。
 これら年長フリーターは、バブル崩壊後の「就職氷河期」に学校を卒業した世代であり、職業能力を身につける上で重要な時期にもかかわらず、不本意な選択として非正規雇用にならざるを得なかった若者たちでもあり、こうした時代に非正規雇用についてしまった若者にとって、正規雇用への移行は容易ではないと思うのです。
 一方で、フリーターなどに対しては、依然として企業の厳しい採用姿勢がうかがえます。フリーターを「正社員としても、非正規従業員としても採用するつもりはない」とする企業や、採用する場合の年齢の上限についても「三十歳未満」とする企業が多く見られるとのこと。白書では、年長フリーターについて、「滞留する傾向が見られる」と分析しています。
 若者が不安定な職業にとどまり続けることは、経済全体の生産性を低下させ、社会保障制度を不安定にさせるだけでなく、非婚化・晩婚化の傾向を助長し少子化の要因ともなっています。また、フリーターと正社員との経済格差がなかなか改善されないため、将来に対する希望を失っていく若者がふえています。
 そこで、我が公明党は、若者が将来に希望を持って働き、自己実現を可能にする「希望創造社会」の構築を訴えてまいりました。
 そこでお尋ねいたしますが、今後も就業形態の多様化がさらに進む中、若者の職業能力開発の機会を充実させ、中途からの正規雇用への門戸をさらに広げるなど、将来に見通しが立ち、若者がみずからの努力に手ごたえを感じることができるような雇用対策をより一層充実する必要があると思いますが、県として、若者の雇用対策にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。
 次に、市町における中山間地域づくり指針の策定についてお尋ねします。
 出生率の低下などにより、全国的にも、また本県においても急激な人口減少が進んでいますが、産業活動や生活面で条件的に不利になりやすい中山間地域においては、人口減少や高齢化が著しく進行しております。
 このため、集落機能の低下や、農林水産業を中心とする産業活動の停滞、そして耕作放棄地の増大等、さまざまな課題に直面しており、集落の消滅・崩壊が生じるところも出てきております。こうした中山間地域が県土の七割を占めることから、その振興をいかに図っていくかが、県勢の発展を図る上で重要な課題となっております。
 こうした中、県においては、平成十八年三月に、中山間地域対策を総合的に進めるための指針となる「山口県中山間地域づくりビジョン」を策定し、七月には、議員提案による「山口県中山間地域振興条例」が制定されました。そして、新たに設置された「中山間地域づくり推進室」を中心に、厳しい状況にある中山間地域の振興について、部局横断的に、総合的に施策を展開することとされています。
 さて、中山間地域をめぐる諸課題に対応し、その振興を図るためには、地域にとって最も身近な行政主体である市町が、地域と協働して主体的に取り組むことが重要であります。
 このため、県のビジョンにおいては、市町においても「中山間地域づくり指針」を策定し、県・市町・地域がそれぞれの役割分担のもと、中山間地域の振興に向けて総合的、計画的に取り組むべきとされています。
 この市町の指針は、地域の現状の再点検や課題の抽出、地域コミュニティー組織の育成、中山間地域における具体的な取り組み内容等を中身とし、当該市町が抱える中山間地域の実情に応じ、市町が主体となってその振興を図る上で基本となるものであります。
 その意味で、市町での指針の策定は、中山間地域の振興を総合的に推進していく上で、大きなポイントになります。こうしたことから、我が党の議会政策委員会・都市建設部会においても、市町指針の策定について、各市町の取り組みを促進することを決定し、鋭意取り組むこととしたところであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、中山間地域をめぐる諸課題に対応し、活力と魅力のある中山間地域づくりを進めるためには、そのかなめとなる市町の取り組みが重要となりますが、その取り組みの基本的な方向性を示す「市町中山間地域づくり指針」の策定の状況及び指針策定の促進については県はどのように取り組んでおられるのか、お伺いいたします。
 次に、AEDの普及促進についてお尋ねいたします。
 平成十六年七月にAEDの使用が一般の人にも認められて二年が経過し、設置箇所数は着実に増加していますが、残念ながら欧米諸国に比べ、AEDの普及はおくれていると言わざるを得ません。
 これまで、心肺蘇生法といえば、人工呼吸と心臓マッサージが代表的なものでしたが、AEDによる心肺蘇生は、簡単な講習さえ受ければ、音声メッセージに従って機器の操作を行うことで、医療の専門家でなくても的確な心肺の蘇生ができるようになります。
 県内でも、先日、救急隊員以外でAEDを使った初の救命事例として、山口市阿知須の体育センターで運動中に突然心肺停止となった人を、近くで勤務している男性二人がAEDを使用して一命をとりとめたという報道がありました。
 これは、偶然にもAEDが設置してあり、しかもAEDを使用できる人が間近におられたという幸運が重なったものであると思いますが、これを単に幸運で済ましてはならないと思います。我々一人一人が人の命の大切さを学び、自分がいざというときに何ができるのかを考え、行動できるようになっておかなくてはならないと思うのであります。
 我が公明党は、早くからAEDの有用性に着目をし、医師や救急救命士だけでなく、一般の人にも使用が認められるための取り組みを推進し、実現させるとともに、県議会においても、AEDの設置・普及啓発を進めるべきであるとの主張をしてまいりました。私も、いち早く実技講習を受け、修了証を受け取りました。
 県では、昨年度から、県有施設へのAED設置を進められ、既に県内四十四の施設に設置され、県内市町でも公共施設に設置する自治体もふえていますが、救命率向上の決め手ともいえるAEDを県下全域に普及させていくためには、県・市町などの公的な施設にとどまることなく、事業所やデパート、ホテル、駅といった、多くの人が出入りしたり集まったりする民間施設への設置を促進させるための取り組みも必要だと思います。
 民間施設においても、救急ステーションの認定が進むなど、AEDの設置は増加してきていると聞いております。しかしながら、まだまだ民間施設への設置は十分ではありません。日常生活の中で、多くの県民が利用する施設の大半は民間の施設であります。認定制度を初めとして、さらに一層の普及促進を図り、AEDの設置を促進し、設置されたAEDが効果的に活用できるような体制を整備していくことが、救命率の向上とともに、安心・安全な暮らしの確保につながるのではないかと考えます。
 そこで、県では、救急ステーション制度を初めとして、民間施設へのAEDの普及拡大についてどのように取り組まれているのか、お伺いします。
 また、今議会には、すべての県立学校にAEDを設置するための予算が提案されています。このことは、AEDの普及をさらに加速化するものであり、我が党としても高く評価をするものであります。
 このAEDの設置を契機に、教職員及び生徒すべてにAEDによる心肺蘇生法について学ばせることは、安全安心な学校づくりはもとより、学校外における緊急事態にも役立つものであり、また、生徒が命の大切さを身をもって知ることができるものと思いますが、県教委では、各学校に対してどのようにAEDの普及啓発を行われるのか、お伺いいたします。
 次に、防災対策について、二点お伺いいたします。
 一点目は、コンビナート事業所の安全管理についてお尋ねいたします。
 私の地元周南市一帯に広がる周南コンビナートは、御存じのように旧来より、周南地域とともに発展し、山口県の経済を支えてきた、大黒柱ともいうべき企業群であります。
 しかしながら、ことしに入ってから、東ソー南陽事業所では設備の破損事故や施設の火災事故が続けて発生しており、先日も、ベルトコンベアーの火災事故が発生しています。幸いに、大規模な事故には至っておりませんが、地域住民の方々からは、コンビナート災害に対する不安の声が寄せられています。
 また、県内ではこのほかにも、九月上旬に宇部市、和木町で相次いで三件の事故が発生しているとのことであり、ことしに入ってからの県内での事故件数は、既に十件に上っています。
