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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 19年 9月定例会 

平成 19年 9月定例会 - 09月26日-03号
△日程第二議案第一号から第十号まで及び第十二号から第二十七号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。
 時間の関係で早速質問に入らせていただきます。
 初めに、防災対策についてお尋ねいたします。
 まず、地域における防災力の強化についてであります。
 昨日の代表質問の中でも触れられておりましたが、七月に発生した新潟県中越沖地震は、柏崎市を中心に甚大な被害をもたらし、いまだに多くの方が仮設住宅での生活を余儀なくされておられます。一日も早い復興を心から願う次第であります。
 さて、自然災害、特に、大規模災害では、発生直後から防災関係機関による災害救助体制が動き出すまでの間、地域住民による初期行動が円滑に行われたか否かが被害の多寡に大きな影響を与えます。
 今回の中越沖地震でも、倒壊した家屋の下敷きになったり、閉じ込められて救出された多くの方は、家族や隣近所といった地域住民の手により助け出されたと聞いております。
 また、住民同士が協力して自発的に結成する自主防災組織は、平常時における災害訓練や地域住民への防災意識の普及啓発、あるいは、災害復興が本格化するにつれ、各地から集まる災害ボランティアの活動を地域で支える役割も果たすなど、地域に根差し、地域住民を災害という見えない敵から守る盾として、その必要性・重要性がクローズアップされております。
 この自主防災組織は、個人でできないことは、地域社会の中で、お互いに助け合って問題解決を図る、いわゆる「共助」の精神で成り立っているものであり、私は、この「共助」の精神は、地域の防災力を向上させるためのかなめであると考えております。
 我が公明党は、防犯・防災対策は、住民福祉にとって不可欠な要素と位置づけ、地域住民の命を守ることを最大の目的とし、安全・安心対策に全力で取り組んでおります。
 私も過去何回も県議会で防災関連の質問をするたびに申し上げてまいりましたが、やはり「事後の百策より事前の一策」が重要であります。
 時あたかも台風シーズン真っただ中でもあり、次の台風が来る前に、県内で一つでも多くの自主防災組織が胎動を始め、また既存の組織においてもより現実的対応力・実践力を身につけておくことこそが、減災につながるものと認識しております。
 そこで一点目の質問は、この自主防災組織を中心として、災害時の被害拡大を最小限度にとどめるために、今後、県はどのように地域の防災力を高めようと取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせください。
 二点目に、公立学校施設の耐震化についてお尋ねいたします。
 地震や風水害等が発生した場合、学校施設は避難所として重要な役割を担いますが、新潟県中越沖地震においては、学校の一部で天井落下などの被害が発生し、避難所として使用できないところもあったとのことであります。
 本年六月、文部科学省が発表した公立学校施設の耐震化に係る調査結果によると、本県の小中学校の耐震化率は四四・七%と全国四十五位であり、震度六強で倒壊する危険性のある建物は七棟も存在するとのことであります。
 また、高等学校の耐震化率は四五・九%と全国四十三位、特別支援学校は七二・四%と全国二十九位であります。いずれについても、昨年度の調査結果に比べ改善されてはいるものの、いまだ十分とは言えない状態であります。
 申すまでもなく、学校は、日ごろ児童、生徒の学習の場として使用されている施設であり、当然、児童生徒が安全に過ごせる場所、また、保護者が安心して我が子を預けられる場所でなければなりません。
 また、学校は、地域活動の場としても頻繁に使用されており、地域コミュニティーの中心的施設であります。
 さらには、さきに述べましたとおり、災害が発生した場合、児童生徒の安全を確保するとともに、地域住民の避難所としての役割も担っている重要な拠点でもあります。
 こうした観点からも、学校施設の耐震化は最優先に取り組むべきと考えております。
