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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 16年 2月定例会 

平成 16年 2月定例会 - 03月03日-03号
△日程第三議案第一号から第六十八号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。
 光陰矢のごとしと申しますが、昨年四月に県議会の一員に加えていただきまして、はや一年が過ぎようとしております。この間、多くの県民の皆様のお声をお聞きしながら、その実現に無我夢中で走ってまいりました。
 本日は桃の節句でございます。元来、中国で厄を払うという意味が転じたものと聞いております。鳥インフルエンザなど頭の痛いニュースが年頭から駆けめぐりましたが、明るく元気な県勢発展のために、私も微力ではございますが、なお一層走り続けようと決意を新たにしたところでございます。
 では、通告に従い、質問に移ります。
 初めに、新エネルギーの活用についてお伺いします。
 地球温暖化ガスの排出量の削減を目指す京都議定書が、一九九七年に採択され、世界各国で石油、石炭にかわるエネルギーとして、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマス(生物エネルギー)など、新エネルギーが注目を集めております。
 小泉純一郎首相は、本年一月十九日の施政方針演説の中で、中長期的な環境・エネルギー政策のもと、燃料電池や太陽光・風力発電などクリーンエネルギーの普及を促進し、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しを行うなど、脱温暖化に向けた新エネルギーの利用促進を強調しました。
 現在、世界で新エネルギーの利用が最も進んでいるのはヨーロッパで、特に風力発電は、二○一○年には発電能力全体の一割を超える見通しのようであります。その中でも原発に力を入れていたドイツは、世界の風力発電能力の四割近くを占める「風力大国」へと変貌を遂げようとしております。
 日本でも、風力発電の風車や、太陽光を電気に変える大型パネルは、日常の光景になりつつあり、御存じのように本県においても、油谷町や日置町において緩やかな山並みや日本海をバックに風力発電の風車が稼働しているわけであります。
 一方で、新エネルギーの普及に追い風となっているのは、昨年四月に施行された「新エネルギー利用特別措置法」でありますが、これは風力や太陽光で発電した電気の利用を電力会社に義務づけるものであります。こうした法制化の背景には、新エネルギーの利用が、温暖化対策につながると同時に、資源の少ない日本にとっては、安定したエネルギーの確保に寄与する点が挙げられます。
 我が党は、環境にすぐれたクリーンな新エネルギーの導入促進を訴えてまいりました。これらはいずれも、まだまだ小さな芽ではありますが、地球温暖化という人類的な危機を見据え、未来の安全を守るための投資であり、人間の生活に欠かせないエネルギーの安定供給という点からも大切に育てていかなければなりません。
 そのためには、風力や太陽光など一定のスピードで普及を見せ始めた新エネルギーは、その普及を加速化させる必要がありますし、特に風力、太陽光以外については、新エネルギー導入の選択肢を広げる意味から、またエネルギー全体に対する新エネルギーの依存度をより高めていくためにも、実用化や普及への取り組みが必要であると痛感いたします。
 そこで、お尋ねしたいと思いますが、新エネルギービジョンを推進していく立場から、太陽光、風力以外の新エネルギーの実用化や普及に関して、現状をどう認識しておられるのか、まずお伺いします。
 さて、現在、我が党が注目しておりますのは、新エネルギーの中でも究極のクリーンエネルギー源として、近年、脚光を浴びております燃料電池であります。
 燃料電池については、我が国が大きな技術ポテンシャルを有する分野であり、技術開発を進めることは経済活性化にも資するものですが、一方でその導入・普及にはコスト低減や性能向上などの課題もあると聞いております。
 しかしながら、燃料電池で用いられる水素については、本県では全国一の副生能力を持つなど優位性もあるわけですから、そうした点から、燃料電池に関する技術開発については、今後、積極的に取り組むことを考えていかねばなりません。
 そこで、お尋ねいたしますが、県では、「水素フロンティア山口」を目指して積極的に施策を推進しておられますが、このような本県における副生水素の活用に向けた今後の取り組みについて、お伺いいたします。
 次に、高齢者リハビリの充実についてお尋ねいたします。
 介護保険制度がスタートして本年四月で満四年を迎えます。スタート当初、問題の多かった介護保険制度も、低所得者への配慮やサービス内容の充実等、種々の改善がなされ、現在では多くの皆様から評価を得ております。