 私ごとになりますが、かつて、私の父は帝人に勤務しておりましたが、昭和四十八年に、帝人に隣接する出光石油化学徳山工場で爆発事故が発生しました。有毒ガスが海風に吹かれて蔓延するかもしれないと言われ、当時中学生だった私も、ただごとではないなという不安を感じながら、家族で避難準備をした記憶は今でも忘れられません。そのような中でも、招集をかけられた父は工場へと急いで出かけていき、大丈夫なのだろうかと心配を募らせたことを今でも覚えています。
 それぞれの事業所では、みずからの責務として、常日ごろからの安全管理の徹底に努めておられることとは思いますが、県としても、事故の再発防止、また、安全管理体制の強化に向けた適切な行政指導が必要であると思います。
 また、石油や高圧ガスを取り扱うコンビナートで発生する火災等の事故は、一般の火災とは規模が違います。事業所内の施設、設備の破損にとどまらず、従業員や下請で入っておられる業者の方々の命はもとより、地域住民の生命・財産をも脅かす最悪の事態にもなりかねません。
 このため、事業所だけでなく、周辺地域と一体となった避難訓練を実施することも必要ではないでしょうか。このような避難訓練に参加したことがないという住民の方からの声も聞いており、こうした取り組みを地域一体となって進めていくことが非常に重要であると考えております。
 そこでお尋ねいたします。コンビナート事業所における事故の再発防止や安全管理体制の強化を図るため、県ではどのような対応をなされているのか。また、周辺地域住民と一体となった避難訓練の実施についてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 防災対策の二点目には、ことし六月に大雨による土砂崩れで通行どめになっている県道粭島櫛ケ浜停車場線についてお尋ねいたします。
 まず、県土木建築事務所及び関係各位の皆様方による献身的な努力によって、迂回路としてつくられたでこぼこ仮設道路の舗装工事や、台風到来前に仮橋の完成を見るなど、大島・栗屋地域の皆様の御不便を少しでも解消されるよう懸命な対応をいただいたことに対しましては、周南市の県会議員として心から感謝申し上げます。
 また、県道粭島櫛ケ浜停車場線を利用して通学する学童の安全確保に対しても、地域の方から多くの声をいただいておりました。
 例えば、片側交互通行から、二ルートで両方向での通行が可能になった後には、なれない車が逆走してくるアクシデントが何度もあったり、仮橋を利用して登下校する児童が、仮橋から県道を渡る際の横断歩道で車にひかれそうになったりと、何かとトラブルが多い危険箇所であったことは、保護者や現地で警備に当たっていた警備会社の方からも直接証言をいただきました。しかも、警備会社とは九月十四日で契約が終了するとのことで、ただでさえ心配な場所にもかかわらず、今まで二カ月に一回だった立哨当番が、二週間に一回は当番が回ってくるという、朝はとても忙しいお母様方の負担増も相まって、子供たちの安全を守るために何とかしてほしいという悲痛な声につながったものと思います。
 九月十四日の私どもの申し入れに対して、即日対応していただき、翌十五日からも継続して警備の方が現場にいてくださるという安全の確保につながったことは、地域の方々も大変に喜んでおられます。今回の対応の早さには、敬意を表するものであります。
 しかし、一方では、崩落現場はいまだそのままの状態になっており、毎日のようにそこを通過する地域の方々は、崩落した現場を目にするたびに、今後の県の対応はどうなっているのか、二次災害のおそれはないのかと不安な気持ちでいっぱいになると述べておられました。
 そこで、お尋ねいたしますが、この県道粭島櫛ケ浜停車場線崩落現場の早期復旧に向けて、抜本的な解決の見通しはどのようになっているのでしょうか。
 このたびの台風十三号による被害は幸いに免れたものの、二次災害のおそれはなくなったわけではありません。今議会で、粭島櫛ケ浜停車場線の斜面崩落の応急工事費として三億四千万円を計上されております。今後の詳細な調査も必要かとは思いますが、一日も早い全面復旧をお願いしたいと思います。
 また、台風災害が発生した場合にも迅速に復旧対応ができるよう、補助災害復旧費十億円を追加計上されております。県道粭島櫛ケ浜停車場線以外の県道でも、同様に、斜面崩落の可能性のある危険箇所をどの程度把握し、どのような事前の対策を講じているのか、お尋ねいたします。
 最後に、周南地域の道路整備についてお尋ねいたします。
 早いもので、周南市が県下のトップを切って合併してからもう三年半がたち、新市としても、ようやく軌道に乗り始めてきたのではないかなと感じております。
 県におかれても、新市の一体感を高めるための基盤の整備として、合併後においても、合併支援道路ということで、毎年度予算を確保され、合併支援道路に指定された道路については重点的に整備を実施していただいております。
 この合併支援道路に指定される路線は、その要件にもなっておりますとおり、「新市町村の中心部と旧市町村の中心部を連絡する道路」、あるいは「新市町村の広域的な連携強化を促進する道路」などといった路線であり、まさに、合併により広域化する市町村の一体性を高めるために、新市において重点的、優先的に整備が実施されるべき路線とされています。
 私の地元の周南市においても、十四路線が合併支援道路に指定をされておりますが、今後とも広域的な連携の確保、また、緊急時にも安心して対応できる道路ネットワーク形成のためにも、合併支援の道路として、しっかり整備を進めていただきたいと強く念願するものであります。
 例えば、県道新南陽津和野線も合併支援道路に指定されておりますが、当路線沿線の地域の人々にとっては、まさに日常生活に密着した道路でもあり、自分たちの生活に欠かせない道路として、その整備を待ち望んでおられるわけであります。
 私も当路線を車で運転いたしますが、二車線はあるものの見通しの悪いカーブが連続し、大型車両の離合が困難な箇所も連続しています。このような状況ですから、地域の人々から安全確保のための早急な改修を望む声が上がっているのも当然であります。
 早期の本格的な改修が難しいということは理解しておりますが、昨日も、埼玉県川口市で保育園に向かう園児・保育士四十一人の列にワゴン車が突っ込み、園児二人が死亡するという悲惨な事故が起こっています。この地域の方々、子供たちが、安心して歩ける、安心して登下校できる、安心して自転車がこげるような改修を、可能な限り早く実施していただきたいと思います。
 ついては、周南地域の道路整備において、早期の本格改修が難しい箇所について、今後、地域の人々の安全を確保する観点からどのように整備に取り組まれるのかお伺いをいたしまして、私の一般質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 私からは、若者の雇用対策についてのお尋ねにお答えをいたします。
 本県産業の担い手となる人材の確保や県内定住を促進する上からも、若者の雇用対策はきわめて重要な課題であります。
 このため、私は一昨年四月、全国でもいち早く「若者就職支援センター」を設置をし、キャリアカウンセリングを中心に相談から職業紹介に至るワンストップサービスを提供してまいりましたが、この二年間の利用者数は、目標を上回る約五万五千人となり、就職決定者数も四千百人台となるなど、着実な成果を上げております。
 こうした中、お示しの「労働経済白書」におきまして、非正規雇用の増加や年齢の高いフリーター、ニートが相対的に増加していることも指摘をされているところであります。
 このため、このような状況に対応し、フリーターを初めとする若者を安定的な就業に結びつけるには、まずは就業意欲を高め、若者一人一人の能力や適性に応じたカウンセリング等のきめ細かな支援や、企業が求める職業能力の開発、技能・資格の取得を促すことが重要でありますことから、引き続き若者就職支援センターにおいて、キャリアカウンセリング機能等の向上を図りますとともに、高等産業技術学校において、企業ニーズに即した実践的な訓練を行う「デュアルシステム」や、高度な技能・資格の取得を目指す職業訓練を充実をさせてまいります。
 また、職を求める若者が、県内企業のさまざまな情報に触れることも重要でありますことから、若者就職支援センターが中心となりまして、企業、教育機関等で構成する「産・学・公若年者就職問題検討交流会」を県下六地域で立ち上げたところであります。