 そこで、お尋ねいたします。児童、生徒が安心して学校生活を送るためには、学校施設の整備充実は重要な課題であり、とりわけ耐震化は喫緊の課題と考えますが、今後、安心・安全な学校施設の整備について、どのように推進されていくおつもりか、教育長の御所見をお伺いいたします。
 なお、防災対策として、避難所となる学校施設等における災害時の避難所運営についてひとつ要望させていただきます。
 新潟県中越沖地震でも柏崎市内の学校施設が避難所として利用されておりますが、聞いたところによると、責任者が日がわりで変わってしまったり、ボランティアの方々も初期段階では大勢そろっていても、徐々に少なくなり、避難所運営が大変だということでありました。
 以前、読み通した山口県地域防災計画を今回改めて開いてみました。避難予防対策の項目を見ると、避難場所や施設責任者・管理責任者をあらかじめ決めておくよう定められておりますし、ボランティア活動の環境整備の項目を見ると、その定義や活動対象、またはボランティアセンターの支援や強化なども盛り込まれております。
 しかし、現実は、被災地というのは、町の機能が破壊されパニック状態であり、避難所は大勢の避難者で混乱を来しております。
 その中で一番大きな課題は、人手不足であります。県職員の皆様も市町の職員の皆様も総出で復旧活動に参加してくださいます。それでも人手が足りない。
 甚大な災害を受け、避難所生活を余儀なくされた方々が一番の頼りとするのは、避難所の運営スタッフの皆様であり、特に地域や学校行事等で普段からなじみのある教職員の先生方が避難所の運営に加わってくだされば、避難してきた多くの地域住民も心強いというものであります。
 こうした観点から、県・市町、そして、学校も含め、それぞれの立場でそれぞれの役割を分担しながらも、より一体的な避難所の運営が図られるような取り組みを要望しておきたいと思います。
 次に、公立大学法人山口県立大学の取り組みについてお尋ねいたします。
 御案内のとおり、山口県立大学は、大学運営の自主性・自律性を高めることにより、教育研究の一層の活性化や地域貢献・地域連携の強化を図るため、平成十八年度から「公立大学法人山口県立大学」が設置・運営する大学となり、一年半が経過しました。
 県立大学では、県の指示した「中期目標」を達成するため、平成二十三年度までの六年間を計画期間とする「中期計画」をみずから策定し、各年度ごとの計画に従い、教育研究の質の向上や業務運営の改善等に取り組まれているとお聞きしております。
 また、今議会には、法人化後の初年度となる平成十八年度における業務の実績に関し、県評価委員会が行った評価の結果が報告されており、その内容を見ますと、組織や制度の大幅な改革に取り組み、理事長のリーダーシップのもと多くの教職員が大学の活性化に取り組んでいるなど、中期計画の進捗は、おおむね順調という総合的な評定がなされているところであります。
 県立大学の独立行政法人化は、行政改革の取り組みの中で、県の組織改革の一環として位置づけられ、経営の視点に立った効率的な組織体への改革を実現するために導入されたものであります。
 我が党の提案する「事業仕分け」の概念に沿った取り組みとして、一定の評価をするものではありますが、当然のことながら、法人化そのものが目的ではなく、厳しい大学間競争に勝ち抜き、県民にとってより存在感のある大学となるために実施されたものでありますことから、その目的を実現するためには、中期計画に沿った着実な事業実施とその進捗度合いの定期的なチェックの遂行が必要不可欠と考えます。
 また、私は、大学全入時代を控え、大学がこれまでの内向きの体質を改善し、大学の持つ学術や情報、技術シーズ等を積極的に地域に開放することにより、文字どおり「地域貢献型大学」として魅力ある大学に変革することは、本県の将来を担う学生のみならず、地域住民や地元企業、他の教育機関にとってもまことに有益なものであると考えており、今後の動向を注視しているところであります。
 そこで、お尋ねいたします。県では、法人化後の山口県立大学のこれまでの中期計画の取り組みについて、法人の設立団体としてどのように評価されておられるのか、また、今後どのように支援を進めていかれるお考えか、お伺いいたします。
 次に、光化学オキシダント対策についてお尋ねいたします。
 本年の五月には、中国地方を初め、西日本地域の広い範囲にわたって光化学オキシダント注意報が発令され、私の住む周南市も発令地区の一つになっておりました。本県では、幸い大きな影響はなかったようですが、北九州市では、小学校の運動会が中止になるなど、市民生活への影響も出始めております。