 反面、高齢化が進み、制度が定着することにより、施設の待機者やサービス希望者の数も予想以上に増加しております。高齢者の自立と安心の老後を保障するには、介護保険制度に対する信頼性をさらに高め、確固たる制度とする必要があります。
 厚生労働省は、一月八日、介護制度改革本部を立ち上げ、介護保険制度の抜本的な見直し作業をスタートさせました。その中で大きな焦点となっているのが、介護予防と要介護度の改善対策であります。
 二○○一年の国民生活基礎調査から要介護度のデータを分析したところ、二○○○年に要支援者だった高齢者のうち、二○○一年に要介護度の認定が重度化した者の割合は約三四%に上がり、現行の要支援者に対する予防給付や軽度の要介護者への給付が、必ずしも要介護度の改善につながっていないことが明らかになりました。
 要介護認定者は、二○○○年四月の介護保険創設時に比べ、二○○三年十月末時点で約百五十三万人増加しましたが、このうち要支援・要介護一の軽度の認定者は約九十万人増加しており、増加の著しい軽度の認定者が重度化するか、それとも心身の機能を回復して自立した生活へと戻るかは、介護保険の将来を決定づけると言っても過言ではありません。
 介護予防と要介護度の改善が進めば、介護保険料の上昇を抑えられるという財政面のメリットは当然のこと、何よりも高齢者自身が元気を取り戻し、住みなれた地域で生活を送ることができます。
こうした中で、介護予防に効果を上げ、注目を集めている手法に「パワーリハビリ」があります。高齢者向けトレーニングマシンを使って心身の機能回復を図るものであり、ここ二、三年で全国の自治体に急速に広がっております。
 東京都世田谷区は、二○○三年四月から「パワーリハビリ」を開始。トレーニングは週二回、三カ月間かけて実施されています。毎回のトレーニングでは、参加者が六種類の専用トレーニングマシンを順番に使い、足、腕、胴体などの筋肉を鍛え、全身のバランスを整えています。
 二○○三年度の第一期(五月から七月)には十六人が参加。当初の要介護度は要支援が二人、要介護一が八人、要介護二が三人、要介護三が二人、要介護四が一人でした。それがプログラム終了時には、十六人中十四人が要介護度を改善し、うち六人は要介護認定に該当せず、自立したとの結果が出ております。
 世田谷区の試算によると、介護給付の節減額は十六人全員で年間千五百八十四万円に上り、車いすの利用者がゴルフを楽しめるまでに回復した例もあると伺っています。
 厚労省も二○○三年度から「パワーリハビリ」を介護予防事業の一環として取り入れ、「高齢者筋力向上トレーニング事業」をスタートさせていますが、現在では全国百七十五自治体、四百施設で導入されております。
 我が国の予防や医療、介護のリハビリは歴史的にも脳卒中を主な対象として形成されてきました。しかし、要介護の原因は脳卒中に加えて、高齢による衰弱や転倒骨折、痴呆、関節疾患といった生活機能の低下をもたらす疾患・状態が重きを占めているため、今後はこうした生活機能の低下に対応したリハビリの推進が重要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、グリーン・ツーリズムについてお尋ねいたします。
 今回提案のありました平成十六年度予算案の中に「グリーン・ツーリズム推進戦略事業費」が盛り込まれておりました。改めて説明するまでもありませんが、グリーン・ツーリズムとは、「緑豊かな農山村で、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」のことであります。
 国においては、グリーン・ツーリズムを初めとする都市農村交流を、都市住民にゆとりと安らぎを、農業者に就業機会と地域活性化をもたらす重要な政策分野と位置づけており、国の十六年度予算案においても、「新たなライフスタイルの実現に向けた都市と農村の共生・対流の推進」を柱に、多様なグリーン・ツーリズム関連事業を計上しているのであります。
 とりわけ中心となります「新グリーン・ツーリズム総合推進対策事業」においては、都市住民の多様なニーズにきめ細かく対応するとともに、農山漁村資源や農林水産業等と連携・調和した地域ぐるみのグリーン・ツーリズムの総合的な推進をねらいとして、願望顕在化、情報化、産業化、地域ぐるみの四つをテーマに、関係府省連携で総合的、戦略的に取り組むこととしております。
 都市住民にとっては、農山村を舞台に交流を深める中で、新鮮でおいしい特産物との出会いや、願望であったゆとりある休暇を過ごすことができます。また、生産者側にとっても、農産物や加工品等の販路の開拓や確保ができ、グリーン・ツーリズムの推進は都市と農山村の両方に大きなメリットをもたらすものであると考えます。