 こうした場において、企業情報の収集、提供等を通じて、企業と若者とのマッチングを促すとともに、企業に対する正規雇用の拡大の働きかけなどを行ってまいります。
 今後とも、こうした取り組みに加え、現在、国において検討が進められている「若者再チャレンジ支援策」の動向も注視をし、フリーター等の若者の再チャレンジと職業的自立が促進されるよう、国を初め関係機関と連携をしながら、きめ細かな若者の雇用対策を積極的に進めてまいります。
 そのほかの御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎地域振興部長(三好猛君) 市や町が取り組む中山間地域づくりの指針の策定に関するお尋ねであります。
 県が策定した「中山間地域づくりビジョン」を踏まえ、それぞれの地域の実情に即した地域づくりを進めるためには、お示しのとおり、住民に最も身近な市町が、地域住民と協働し主体的に取り組むことが重要であります。
 特に、本県の中山間地域は地理的・社会的条件が多様であることから、地域づくりの推進主体である市町みずからが、小学校区や大字単位等において人口の推移や高齢化の現状等を踏まえ、その地域課題を明らかにした上で、新たなコミュニティーづくりを中心とした地域の振興方策を示す「市町中山間地域づくり指針」を策定することが、取り組みのスタートになるものと考えております。
 このため、県では市町に対する説明会を開催し、指針の基本的な考え方やフレームを示すとともに、県民局ごとに、県の出先機関で構成する地区連絡会議と市町との協議の場を設け、指針策定に向けた意見交換を重ねているところであります。
 この結果、現時点で、中山間地域を有する二十一の市町のうち、十二市町において指針を策定する予定であり、残りの九市町に対しても、引き続きその策定を働きかけていくこととしております。
 県としましては、できるだけ早い時期に、すべての市町が自主的に指針を策定され、各市町において、それぞれの地域課題に対応した、主体的な地域づくりが進むよう、今後とも努めてまいります。
◎総務部長(西村亘君) 私からは、AEDの普及促進、コンビナート事業所の安全管理についての二点にお答えをいたします。
 まず、AEDの普及促進のうち、民間施設への普及拡大についてでございます。
 御指摘にもございましたが、心肺停止患者の救命率の向上を図るためには、そばに居合わせた方、いわゆる「バイスタンダー」と呼んでおりますが、こういう方々の適切な応急処置が重要とされております。
 こうした処置を行う上で、自動体外式除細動器、いわゆるAEDの活用はきわめて有効な手段であるとされております。
 このことから、県といたしましては、AEDの普及は重要な課題であると認識し、昨年度から、県みずからが先駆的に県有施設への設置を進めてきており、また、多くの方々が利用される観光・レジャー施設等にも設置が進むよう、関係団体に対し要請を行ってきております。
 特に、各消防本部と連携して、従業員の七割以上が救命講習を受講するなど、応急救護体制の整った事業所を認定する、全国でも例のない本県独自の取り組み、制度でございます「救急ステーション」の制度の推進に取り組んでおり、現在、認定事業所は百七十四事業所まで着実に進み、増加してまいりました。そのうち、旅館・ホテル、スポーツクラブなどの二十四事業所については、AEDが設置された「AED設置救急ステーション」として認定をしております。
 このような「救急ステーション」の大半が民間施設であることから、今後、AEDのさらなる設置を促進していくためには、この「救急ステーション」の制度を活用していくことが効果的であると考えております。
 したがいまして、県といたしましては、地元消防本部との連携を密にして、AEDによる救命事例の紹介や実技指導等を通じてその有用性を十分説明すること等により、民間事業者のより一層の理解と協力を得ながら、民間施設への普及拡大に取り組んでまいります。
 次に、コンビナートの事業所の安全管理についてでございます。
 まず、事故の再発防止や安全管理体制の強化に係る県の対応でございます。
 ことし、県内のコンビナート区域では、御指摘のように、これまで十件の事故が発生しております。特に、九月一日から二日にかけて四件もの事故が同時多発的に発生をいたしました。このような状況は、県としても看過できない状況と判断し、緊急措置として、事故を起こした四事業所には、責任者の来庁を求め、直接厳重注意をしながら、文書により改善を指示いたしました。また、専門職員を直ちに現地に派遣し、事故原因の究明等に当たらせるとともに、特別立入検査も実施し、無事故・無災害に向けた取り組み強化を指導したところでございます。
 さらに、県内すべてのコンビナート事業所に対しても、速やかにこれらの事故の情報を提供し、類似災害の防止を初めとした具体的な注意喚起を行うとともに、管轄の消防本部にも指導の徹底を要請するなど、事故防止の徹底に万全を期したところでございます。
 また、お尋ねの安全管理体制の強化についてでありますが、県ではこれまでも、プラントにおける設備の構造あるいは保守管理及び運転作業などに係る技術基準の確実な運用、高圧ガス保安責任者等の適切な選任など、関係法令の遵守並びに従業員に対する保安教育の充実等について、事あるごとに指導してまいりましたが、このたびの一連の事故を受けて、詳細な事故分析も活用しながら、関係保安団体の講習会や個別研修会を通じて、あってはならない気の緩みの防止等事故ゼロに向けて、さらなる取り組み強化を図ってまいります。
 次に、周辺地区住民と一体となった避難訓練についてでありますが、県のコンビナート総合防災訓練や各コンビナート地域の共同防災訓練等においては、事業所から自治会への電話・広報スピーカーを使った情報伝達や、地元の市あるいは警察、事業所の広報車による広報活動訓練は実施しておりますが、御指摘のように、住民が直接参加する避難訓練は行っていないのが実情でございます。
 県としては、住民と連携した訓練の必要性は認識しており、今後は地域への迅速な情報提供に加え、住民参加型の避難訓練についても、立地条件や想定される災害等を勘案しながら実施するよう指導してまいります。
◎土木建築部長(中村和之君) 防災対策についての二点のお尋ねと周南地域の道路整備についてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、県道粭島櫛ケ浜停車場線の道路災害復旧についてであります。
 御案内のとおり、去る六月二十六日、当路線の周南市大島地区において、斜面崩壊により通行不能となり、地域の方々を初め多くの皆様に御迷惑をおかけいたしております。
 県といたしましては、被災後、直ちに応急工事に着手し、七月十日には、片側交互通行の仮設道路により交通の確保を図ったところですが、さらに復旧までに相当の期間を要することから、地域の交通事情や通学路の安全性を勘案し、堀川運河に仮橋を設置することとし、九月十一日から両方向の通行を確保したところです。
 被災箇所の抜本的な復旧についてのお尋ねですが、県では被災直後からボーリングなど詳細調査を行い、復旧工法について検討を進めてまいりました。
 今後は、十月初旬に国庫補助災害復旧事業の採択を申請し、年内には採択される見込みであり、その後、速やかに工事を発注することとしておりますが、復旧工事は大規模となることから、完成までには二年から三年の期間を要すると考えております。
 次に、県道における斜面崩落の可能性のある危険箇所の把握及び事前の対策についてのお尋ねです。
 県におきましては、従来から高さ十五メートル以上、勾配四十五度以上などの条件に該当する道路斜面について、災害履歴、地質、浮き石・亀裂などの斜面の状況などの点検を実施し、危険箇所について点検台帳を整理し、毎年度継続的に現場点検により状況を把握するとともに、緊急性の高い箇所から防災工事を計画的に実施しているところです。
 今後とも、危険箇所の点検・把握と防災対策を行い、安全で安心な道路の管理に努めてまいります。
 次に、周南地域の道路整備についてのお尋ねです。
 県におきましては、合併により広域化する新市の一体性を高めることを目的として、旧市町村の中心部や公共施設などの拠点を連絡する道路について、平成十五年度から合併支援道路整備事業により、重点的に整備を進めているところです。