 しばらくの間、こうした状況は落ち着いておりましたが、今月に入り、和木町や岩国市で注意報が発令されるなど、本県での光化学オキシダントの発令回数は、昨年の発令回数が四回であったものが、今年度は、既に十四回もの注意報が発令されています。
 従来、光化学オキシダントは、周南市のような工業地帯など都市部で局地的には観測されていましたが、全国的にも、これまで注意報が発令されたことのない新潟県などでも発令されており、本年は何と過去最高の二十八都府県に注意報が発令されています。
 光化学オキシダントは、自動車の排気ガスや工場の煙に含まれる窒素酸化物などが太陽光線により化学反応が起こることから発生し、目やのどの痛み、頭痛を引き起こすこともあり、特に子供たちや高齢者の方々には注意が必要です。
 光化学オキシダントの発生が増加している原因については、中国など東アジア地域から越境してくる汚染物質や成層圏からのオゾン降下の影響なども指摘されておりますが、国立試験研究機関の調査研究によれば、現在のところ明確な原因は解明されていないとのことであります。
 こうした状況下で、私は、県民が安心して暮らすことができ、また、当該物質による健康被害などを未然に防ぐためには、県において光化学オキシダントの監視体制の充実や県民への迅速かつ適切な情報の提供を行うことが必要だと考えます。
 そこでお尋ねいたしますが、本県では、これまでどのような光化学オキシダント対策が行われてきたのか。また、今後どのような対策に取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、ドクターヘリについて質問いたします。
 救急医療の充実が改めて注目されている今、ドクターヘリの導入については、救命救急センターなどを核とする地域医療の充実とあわせて急がれております。
 救急では、「プレホスピタルケア」が極めて重要であります。つまり「病院前救護」と訳され、救急現場や搬送中に高度な処置を行うことで、救急・救命効果を高めることであります。その切り札として、ドクターヘリの導入が全国的に望まれております。
 今さら言うまでもなく、ドクターヘリは、救急医療機器を装備し、医師や看護師が搭乗して現場に駆けつけて救命医療を開始するとともに、搬送時間の短縮により救命率の向上や後遺症害を軽減する効果も期待されております。
 私ども公明党県議団は、九月初旬に山口宇部空港に行き、消防防災ヘリを活用した「ドクターヘリ的運用」について視察いたしました。この消防防災ヘリ「きらら」は、平成十二年の五月に運行を開始し、市町・消防等の連携のもと、ヘリコプターの特性を生かした救急・救助活動並びに火災防御活動などの緊急運航を初め、災害予防活動や消防防災訓練等、さまざまな形での活躍を学んでまいりました。
 また、続けて、久留米大学病院に配置されているドクターヘリの視察も行いました。久留米大学病院高度救命救急センターの山下典雄医局長から、設置の経緯から出動状況、また問題点などの説明も伺ってまいりました。
 久留米大学病院では、一日平均二回の出動要請がされ、半径五十キロメートル地点までなら、わずか十五分以内で到着するとのことです。ドクターヘリによる搬送時間の短縮を図ることで、命が救われた多くの事例をお聞きいたしました。
 実際に、ヘリポートでの運航説明の途中で緊急無線が入り、四、五分後には医師と看護師が搭乗し、事故現場へと青空に飛び立っていきました。十分後には四十キロメートル離れた事故現場に到着したとの無線が入ってきました。
 こうした迅速な対応を目の当たりにして、私は改めて専用のドクターヘリの必要性を強く感じたところであります。
 さて、去る十八日午後二時ごろ、下関市阿内の広域農道建設工事現場で、山合いの谷に建設中の橋の両端に設置されていた工事用の鉄塔の一方が突然倒壊。鉄塔は、橋げたとともに、約二十メートル下に崩れ落ち、橋の上にいた作業員が鋼材の下敷きになるなどして一人が死亡、三人が重軽傷を負った事件が発生いたしました。
 この現場に「きらら」が出動し救命活動を展開しましたが、今回の事例は、事故現場が山間部であり、下関消防局救急隊のヘリ要請は非常に適切であったため、ドクターヘリ的運用の「きらら」が活躍いたしました。
 しかし、残念ながら、山口大学医学部附属病院にヘリポートがないため、ヘリの出動が決まってから救命センターの医師が山口宇部空港まで移動しなければなりません。今回の事例においても、ヘリの出動要請から離陸までに相当の時間を要したはずです。
 外傷患者の初期診療においては、受傷から根本的な治療を行うまでの時間が重要視されます。事実、今回の事例では、救出も困難であったために、受傷から救命センター収容までに数時間を要したと医師が語っておりました。
 以上の私どもの視察や最近の事例などから、ドクターヘリ導入について、幾つか課題を考えるならば、一点目に、ヘリに搭乗する医師や看護師の育成が重要であると思われます。
 救急現場やヘリ内で行う救急医療は、病院内で行う医療とは異なります。通常の医学部教育や卒後臨床研修のみでヘリ搬送に従事することには不安がありますので、日本航空医療学会が主催している「ドクターヘリ講習会」等に参加することなどが望まれます。
 二点目に、ヘリポートの設置についてであります。
 公明党の推進により成立した「ドクターヘリ特別措置法」によれば、ドクターヘリは、病院の敷地内に配備され、医師が直ちに搭乗できることが要件とされています。
 今後、山口県においてヘリ搬送の推進を行う上で、山口大学医学部附属病院や県立総合医療センターなど県内の主な医療機関、特に救命救急センターや災害拠点病院へのヘリポートの整備が非常に重要な問題であります。
 また、ドクターヘリ運航の効果を最大限に発揮するためには、県内各地域の置かれた環境も異なることから、医療、消防、警察等の運航に関する連携体制の整備や、救急現場近くにヘリが着陸できる場所の確保や、あるいは基地病院の整備など、各地域でも調整を行わなければならないこともあります。
 そのためには、例えば、各地域ごとに関係機関からなるドクターヘリ運航調整委員会などを設置して、運航に必要な事項の検討協議を行うことも必要と考えます。そのほかにも、いろいろと課題はあろうかと思います。
 そこで、お尋ねをいたします。今年度、山口大学医学部附属病院高度救命救急センターでは、県からドクターヘリの調査研究の委託を受け、その必要性や問題点などの調査研究をされているとのことですが、その状況についてまずお尋ねいたします。
 次に、その調査研究結果を踏まえ、さらに運航の諸課題について検討を進める「県ドクターヘリ運航検討委員会」(仮称)を設置するなどされ、ドクターヘリについての検討をされてはいかがでしょうか。あわせてお尋ねいたします。
 次に、地域経済活性化対策についてお尋ねいたします。
 地方の経済活性化のため、地域資源を有効に活用しようとする取り組みが本格化してきておりますが、国は、地域資源の活用に取り組む中小企業を積極的に支援することで、地域資源の強みを最大限に引き出し、地域活性化の起爆剤にしようと期待を高めております。
 政府・与党は、昨年七月に策定した経済成長戦略大綱で、地域資源の活用を支援する枠組みを設定し、本年六月、これを具体化した新法「中小企業地域資源活用促進法」が施行されました。来年度の予算概算要求でも百十七億円が盛り込まれたところであります。
 地域資源とは、地域ならではの伝統技術や特産品、観光名所など、地域の人ならだれもが知っている特色ある産業資源のことで、地域資源活用の具体的な例としては、山形市では、世界的に著名なデザイナーが中心となって研究所を設立、鋳物などの地元技術を生かした質の高い商品開発を実施し、海外で高い評価を得ていること、また、熊本県の黒川温泉では、岩盤を掘り抜いた露天ぶろで独特な雰囲気の温泉郷を実現したことや、千葉県南房総市でも、特産品のビワを活用した新しい商品開発の実現化など、こうした地域資源を活用した新商品や観光情報の発信で観光客を大幅にふやしております。
 国は、こうした地域資源の活用に対して、新商品開発から販路拡大まで幅広い総合的な支援メニューを用意し、試作品開発に必要な費用の一部を補助したり、生産・販売段階における機械・装置の取得には、税額控除や特別償却を認めるとともに、政府系金融機関の低利融資や信用保証協会による保証枠の拡大なども実施すると決めたところであります。
 我が国全体的には、景気は回復基調にありますが、回復の中心の大部分は大企業であり、中小企業まで行き届いていないという問題があります。中小企業地域資源活用促進法の審議の中で、公明党はこうした課題を克服し、景気回復の恩恵を拡大するために、また、厳しい財政状況下にありながらも、地方が自立した経済構造への突破口を開くためにも、施策の効果が十分に発揮されるようにと、きめ細かな対応を強く要望してきたところであります。