 お示しのとおり、周南市におきましては、合併支援道路が十四路線ありますが、県において、これまでに県道下松鹿野線の整備を完了し、現在、国道三七六号の須々万バイパスなど、六路線十カ所で事業を実施しております。
 しかしながら、厳しい財政状況や地域の事情などから、合併支援道路のすべての区間を早期に本格改修することは困難な状況にあります。
 このため、見通しの悪いカーブや狭い歩道など、安全性が十分に確保されていない箇所につきましては、お示しの県道新南陽津和野線の大道理地区の交差点改良や川上地区の局部的な改良などを実施してきたところであります。
 今後とも、道路パトロールや交通危険箇所の点検などを通じて現地の状況把握に努め、必要に応じて、待避所、ガードレールの設置、側溝の整備や舗装補修など当面の対策を行い、地域の人々の安全を確保するよう努めてまいります。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) 学校に対するAEDの普及啓発についてのお尋ねにお答えいたします。
 県教委では、平成十六年の七月にAEDの使用が一般市民にも認められましたことから、平成十七年度より小・中・高等学校の養護教諭、中・高等学校の運動部の活動指導者を対象として、AEDを含む救急蘇生法の講習会を開催いたしますとともに、学校におきましても必要な講習会を開催してきております。その結果、現在、分校までを含めましてすべての県立学校において、AEDの講習を受け、使用できる教職員がおるところであります。
 また、中・高等学校の保健体育の授業では、一人一人が応急手当てを実践することができるように、すべての生徒が心肺蘇生法等を学んでおります。一部の学校においては、AEDを取り入れた学習や講習会も行っております。
 今後、県立学校におきましては、今年度じゅうに、すべての教職員がAEDを使用できるように、各学校と連携して、地元の消防署等々関係機関の協力も得まして、救急蘇生法の講習会を開催するとともに、生徒に対しましては、今後とも保健体育の授業等でAEDを活用した救急蘇生法の実習を取り入れて学習の充実を図るなど、AEDの普及啓発に努めてまいります。
 また、小・中学校につきましては、講習会の開催やAEDの設置等につきまして、引き続き市町教委へ働きかけてまいります。
 以上でございます。
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Posted on 2006/09/26 Tue. 13:49 [edit]

category: 2006年議会報告

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平成 18年 2月定例会 

平成 18年 2月定例会 - 03月06日-02号
△日程第三議案第一号から第七十号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。公明党県議団を代表いたしまして、質問をさせていただきます。
 最初に、財政問題についてお尋ねいたします。
 平成十七年度の我が国経済は、輸出・生産ともに緩やかに増加し、景気は徐々に回復しております。先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれております。最近の県内経済情勢を見ても、生産活動は高水準で推移し、雇用情勢は改善の動きが続いており、県内景気は、全体として回復を続けているとされております。
 しかしながら、近年の地方財政は、毎年大幅な財源不足が続いており、平成十八年度末の借入金残高が二百四兆円に達する見込みとなるなど、今後、その償還負担の一層の増加や社会保障関係経費の自然増が見込まれるところであり、将来の財政運営が圧迫されることが懸念されております。
 したがって、地方公共団体においては、地方分権時代にふさわしい簡素で効率的な行政システムを確立するため、徹底した行政改革を推進するとともに、歳出の徹底した見直しによる抑制と重点化を進め、また、歳入面でも自主財源について積極的な確保策を講じるなど、効率的で持続可能な財政への転換を図ることが急務であります。
 こうした中で、知事は、過去最大規模の財源不足を抱えながら、政策課題への的確な対応と財政改革の更なる推進に努めた「改革推進予算」となる十八年度当初予算を編成されたところであります。
 六年連続のマイナス予算となる厳しい予算編成の中で、我が公明党山口県本部が「マニフェスト80」に掲げております早期に実現すべき重要課題にも的確に対応していただいていることに、敬意を表するものであります。
 一方、できるだけ早期に財政体質の弾力性を回復し、持続可能な財政構造を確立するため、「中期的な財政改革の指針」に沿って、歳入歳出の両面からさまざまな取り組みを強化されておりますが、財源不足を補うための基金残高も減少しており、今後、歳入・歳出両面で地方の自主性・自立性を高めるためには、自主財源の充実に向けて、さらなる努力が必要だと考えます。
 さて、先ほど申し上げたように、県内景気は回復を続けており、歳入予算において、自主財源である県税は、地方財政計画の八・一%増を上回る八・七%増となっております。地域における経済実勢等に差異があるとはいえ、かなり高めになっております。
 そこで、県税収入について、どのような考え方で見込まれたのか、お伺いいたします。
 また、県税収入確保のため、明年度はどのような取り組みを行われるのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、行政改革の推進における定員管理の取り組みについてお尋ねいたします。
 少子高齢・人口減少の時代に突入し、効率化による公的部門のスリム化が求められております。
 国においては、昨年十二月に「行政改革の重要方針」が閣議決定され、「小さくて効率的な政府」の実現に向けて、従来からの行政改革で残された課題に取り組むとともに、今まで手をつけられなかった課題にも大胆に挑戦しようとしています。
 従来からの課題としては、特殊法人改革で残されていた政策金融改革を初め、独立行政法人や公営競技関係法人などの政府関係法人の見直し、総人件費改革などが掲げられました。そのうち総人件費改革は、国家公務員を五年間で五%以上純減するとともに、「対GDP比半減」といった大きな目標を掲げて人件費総体として厳しくスリム化を目指す、踏み込んだ改革です。
 また、重要方針では、地方公務員についても国家公務員の純減目標を踏まえた削減努力を要請しており、地方公務員の純減目標として、「骨太の方針二○○五」で要請された四・六%以上の純減確保に向けた取り組みが求められております。
 こうした中で、県においては、県政集中改革の三年目となる平成十八年度は、改革を本格的な実行段階に高めていく年であり、行政改革、財政改革、公社改革の三つを柱に、主要課題について重点的に取り組もうとされていることは承知しております。
 行政改革については、先日、十八年度から二十一年度の四年間を推進期間とする「山口県行政改革推進プラン」の最終案が示されました。「分権時代の自立した行政システムづくり」を基本理念とし、改革推進の視点として、「経営の視点に立った効率的な組織体への改革」「分権型行政システムの確立」「県民サービス向上と信頼される県政の推進」の三つを掲げ、中でも定員管理について、知事部局を初め、教育・警察・病院などすべての県職員を対象に、今年度から五年間で千百六十四人、五・三%の純減を目指すとされております。
 この目標については、団塊の世代の大量退職が見込まれるとはいえ、国が示す四・六%はもとより、国家公務員の純減目標も上回るものとなっており、県政集中改革にかける知事の強い姿勢がうかがえます。
 我が公明党山口県本部としては、「マニフェスト80」の中で、公務員の一割削減、オンライン化の推進による行政手続の二割削減など行政改革の推進を掲げており、当該プランに大いに期待をしております。
 私は、山口県行政改革推進プランの基本理念である「分権時代の自立した行政システムづくり」に向け、新たな行政改革の実効性を高め、果敢に推進していくことが重要と考えます。とりわけ、今回のプランの目玉ともいうべき定員管理の目標を達成していくため、当該プランに基づき、今後どのような形で推進されるのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、人口減少対策についてお尋ねいたします。
 本県の人口は昨年の国勢調査において五十八年ぶりに百五十万人を下回るという結果となりました。人口は地域経済や活力のバロメーターでもあり、その増減は県民生活に密接にかかわる問題でもあります。
 このため、来年度の県予算案では、人口減少の抑制を重点施策の一つに掲げ、優先的・集中的な予算配分がなされております。また、県議会でも「人口減少問題対策特別委員会」を設置し、積極的な調査研究を行っているところであります。
 先日開催されました特別委員会において、参考人でありました山口経済研究所の調査研究部長 宗近孝憲氏は、山口県の人口減が全国より十年早く進んだ理由として、自然増減の問題ではなく、昭和三十年代から四十年代前半にかけて大量に流出したことを挙げられ、県内定住が最大の課題とし、定住促進の重要性を訴えられております。
 人口減少対策には、子育て・少子化対策といった中長期的対策も当然必要でありますが、今回私は、比較的短期間で効果が上がると思われる企業誘致の促進についてとUJIターンの促進についてお尋ねいたします。
 まず、企業誘致の促進であります。今年度、私の地元であります周南市に二社のコールセンターの立地がありました。テレマーケティングやヘルプデスクなど電話オペレーターがサービスを行うコールセンターは雇用人数が多く、周南の二社で約五百人の雇用が生まれるとお聞きしております。
 経済波及効果の高い産業分野や研究開発機能を有する企業の誘致を進めるとともに、誘致企業と地域企業との生産連携や技術移転の促進を図ることは、雇用の場の確保を通じて地域の人口減少対策になるとともに、地域経済の活力の維持・向上のために極めて重要な施策であると考えます。
 そこで、お尋ねいたします。
 知事は、政策課題への的確な対応として、人口減少の抑制に重点的、集中的に取り組むこととされております。人口減少対策のため、新たな就業の場づくりとして即効性のある企業誘致にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、UJIターンの促進についてであります。
 人口減少問題対策特別委員会でも、県人口減少の一因として若者の県外流出が挙げられ、若者にとって魅力ある雇用の場づくりを進めるとともに、UJIターン希望者の県内就職の促進などを図っていくことが重要だと考えます。また、二○○七年から二○○九年にかけて、全国で約六百七十万人の団塊の世代が退職期を迎えることから、この世代のUJIターン希望者の県内への受け入れ体制の整備を進める必要があることから、今後は、こうした団塊の世代に対する企業の再雇用制度の充実や行政側の活用対策が早急に求められております。
 そこで、県庁内に「団塊の世代活用対策室」を設置し、団塊の世代をターゲットに人材登録やUJIターンによる定住、雇用促進について、農林水産業の担い手を含めた総合的な政策を立案し、県と市町村が連携して受け皿づくりを構築することが効果的な定住対策であると提言申し上げます。
 また、こうしたUJIターン希望者の受け入れに関して、北海道では、本年から首都圏に居住する団塊の世代に対して居住促進戦略に着手し、島根県では、県出身者に対してUターンを呼びかける手紙を送ったり、また宮崎県のように、地方移住を促すための優遇税制を国に提案しているところもあります。
 そこでお尋ねいたしますが、さまざまな観点から提言をいたしましたが、団塊の世代を初めとする幅広い年代層のUJIターンの促進について、県はどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、健康づくりの推進についてお尋ねいたします。
 少子高齢化が進み、家族・就業形態の多様化、生活習慣病中心の疾病構造の変化など、保健・医療・福祉を取り巻く社会環境は大きく変化しつつあります。そのような中、本県の平成十八年度健康福祉予算については、心のかよう健康福祉先進県を目指して、さまざまな施策が打ち出されております。中でも、健康づくりの推進として、新規事業「がん対策推進事業」では、本県の死亡原因の第一位である「がん」について、予防・早期発見、医療水準の向上に向けた総合的な対策に取り組むとあります。
 こうした県のがん対策の充実に関しましては、我が公明党県議団が、専門医の育成や検診体制の充実など、一刻も早く、地域におけるがん医療の提供体制の確立をお願いしたいという県民の声を、県の当初予算及び施策に対する要望として強く予算措置を望んでいた項目であり、我々公明党県議団も大いに評価するところでありますが、多くの県民、なかんずく、がんという病気と対峙し懸命に闘っておられる方々にとりましては、県が新たな一歩を踏み出したということに対し、大変喜ばれていらっしゃるのではないかと考えるところであります。また、これを契機とされ、将来的には医療先進県山口と言われるように、高度・先進的な医療を提供できるがんセンターの整備も必要であるとも考えます。
 本県の死因第一位は先ほど申しましたようにがんでありますが、健康づくりの推進に当たっては、がんという特定の病気への対策はもとより、心疾患や糖尿病などの生活習慣病対策も極めて重要となってまいります。そのためには、県民一人一人の健康に対する意識の醸成や日ごろからの食生活などの生活習慣の改善など、まずは予防の視点に立った息の長い取り組みも大切であると考えます。
 そこでお尋ねをいたしますが、平成十八年度当初予算の施策重点化の柱とされている生涯現役社会づくりの推進に当たっては、何よりもまず、県民一人一人が生涯にわたって健康であることが基本となると考えますが、県民の健康づくりの推進に向けて、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、地球温暖化対策についてお尋ねいたします。
 地球温暖化防止を目的とした京都議定書が発効して一年が経過し、京都議定書目標達成計画に基づき、地球温暖化対策推進法などの法整備や温室効果ガスの排出権を海外から購入する「京都メカニズム」への対応など、それぞれの主体が着実な対策を進めてきております。
 他方、温暖化対策をめぐっては、依然として、環境税導入の問題を初めとして課題が多いのが実情であります。
 そうした中で、先月二十七日、地球環境問題が高まってきたことなどを理由に、宇部市で計画されていた大型の石炭火力発電所の建設が中断されました。エネルギー政策と地球温暖化対策といういずれも重要な課題にかかわるものだけに、その動向が注目されておりましたが、その結果は、今後の地球温暖化対策の推進にとっては、大きな一歩となりそうであります。
 今回の事例は全国でも初めてということでありますが、ここまで地球環境問題が高まりを見せ始める中で、本県においても、県の排出実態や産業活動の動向を考慮して、新たに地球温暖化対策の指針となる山口県地球温暖化対策地域推進計画を策定するとともに、この計画に基づき、推進体制の整備等の施策展開を進められようとしておられ、その成果に期待をしているところであります。
 しかしながら、気がかりな点がございます。それは、現在策定中の山口県地球温暖化対策地域推進計画において、目標年度の二○一○年度に、一九九○年度比二%削減を目標に設定していることであります。
 本県における二酸化炭素を初めとする温室効果ガスの排出状況を踏まえた上での判断であるかと思いますが、国の削減目標値である六%を下回っております。これでは、本県における地球温暖化対策が後退したと受け取られかねないと懸念するわけであります。
 私は、地球温暖化対策は人類共通の課題であり、その課題の解決には、国や地方公共団体、事業者、県民がそれぞれの立場に応じた役割をしっかりと担う必要があると考えます。とりわけ、地方分権時代にあっては、本県においても、その責務を果たすと同時に、みずから考え、行動する姿勢が大切ではないかと思うのであります。
 そこでお尋ねいたしますが、本県の二%削減という目標値で、国の六%削減という目標に対して、県として十分貢献し、役割が果たせるのか、まず見解をお聞かせください。
 また、本県の削減目標の達成に向けて、具体的にはどのように取り組もうとされるのか、あわせて知事の見解をお伺いいたします。
 次に、災害に強い県土づくりについてお尋ねいたします。