 さて、本県においても、この八月に地域資源を指定し、地域産業資源の活用を促進する基本的な方針や施策を盛り込んだ「山口県地域産業資源活用促進基本構想」が策定されました。
 地域産業資源の内容として、農林水産物で四十五、鉱工業品及び鉱工業品の生産に係る技術で十八、文化財・自然の風景地、温泉、その他の地域の観光資源六十二、計百二十五の地域産業資源が指定されております。全国有数の水揚げ量を誇るフグやハモ、萩焼や大内塗り、秋吉台の自然、歴史遺産などのほか、私の住む周南市で言えば、周南コンビナートが観光資源として指定をされており、なるほどと思った次第であります。
 そこで、お尋ねいたしますが、この山口県地域産業資源活用促進基本構想をもとに、これからどのように地域産業の強化や新たな地域産業創出へと取り組まれるのか、お考えをお聞かせください。
 最後に、いじめ対策と学校と家庭の連携についてお尋ねいたします。
 先月発表された文部科学省の学校基本調査等の結果によりますと、平成十八年度における本県の公立小中学校の不登校児童生徒数は、対前年比百二十七人増加し千四百九十四人となり、平成十三年度をピークに減少していたものが五年ぶりに増加に転じております。
 また、今回の調査から、不登校の理由調査項目に「いじめ」が新たに追加されており、不登校のきっかけに「いじめ」を上げた児童生徒数は七十一人であり、その割合も小中学校とも全国比率を上回っており、いじめ問題が依然多くの学校において課題として存在していることが伺えます。
 今日の複雑多様化する現代社会において、恐らく我々大人が想像する以上に多くの子供たちが内面に悩みや不安等を抱えながら、日々の学校、家庭生活を送っていると思われます。
 こうした悩みや不安等を抱えている場合、学校においては担任の先生等に、また、家庭においては、両親等に相談を持ちかけて教師や親と一緒に悩みや不安を解消していく作業ができることが一番望ましいとは思います。
 ただ、実際には、逆にこうした「いじめ」を初めとした悩みや不安等をだれにも相談できないまま、問題が解消されるどころか、むしろ児童生徒一人の小さな胸のうちに不安感や恐怖心ばかりが増幅され、結果的に不登校につながっているケースが多いのではないでしょうか。
 さらには、近年、学校内外における児童生徒の重大事件も全国各地で相次いで発生し、新聞、テレビ等で毎日のように取り上げられ報道されており、児童生徒を取り巻く環境は、非常に深刻なものとなっておりますが、いじめや時には衝撃的な問題行動等を引き起こす原因は何かを早期発見し、悲惨な結果につながらないようにすることと、問題を抱えて悩んでいる子供たちが発信する小さなサインを見逃すことがないように、学校も家庭も同じ意識を持ってともに行動を起こすことが大事だと考えます。
 県教委においては、これまでスクールカウンセラーの配置を初め、さまざまな取り組みを進め、学校における生徒指導・教育相談体制の充実に積極的に取り組んでおられるのは、承知をしております。
 しかしながら、近年の子供たちの問題行動等を見ておりますと、こうした教育相談体制の充実を図る以上に、その原因となる悩みや不安の構造も多様化・複雑化するなど、学校だけでは把握し切れない、また解決困難なケースが増加してきているのではないかと感じております。
 こうした観点から、いじめなど子供たちの問題行動等の未然防止や早期対応を図るためには、学校だけに任せるのではなく、学校と家庭とがより緊密な協力を進め、連携して対応することが重要だと考えるのは、私一人ではないと思います。
 そこでお尋ねいたします。近年の子供たちの問題行動等が起こる中、学校における生徒指導、教育相談体制の一層の充実に加え、学校と家庭の連携協力関係が必要であると考えますが、県教委は、今月、新しく家庭向けの「いじめ対応リーフレット」を配付しておられます。
 配付するだけでなく、今後このリーフレットをどのように活用していくのか、そして、学校現場における生徒指導・教育相談体制と家庭の連携についてどのように取り組まれるお考えか、教育長の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 私からは、地域における防災力の強化についてのお尋ねにお答えいたします。
 災害による被害を最小限に抑えるためには、「みずからの生命と財産はみずからが守る」「自分たちの地域は自分たちで守る」という、いわゆる「自助」「共助」の精神に基づく地域の防災力が極めて重要であります。