 この二、三年は、国内のみならず世界的規模で地震や台風・津波等による被害が続発し、自然災害の脅威に立ち向かう防災対策はいかにあるべきかを嫌というほど考えさせられました。あわせて、昨年秋に発覚した「耐震強度偽装」問題が広がりを見せる中で、各地で震度五程度の揺れが相次ぐなど、国民の不安はますます募るばかりであります。
 国の二○○六年度予算や税制改正では、安心・安全を確保するためのさまざまな角度からの施策が盛り込まれております。例えば、全国で耐震改修を促進する「改正耐震改修促進法」が施行されるとともに、これまで三大都市圏や東海地方などに限定されていた「住宅・建築物耐震改修等事業」の地域要件が撤廃され、また公明党の強い主張で、二○○六年度からは耐震改修工事を行った場合には、一定の枠内で所得税や固定資産税が控除される「住宅の耐震改修促進税制」も導入されます。
 そのほか災害時に避難や救援活動の妨げにならないように「緊急輸送道路」の確保のための診断・改修費補助の拡充、豪雨・洪水・高潮・津波災害対策や土砂災害防止対策においても、ハード・ソフト両面から、災害に強い基盤づくり、被害の軽減を図るための「減災対策」が講じられたところであります。その意味では、私が再三申し上げておりますように、防災対策において「事前の一策は事後の百策に勝る」という考え方が極めて重要であると確信を深めた次第であります。
 さて、本県でも、近年の全国的な大規模自然災害の発生や昨年の台風十四号災害の教訓も踏まえ、防災対策の充実強化に取り組んでおられます。
 午前中の答弁にもありましたけれども、先般は、一年間の検討委員会での議論を経て、「災害時要援護者支援マニュアル策定ガイドライン」や「中山間・離島における防災体制の充実強化に向けて」など、四つの基本方針がまとめられるとともに、当初予算においても、県民の暮らしの安心・安全の確保を最優先に、重点施策として防災体制の充実強化や耐震化の推進に係る予算が積極的に計上されております。
 私も、こうした災害発生時の被害軽減を図るための取り組みを強化することは非常に大切であると考えており、より実効性の上がる取り組みを期待するものでありますが、こうした取り組みとともに、災害未然防止の観点から、災害の起こりにくい、災害に強い県土づくりをハード・ソフト両面から、計画的に着実に進めていくことも地道ではありますが、大変重要なことだと思っております。
 中でも、昨年の錦川での被害状況や近年の集中豪雨による被害に見られるように、自然は決して侮れないものであり、改めて治水対策や土砂災害防止対策を計画的に、着実に進めることが必要だと感じております。もちろん、これらの対策は、県民の生命・財産を守る観点から従来から進められているものではありますが、厳しい財政状況の中、また公共事業費が抑制基調にある中、一朝一夕に取り組みの成果が上がるものではないだけに、より重点的・計画的な対策を進めていくことが必要ではないかと考えております。
 そこでお尋ねいたしますが、近年の大規模化する災害実態や教訓を踏まえ、災害に強い県土づくりに向け、治水対策及び土砂災害防止対策については、どのような考え方で進められていかれるのか、お伺いいたします。
 次に、特別支援教育の推進についてお伺いいたします。
 本県では、現在、盲・聾・養護学校と小中学校の特殊学級において、約二千四百人の児童生徒が、障害の実情に応じてそれぞれ在学しています。こうした児童生徒の数は、平成八年度以降ふえ続けておりまして、また近年、障害の重度・重複化や多様化への対応、通常の学級に在籍する学習障害等の児童生徒への支援など、障害のある児童生徒へのきめ細かな教育が重要な課題となっております。
 こうした中、国においては、障害のある児童生徒の教育について、中央教育審議会で審議が進められ、昨年十二月には「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」答申が示されたところであり、このたびの通常国会において、学校教育法の改正案が国会に提出されることとなっております。
 この改正の中で、これまでの盲・聾・養護学校は、障害種別を超えた特別支援学校としていくことや、小中学校において、通常学級に在籍する学習障害等の児童生徒への適切な教育を行うこととされております。また、「特殊教育」「特殊学級」という言葉はなくなり、障害のある児童生徒の教育は、ノーマライゼーションの理念の広がりの中、統合教育の推進という観点から大きく見直されることとなります。
 県教委では、現在、このような国の動向も踏まえ、本県の特別支援教育の基本方針となる「山口県特別支援教育ビジョン」の策定を進めておられるところですが、児童生徒一人一人の障害の実情や教育的ニーズに応じた特別支援教育の実現に向けて、できる限り早く計画的な取り組みを進めていくことが必要となっております。
 具体的には、障害種にとらわれることなく、どの地域でも児童生徒一人一人に応じたきめ細かな教育が受けられる体制づくりや、通常の学級での障害のある児童生徒への支援、また障害のある児童生徒と障害のない児童生徒との交流や共同での学習を通して、子供たちが仲良く学び、ともに支え合う教育を行っていくことなどが大切であると考えられます。
 そこでお尋ねいたしますが、学校教育法施行後六十年近くを経て、特殊教育から特別支援教育への移行という大きな転換点を迎えている中で、障害の重度・重複化や多様化、あるいは本人や保護者の教育的ニーズの多様化といった教育状況の変化への対応、さらには、最前線に立つこととなる教員の資質向上などが必要となりますが、今後、本県の特別支援教育をどのように進めていかれるのか、お伺いいたします。
 最後に、「二○○七年問題」と警察力の維持向上についてお伺いいたします。
 第一次ベビーブームに生まれた団塊の世代が大量に退職する「二○○七年問題」については、県民の暮らしの安全を守る県警においても非常に重要な問題であります。読売新聞社の取材に対して、二○○六年度から十年間で、県警では早期退職者を含めて約千五百人が退職すると予測を述べておられます。
 県警における団塊の世代、つまりベテラン警察官の大量退職によって警察力が低下し、県民の生命・財産が脅かされるような事態を招いてしまっては、まことに遺憾と言わざるを得ません。
 また、ベテラン警察官の大量退職期を迎える時期だからこそ、治安の維持向上のためには、地域との連携が、より重要な要素になってくるということも認識をしております。
 私ごとではありますが、私自身も地域防犯のために少しでも役に立ちたいと思いまして、先般、周南見守り隊の一員として登録をしていただき、地域の防犯活動を始めたところであります。またせっかくですので、より効果を上げるためにも青色回転灯が認可されるよう努力をしているところであります。
 ところで、篠宮警察本部長は年頭のメッセージにおいて、「本年は「安心・安全の山口県の創造」に向けて、これまで以上に「子供」「女性」「高齢者」を事件・事故から守る活動に留意しながら、街頭パトロール、犯罪被害防止のための安全情報の提供、犯罪捜査、交通指導取り締まりなどに取り組み、県民の皆様の体感治安の向上に努めてまいります」とあいさつをされておられます。
 昨今は、想像もし得なかった凄惨な事件や事故が頻発しており、警察に寄せる県民の期待も大きくなるほど、その責任もますます大きくなってきますが、警察官の二○○七年問題で、県民の期待を裏切るようなことがあっては絶対にならないと、重ねて警鐘を鳴らしておきたいと思います。
 この「県警における二○○七年問題と警察力の維持向上」については、さきに述べたように、地域との連携、とりわけ自主防犯組織との連携もさることながら、山口県警自体の本来の警察力がいかに維持され、いかに向上されるのかが重要なテーマなのであります。
 そこでお尋ねいたしますが、警察官の人員確保については、計画的に採用することにより、人員不足についてはある程度免れる可能性はありますが、今後ベテラン警察官の大量退職を迎える中で、現在の警察力を維持していくため、若手警察官の強化育成にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 以上で私の代表質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 上岡議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、財政問題に関連し、明年度の県税収入見込みと県税収入確保についてのお尋ねであります。
 まず、県税収入見込みについてでありますが、お示しのように、国、県ともに景気は回復しているとされており、このような経済情勢や主要法人からの聞き取り調査による企業業績の動向等を踏まえますとともに、政府経済見通し、地方財政計画等も参考に見込んだところであります。
 具体的には、主要税目である法人二税につきましては、堅調な国内外の需要に支えられた化学や輸送機器を中心に増収が見込まれますことから、前年度比一三・二%、六十四億円増と見積もり、また、その他諸税につきましては、特に地方消費税において、原油高騰等の影響により、本県でウエートの高い輸入原油に課税される地方消費税が一九・六%、四十七億円増と大きく伸びるものと見込まれるところであります。
 これらの結果、お示しがありましたように、県税全体で地方財政計画の八・一%増を若干上回る八・七%増の千六百十三億円を計上いたしましたが、為替相場や原油価格の動向等、今後の経済情勢には不透明な要因も多いことから、県税収入の確保については予断を許さない状況と考えております。
 このような中で、県税収入の確保に当たりましては、本県の経済活力の維持・向上を図る観点から、景気を後押しする設備投資拡大支援資金の創設等中小企業制度融資の拡充や、企業誘致・新産業創出などの施策にも取り組み、税収増につながる税源涵養に努めていく考えであります。
 一方、具体的な徴収に当たりましては、滞納繰越額の大半を占める個人県民税における新たな取り組みとして、県が市町の抱える滞納事案を直接徴収することといたしており、また財産調査の徹底による滞納処分の強化など効果的な徴収対策にも積極的に取り組み、徴収率の向上に努めることにいたしております。
 次に、行政改革の推進における定員管理の取り組みについてであります。
 厳しい行財政状況の中、県民の安心・安全の確保などの政策課題に的確に対応していくためには、組織や行政運営全般を不断に見直し、簡素で効率的な行政システムとしていくことが求められております。
 このため、私は先般、今後の行政改革の指針となる「行政改革推進プラン」をお示しをし、「分権時代の自立した行政システムづくり」を目指し、お示しの三点――三つの視点に立って改革に取り組むことといたしておりますが、このプランにおいては定員管理を初め、経費節減の取り組みやNPOとの協働などの八つの項目に改革実現のための数値目標を設定するなど、改革の実効性を高める仕組みを取り入れたところであります。
 とりわけ、重要な推進項目である定員管理につきましては、行政部門ごとに今後五年間で取り組むべき職員削減等の目標を示したところであります。一般行政部門におきましては、現行の定員管理計画を前倒しして、平成二十二年度までに四百人、八・六%の削減を目指すことにいたしております。
 また、教育、警察、公営企業の各分野につきましても、児童生徒数の減少、地域の治安の確保等の行政需要を精査する中で、新たに数値目標を設定し、県全体の職員数二万一千九百十四人を平成二十二年度までの五年間で千百六十四人、五・三%削減するという厳しい目標を課して定員管理に取り組むことにいたしております。
 今後、この目標を確実に達成するため、県庁機構改革や県立大学の独立行政法人化などの県政集中改革を確実に実施をいたしますとともに、新たな推進プランに掲げる事務事業や組織の見直し、電子県庁などITの活用、民間委託や市町への権限移譲などについて、進行管理を徹底しながら、その取り組みを着実に実施してまいります。
 私は、厳しい財政状況が続く中、将来の行政ニーズや県民サービスへの影響等にも配慮しつつ、県民の理解を得ながら、新たな推進プランに沿った改革に全力で取り組んでまいります。
 次に、人口減少対策についての二点のお尋ねであります。
 まず、企業誘致についてでありますが、お示しのとおり、企業誘致は人口減少の抑制にも大きく資することから、これまでも推進体制の強化や優遇制度の拡充等に積極的に取り組んでまいりました。
 この結果、昨年は十一社、計画雇用人数八百七十九人の企業誘致を実現し、久々に二けた台の誘致となりましたが、さらなる成果を上げるため一層の取り組みの強化が必要であります。
 このため、本県のすぐれた立地環境等の優位性を、インターネット広告等、さまざまなPR媒体を駆使し、強力に情報発信してまいります。また、誘致活動を機動的、効果的に展開するため、自動車、IT・情報関連等、すそ野が広く雇用吸収力の高い業種を重点に、企業訪問活動を強化いたしますとともに、来年度、中部圏をにらんだ大阪事務所の体制を充実をいたします。
 さらに、県内企業の新事業・新分野への展開等による新たな設備投資を促す、いわゆる投資誘致にも積極的に取り組んでまいります。
 今後とも、市町等との緊密な連携のもとで、一社でも多くの企業誘致が実現できるように、私みずからが先頭に立って全力で取り組み、雇用の場の創出につなげてまいります。
 次に、UJIターンの促進についてであります。
 県外からの人口流入を促進するため、県ではこれまで、東京、大阪、山口にUターン相談コーナーを設置をし、相談から就職までの支援を行っております。本年度は既に昨年度の五十五人を上回る八十二人のUターン就職が決定をいたしております。また、農林水産業へのUターン就業希望者に対する育成事業にも取り組んでいるところであります。
 新年度からは、これらの取り組みに加え、大都市圏等に居住する「団塊の世代」等中高年のUJIターン対策に、関係部局が連携して総合的に取り組むことといたしております。
 具体的には、東京でのセミナーの開催等による情報提供を行いますとともに、定住支援ハンドブックの作成、企業向けの「技能・技術者人材バンク」の設置・活用等を通じて、本県出身者等への働きかけを強めてまいります。
 また、三カ所のUターン相談コーナーにおいて、雇用情報だけでなく生活関連情報も含めた幅広い相談に応じますとともに、市町の窓口整備を促進することにより、相談対応機能を強化することにいたしております。
 さらに、UJIターン者に対し、生涯現役社会づくり学会員等が、住民との交流や地域活動への参加を支援するなど、総合的な「地域の受け皿づくり」を推進することにいたしております。
 私は今後とも、県議会の「人口減少問題対策特別委員会」における審議内容等も踏まえながら、地域の知恵と力を結集し、人口減少対策に積極的に取り組んでまいります。
 次に、健康づくりの推進についてであります。
 私は、すべての県民の皆様が、生涯を通じて健康で生き生きとした生活を送っていただく「住み良さ日本一の元気県」を実現するためには、県民一人一人が主体的に健康づくりを実践していくことが大切であり、その取り組みを社会全体で支援する環境づくりを進めていくことが極めて重要であると考えております。
 このため、これまで本県の健康づくりの基本指針となる「健康やまぐち21計画」に基づき、健康づくり県民運動の推進主体である「健康やまぐち21推進県民会議」のもと、健康づくりの全県的な普及啓発の場である「やまぐち健康フェスタ」の開催や、健康づくりに関する幅広い情報を提供したホームページの開設などにより、県民一人一人の健康づくりを積極的に支援してまいりました。
 この計画については、策定後五年が経過し、本年度、進捗状況等の中間評価を実施いたしましたところ、「肥満傾向児童」や「職域健診において所見のあった人」の増加などが見られますとともに、生活習慣病の予防などの健康づくりに関するさらなる取り組みの必要性が認められました。
 このため、県といたしましては、来年度に策定する「食育推進計画」に、子供の時期からの健康的な生活習慣の形成への取り組み等を盛り込みますとともに、壮年期層に対しましては、商工会議所・事業所等の協力を得ながら、食生活改善講習会や運動習慣普及講習会の開催、職場の健康づくり指導者の育成など、がんを初めとする生活習慣病の予防の視点に立った取り組みを推進していくことといたしております。
 さらに、健康に関する情報提供や施設・器具の開放などを積極的に行う民間の事業者や団体を「やまぐち健康応援団」として登録し、県民の健康づくりを支援する環境整備を推進することにいたしております。
 私は今後とも、市町、関係団体等との連携を一層強化しながら、県民の健康と生活の質の向上を目指した「健康やまぐちの創造」に向けて、積極的に取り組んでまいります。