 また、地域の防災力の強化のためには、住民や自主防災組織等がみずから防災マップを作成し、平素からそれをもとに避難訓練等を行うことが必要であります。
 このため県では、これまで市町によるハザードマップ作成への支援、ハザードマップを活用した総合防災訓練の実施、各種イベント開催や広報活動等を通じて、県民への防災意識の普及啓発を図り、また、モデル的な自主防災組織を育成する市町への支援を行うなど、地域の防災力の向上に努めてまいりました。
 こうした取り組みの結果、防災を身近なものとして日ごろから考え行動するという、いわゆる「防災文化」もかなり定着してきましたし、地域において防災力の中心的役割を担う自主防災組織の組織率は、この五年間で大きく伸びてきたところであります。
 しかし一方で、住民の高齢化や地域コミュニティー機能の低下が進みます中で、自主防災組織のリーダーや活動の主要な担い手が不足をし、住民みずからが企画実践する避難訓練などの防災活動が停滞している状況も見受けられております。
 このため、県といたしましては、引き続き市町の取り組みを促しますとともに、自主防災組織の組織率が高まり、設立後の活動がより活発で実践的となるように、リーダーや指導スタッフを育成する研修会の開催や防災学習会等への講師の派遣など、人材の育成に努めますとともに、防災文化の一層の普及定着を図るために、各種イベントや広報活動等を積極的に実施をしてまいります。
 私はこうした自主防災組織の育成や防災文化の定着による地域の防災力の向上を図りますとともに、防災関係機関の連携の一層の強化を図り、「住み良さ日本一の県づくり」の基本となる県民の暮らしの安心・安全基盤の強化に全力で取り組んでまいります。
 そのほかの御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎総務部長(三好猛君) 山口県立大学の取り組みについてのお尋ねであります。
 お示しのように、山口県立大学は、昨年四月地方独立行政法人に移行し、県が示した中期目標を実現するため、法人みずからが策定した六年間の中期計画や年度計画に基づき、大学の活性化に意欲的に取り組んでおります。
 この中期目標の確実な達成をチェックするため、法人の業務につきましては、地方独立行政法人法に基づき、外部有識者で構成する「山口県公立大学法人評価委員会」が定期的に評価を行うこととされております。
 本議会にも御報告しておりますように、十八年度の評価においては、管理栄養士を初めとする各種国家試験合格率の維持向上、自己収入の増加を目指した外部研究資金の積極的獲得などの取り組みが高く評価され、中期計画全体の進捗は、おおむね順調であるとの結果を得たところであります。
 県としても、法人化初年度として、まず良好なスタートであったと評価しており、特に、大学が目指す「地域貢献型大学」に向けた取り組みにつきましては、市や町との連携による公開講座等の充実や、学外からの受託研究・共同研究の拡大に積極的に取り組み、本年度においては、山口県の中山間地域における集落ネットワーク形成を支援する方策についての研究を受託するなど、着実な前進が図られているものと考えております。
 県としては、今後とも山口県立大学が、独立行政法人としてのメリットを生かしながら、自主的・自律的な運営ができるよう、使途を特定しない運営費交付金を交付するなど、「地域貢献型大学」としての存在感を発揮するために必要な支援を行ってまいります。
◎環境生活部長(伊藤通雄君) 光化学オキシダント対策についてお答えします。
 大気環境の保全は、県民の健康や良好な生活環境を守る上で大変重要であると認識しております。
 このため県では、大気汚染物質について、県内三十五カ所の大気環境測定局による常時監視を行っており、光化学オキシダントについては、その濃度が基準値を超過した場合は、注意報等を発令し、市町等を通じた県民への周知や関係工場への排出ガス量等の削減要請により発生抑制を図るなど、県民に健康被害が生じないよう努めているところでございます。
 こうした中、近年、県内における注意報の発令回数が増加するとともに、汚染源のない九州の離島や複数の県にわたり注意報が発令されるなど、従来とは異なった状況も見られ、その原因の一つとして、大陸からの汚染物質の移流や成層圏からのオゾン降下の影響も指摘されているところです。
 このため、本年六月の政府要望において、発生原因の究明や発生予測システムの構築などを要望したところ、国においては、「光化学オキシダント・対流圏オゾン検討会」を七月に設置し、その原因究明等に向けた検討が開始されています。