 次に、地球温暖化対策についてのお尋ねであります。
 地球温暖化の問題は、人類の生存基盤にかかわる最も重要な課題であり、環境負荷の少ない持続可能な社会の構築に向け、県民、事業者、行政がそれぞれの役割を認識し、連携・協働して、総合的かつ計画的に対策を推進していくことが重要であります。
 そこでまず、「山口県地球温暖化対策地域推進計画」における二%削減目標についてであります。
 本県の温室効果ガスの排出実態は、二○○三年度において、一九九○年度比で一二%の増加と国の八・三%を上回っており、特に約八割を占める産業部門の排出量が、エネルギーを多く消費する化学製品の国内シェア及び輸出の拡大などにより、国に比べ増加をしております。
 本計画の削減目標値につきましては、京都議定書目標達成計画に掲げられている対策を実施することにより、二○一○年度の温室効果ガス排出量が、一九九○年度比で○・八%減まで削減される見込みであり、これは、本県の排出特性を考慮いたしますと、国の六%削減に相当するものとなります。
 これに加えまして、本県の重点プロジェクトによる削減分一・二%を上乗せして、二%の削減といたしており、国の目標に対して十分貢献できるものであると考えております。
 次に、目標達成に向けた具体的な取り組みについてでありますが、省エネ・新エネ機器・設備の普及、コンビナート企業の特性を生かした電力・熱の相互融通、木質バイオマスエネルギーの活用促進や環境学習の推進など十の重点プロジェクトを柱として対策を推進することにいたしております。
 新たな取り組みとしては、「山口県地球温暖化対策推進会議」を設置いたしますとともに、地球温暖化防止取り組みガイドラインの作成、温暖化防止キャンペーン、さらに事業所などの省エネを進めるESCO事業などに対し、低利の融資制度を創設することとしております。
 今後この計画に基づき、県民、事業者、行政が一体となって、地球温暖化対策に全力で取り組んでまいります。
 次に、災害に強い県土づくりについてのお尋ねであります。
 県といたしましては、災害に強い県土づくりに向けて、これまでも諸施策を推進してまいりましたが、お示しのように昨年の台風十四号災害など、近年、大規模な自然災害が多発をいたしております。
 このため、平成十八年度の重点施策として、今年度に引き続き「暮らしの安心・安全基盤の強化」を掲げ、治水対策や土砂災害防止対策をハード・ソフト両面から計画的に進めることにいたしております。
 まず、治水対策につきましては、学識経験者などで構成する「山口県河川委員会」で、近年の豪雨の恒常化等を踏まえた検討を行い、ダムの整備や河川の改修など総合的、多面的な整備計画を盛り込んだ「河川整備基本方針」を策定をし、さらに地域の関係者の意見も反映して、優先度の高いところから計画的に河川の整備を進めております。
 また、災害時の円滑な避難に資するため、今年度から五カ年間で五十五河川について、市町が行うハザードマップ作成の支援を行うことにいたしております。
 次に、土砂災害防止対策につきましては、防災対策工事として、災害時要援護者関連施設や避難施設のある地域、過去に土砂災害が発生した地域を重点に取り組んでおり、これとあわせて、土砂災害危険箇所周辺の家庭に「土砂災害危険箇所マップ」の配布を行っているところであります。
 さらに、平成十三年に施行されました「土砂災害防止法」に基づき、市町と連携し、今年度からおおむね十カ年で土砂災害危険箇所について警戒区域等の調査・指定を行い、警戒避難体制の充実や宅地の安全性の向上などを図ることといたしております。
 私といたしましては、厳しい財政状況のもと、限られた予算を有効に活用し、重点化・効率化を図りながら、災害に強い県土づくりに向けて、ハード・ソフト両面から、治水対策及び土砂災害防止対策に取り組んでまいる所存であります。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) 特別支援教育の推進についてのお尋ねにお答えいたします。
 お示しのありましたように、特殊教育から特別支援教育へ向けて、県教委では、現在「山口県特別支援教育ビジョン」の策定を進めております。この中で、基本目標として「一人ひとりの生きる力を高め、自立・社会参加を支える、心ふれあう教育の実現」を掲げて、特別支援教育に総合的に取り組むこととしております。
 このため、来年度教育庁内に、新たに特別支援教育推進室を設置し、推進体制の強化を図りますとともに、ビジョンの実現に向けて施策を具体的・計画的に進めるため、実行計画を作成し、盲・聾・養護学校においては障害の種別にとらわれない総合的な支援学校づくり、小中学校においては柔軟な支援教室づくり、またモデル校での教育課程や交流・共同学習等の実践研究に取り組み、児童生徒の実情に即したシステムの構築等を進めてまいります。
 この中で、お示しのありました障害の重度・重複化等の状況に適切に対応するため、一人一人の教育支援計画を作成いたしますとともに、理学療法士や臨床心理士等の専門的な助言による教育活動の充実や、養護学校等での看護師による医療的ケアを実施するなど、きめ細かな支援を行ってまいります。
 また、地域における相談・支援体制を強化するために、新たに、盲・聾・養護学校には特別支援教育センターを、地域の中心となる小中学校にはサブセンターを設置いたしますとともに、福祉・医療・労働等の関係機関連携協議会を県内八地域に拡充し、支援機能の強化や実践研究に取り組み、小・中・高等学校等の教育相談・学習支援等の充実に努めてまいります。
 さらに、学習障害等の児童生徒への指導や支援を含めまして、特別支援教育の推進に当たっては、各学校において、全教職員の一体となった取り組みが重要でありますことから、新たにテキストを作成して全教職員の研修を実施し、資質の向上を図りますとともに、小中学校や養護学校等に配置いたします地域コーディネーターの拡充により各小中学校への助言や相談の機能を強化して、学校の体制づくりを進めてまいります。
 県教委といたしましては、今後、山口県特別支援教育ビジョンに基づき、児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応した特別支援教育の推進に積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎警察本部長(篠宮隆君) 警察官の大量退職に伴う警察力の維持向上に関する御質問にお答えをいたします。
 県警察においては、今後十年間で全警察官の半数に及ぶ約千五百人の警察官が退職して若手警察官と入れかわり、活気あふれる組織となりますが、一方で、複雑困難化する警察事象に対して、従来どおり迅速的確に対応していくことは容易なことではないと考えております。
 このため、県警察では、現在危機感を持って若手警察官の育成に当たっており、採用直後の警察学校においては、職務執行に必要な各種法令の教養のほか、県民の安全を守る警察官として必要な職務倫理教養を行っております。
 また、山口市と萩市の往復三十六キロメートルを踏破させる競歩訓練や毎日のトレーニングなどを通じて、警察官に求められる体力や粘り強い精神力を涵養させているところであります。
 次に、第一線警察署においては、伝承教養を重点的に取り組んでおります。
 これは、職務質問技能や鑑識技能などに秀でたベテラン警察官約百六十人を指導担当者とし、彼らの持つ貴重な知識・技能や経験、さらには″警察官魂″を若手警察官に勤務を通じて教え込んでいくものであります。
 また、若手警察官が第一線現場でひるむことなく職務執行ができるように、柔道や剣道、逮捕術などの訓練も強化し、心身の錬磨を図っております。
 さらに、若手警察官同士の切磋琢磨を目的に、採用後、日の浅い警察官を先輩の若手警察官が公私にわたり指導する制度も導入しております。
 今後、現場配置される多くの若手警察官には未熟な面もあろうかと思いますが、県民生活の安全を守ろうという高い志を持って、ひたむきに努力してまいりますので、今後とも、温かい御声援をよろしくお願いいたします。

Posted on 2006/03/06 Mon. 13:47 [edit]

category: 2006年議会報告

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