 本県におきましては、こうした状況を踏まえ、緊急措置として、測定局が整備されていない北浦地域に大気測定車「おおぞら」を配備し、大気環境のデータ収集や注意報等の発令に活用しているところです。
 今後は、これまで発令対象となっていない地域を含め、全県的な注意報等のあり方や監視の充実について検討してまいります。
 また、今年三月に構築した「大気環境監視システム」により、注意報等の情報がホームページへのアクセスや電子メールなどでリアルタイムに提供可能となったことから、これらの機能の一層の周知と活用を図り、より多くの県民への迅速な情報提供に努めてまいります。
 今後とも市町や事業者等と連携・協力のもと、光化学オキシダント対策を推進し、県民の安心・安全の確保に努めてまいります。
◎健康福祉部長(今村孝子さん) ドクターヘリについてのお尋ねですが、ドクターヘリは、救命率や社会復帰率の向上に効果があるとされ、本県においては、消防防災ヘリ「きらら」を活用した、いわゆる「ドクターヘリ的運用」により、離島や事故現場からの急患の搬送等に実績を上げてきたところです。
 こうした中、お示しのとおり、本年六月、地域の実情を踏まえつつ、全国的にドクターヘリを整備することを目標とするドクターヘリ法が制定されたことから、本県におきましても、ドクターヘリのあり方について、改めて検討することとし、山口大学医学部附属病院高度救命救急センターへ「ドクターヘリの必要性」や「消防防災ヘリによるドクターヘリ的運用の拡大方策」などの調査研究を委託したところです。
 現在、同センターにおいては、「高度救命救急検討ワーキンググループ」を設置し、本県におけるドクターヘリの運航の対象と考えられる救急患者数の調査や、他県の先進事例調査に着手されたところであり、今後この調査結果から本県におけるドクターヘリの有効性の検討や問題点等の抽出を行い、今年度中には、ドクターヘリの必要性についての検討結果が報告書として提出されることとなっております。
 県といたしましては、当面、ドクターヘリ的運用を基本としているところですが、今後、この報告書や現在国において進められている「ドクターヘリの導入促進に係る諸課題に関する検討会」等の検討状況を踏まえ、医療機関等民間での取り組みも含めたドクターヘリのあり方について、消防や医療などの関係機関の御意見もお聞きしながら検討していくこととしております。
 なお、お示しの「検討委員会」の設置につきましては、これまで「県医療対策協議会・救急医療対策専門部会」でドクターヘリについての意見を聞いてきたところであり、そうした点も踏まえて今後適切に対応してまいりたいと考えております。
◎商工労働部長(和田卓也君) 地域経済活性化対策についてのお尋ねにお答えをいたします。
 県内には、多彩な農林水産品、鉱工業品、観光資源等の地域資源を有しておりますので、これを有効に活用し、都市部等の大市場でも受け入れられる新商品等を開発することは、県内の中小企業の育成・強化につながるものと考えております。
 このため、お示しのありました国の施策に呼応し、新製品の開発等が見込まれる地域資源について、市町や商工関係団体等のお知恵や協力もいただきながら、このたび地域産業資源として百二十五品目を指定するとともに、その活用方針・方策を示した「山口県地域産業資源活用促進基本構想」を策定し、先月末に国の承認を受けたところであります。
 今後は、この基本構想に基づき、地域産業資源の再認識とその活用を促すために、県内各地でセミナーやフォーラム等を開催いたしますとともに、すぐれた製品・新サービスを開発した企業に対しましては、国のプログラムに定めます新商品開発から販路拡大までの各種支援メニューが活用できるよう関係機関と連携し、きめ細かな指導・助言を行ってまいります。
 一方、こうした国の支援策を直ちに利用できない開発初期段階の取り組みに対しましては、本年度やまぐち産業振興財団に設置をいたしました「やまぐち地域中小企業育成基金」、この運用益を活用し、専門家による事業可能性評価や研究開発に必要な経費の助成、販路開拓支援等を行うことといたしております。
 こうした取り組みを通じまして、今後、国や市町、商工関係団体等と連携をしながら、地域資源を活用した地域産業を創出、育成してまいります。
◎教育長(藤井俊彦君) 教育に関する二点のお尋ねにお答えいたします。
 初めに、公立学校施設の耐震化についてであります。
 県内の公立学校の耐震化の状況でありますが、県立の高校、特別支援学校の両者を合わせた耐震化率は四九・三%、市町立の小中学校の耐震化率は四四・七%で、お示しのありましたように、依然として低い状況にあります。
 県教委といたしましては、このような状況を踏まえて、早急な耐震化を計画的かつ効率的に推進するため、まず一点目として、耐震化に向けた年次計画の策定と優先順位を踏まえた着実な推進、二点目は、経費と工期の面からも最も効果的、効率的な工法の採用、三点目は、予算、財源の確保、この三つの視点に立って取り組んでおります。
 まず、県立学校につきましては、「山口県公共施設耐震化基本計画」に基づきまして、平成十七年度からおおむね十年間ですべての学校施設の耐震化を進めておりまして、当面、前期五年経過後の平成二十一年度末の耐震化率の目標を六五%と定めて、その達成に向け、厳しい財政状況の中で、昨年度は四十五億円余、今年度は四十八億円余の耐震化事業分の予算を確保したところであります。
 今後とも、高校再編整備計画等との整合性を図りながら、計画的に耐震化に取り組んでまいります。
 次に、市町が設置する小中学校につきましては、昨年度全市町で完了しました耐震診断結果をもとに、各市町ごとに「耐震化推進計画」の策定が進められておりまして、現在十二市町が策定をしております。
 また、早期の耐震化に向け、従来の建てかえ方式から補強工法への転換を図ることとして、市町に対しまして現地視察を含めた研修会を実施するなど、技術面の助言も行っております。
 さらに、国の負担金や交付金などの財源の確保を支援するとともに、国に対しまして財政支援の充実等も要望しております。
 県教委といたしましては、引き続き整備計画の策定や財源の確保を支援しながら、耐震診断の結果、震度六強の地震時に倒壊する危険性が高い建物の優先整備や、学校施設の避難所としての役割を十分に考慮した耐震化が進められるように、市町に対し指導、助言をしてまいります。
 次に、いじめ対策についてであります。
 いじめなどの問題行動等の対応に当たりましては、お示しのありましたように、学校と家庭が同じ意識を持って、それぞれの役割を踏まえて、ともに行動することが重要であります。
 このため、県教委では、これまでもそのような視点に立ちまして、理解と啓発に努めてきたところでありますが、このたび、家庭と学校とがより緊密な連携のもとでいじめの未然防止と早期発見・早期対応を図るために、具体的な方策等を示しました「家庭向けいじめ対応リーフレット」を作成して、幼小中高等学校等の保護者すべてに配付しているところであります。
 この取り組みを実効あるものにするためには、まず、いじめの実態や構造、見取り方や対応方法等につきまして、教員と保護者が共通の認識を持つ必要がありますことから、今後保護者会やPTA研修会、教員研修などさまざまな機会をとらえまして、リーフレットや本年二月に作成いたしました「問題行動等対応マニュアル」などを活用した研修会を一層進めてまいります。
 また、各学校におきましては、きめ細かな電話連絡や保護者面談、学級だよりや学校評価など、それぞれの実態に応じました取り組みを通して、双方向から情報を発信・共有するなど、連携を強化して、生徒指導・教育相談体制を一層充実してまいります。
 さらに、いじめなどが発生した場合には、直ちにリーフレットとマニュアルに沿いまして、家庭では、子供を必ず守り通すことなど、学校では、まず、いじめなどの行為をやめさせることなど、それぞれの役割を確認し合いますとともに、家庭の取り組みに支援が必要な場合には、きめ細かなサポートをすることなどによりまして、協働して適切な行動がなされるように連携を強化してまいります。
 また、県教委では、このような取り組みに対しまして、臨床心理士等の専門家からも支援を得るために、児童生徒のよりよい人間関係づくりや、悩みやストレス等への対処方法の習得などの取り組みを充実する「人材バンク」の設置を現在進めております。
 県教委といたしましては、今後とも、学校と家庭が一体となりまして、いじめなど問題行動等の未然防止と、早期発見、早期対応に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。

Posted on 2007/09/26 Wed. 13:46 [edit]

category: 2007年議会報告

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