 それゆえ、新規事業として、今回三カ所のモデル地域を指定して取り組みを始められることには、期待が大きく、大きなチャンスにめぐり会えたととらえています。
 そこで、お尋ねいたしますが、グリーン・ツーリズムを取り巻く環境・条件が変化する中で、県としては、グリーン・ツーリズムのニーズ変化をどうとらえ、農家所得の向上に向けて、今後、グリーン・ツーリズムにどのように取り組んでいかれるのか、御所見を伺います。
 次は、児童虐待防止対策の強化についてお尋ねいたします。
 ここでは、子供に対する虐待を防止するための、大人側の見地で質問をしたいと思います。
 二○○○年十一月から施行された児童虐待防止法は、同年五月、超党派の議員立法で成立したため、施行後三年をめどに指摘のあった不備について、見直しをする時期に当たっており、与野党各党の改正案は、近く取りまとめられ、今国会での成立を目指す方向で検討が進められております。
 そのような動きがある中、大阪府警は先月二十五日、中学三年生の長男に一年半にわたりほとんど食事も与えず暴行などの虐待を加えたとして、実父と同居中の内縁の妻の二人を殺人未遂容疑で逮捕しました。
病院に収容された長男は餓死寸前で、四十一キロあった体重は何と二十四キロしかなく、現在も脳の障害などで意識不明の重体だそうであります。
 この中学生は、なぜもっと早く救い出せなかったのか、ここが問題です。
「育ち盛りの子の体重が急激に減ったり、いつも汚れた服装をしていたら、ネグレクト、つまり育児放棄を疑う必要があります。周囲の人がある程度気づいていながら「よそ様のことだから」と傍観している間に、取り返しのつかない結果を招くことが多い」とは、「子どもの虐待防止ネットワーク・あいち」が発した警告です。
 中学生は、一昨年九月ごろ急にやせ始め、担任教諭が相談を促したが打ち明けず、その後不登校になったため家庭訪問を重ねたにもかかわらず、容疑者に反発され途絶え、結局虐待の事実確認ができなかったようです。
 さらに悪いことに、学校側は昨年四月、児童相談所に「虐待の疑いがある」と口頭で伝えたものの正式な通告ではなかったために、連絡を受けた児童相談所も適切な対応がとれなかったというのが一連の経過のようです。
 つまり、学校や児童相談所は虐待の可能性を認識しながらも救うことができなかった、ということなのであります。大変に痛ましい事件であります。
 一人の子供に対してかかわり切る大人がいなかったことが残念でなりませんが、児童相談所への虐待相談件数は昨年度、約二万三千七百件で、五年前の四・四倍にもはね上がり、現在の児童相談所の職員の数や専門性では十分な対応ができないとも言われております。
 本県での取り組みに目を向けますと、十六年度、緊急重要項目の一つとして、児童虐待防止等総合推進事業の中で「ハイリスク家庭見守りチーム」の設置をうたわれております。対象家庭として「虐待の通告を受けたが事実確認ができなかった家庭」と「虐待の事実があり助言指導を行った家庭」と明記し、児童虐待が発生するおそれのある家庭への未然防止対策の取り組みについては、従来から一歩踏み込んだ施策だと高く評価しております。
 今後一層、対応事例や課題などの情報を関係機関・市町村ネットワークを利用し幅広く収集され、多くの地域サポーターたちが、単に早期発見にとどまらず、予防から自立支援、保護者に対する適切な指導まで、切れ目のない支援活動に役立てられるよう、十分な管理をお願いしておきたいと思います。
 そこで、お尋ねいたしますが、これ以上痛ましい児童虐待を繰り返さないためには、特に地域における支援体制の整備充実を図ることが重要だと思いますが、地域の人材活用についてどのようにお考えか、また集められた情報を多くのサポーターが活用できるよう、情報を共有化することが大切でありますが、どのようにお考えか、お尋ねいたします。
 続いて、学校教育におけるCAPプログラムについてお尋ねいたします。
 子供たちが自分で、いじめ、虐待、性暴力、誘拐などから自分を守れるように、持っている力を引き出すことの大切さを教える教育プログラム「CAPプログラム」の活動が各地で広がっております。
 近年、同プログラムのワークショップ(体験的参加型学習)を学校の授業に取り入れたり、児童生徒や教職員、保護者などを対象に講習会を実施している自治体も出てきておりますが、ここでは子供たちみずからが、自分の身を守るための予防対策の見地から質問をしたいと思います。
 最近では、いじめや虐待、痴漢や性暴力、最悪のケースとしては誘拐などで子供の生死にもかかわるような深刻な事件が相次いで起こっております。今の子供たちは、常に精神的にも肉体的にもさまざまな暴力に遭遇する危険にさらされております。
不幸にして暴力に遭遇した子供たちの多くは、心の奥底に深く傷を残し、その治療も大変です。傷ついた子供たちへの心のケアは最重要な課題ですが、反面、交通事故に遭わないように教える交通安全教育と同じように、まずは暴力被害から逃れるための防止教育も必要であるとの考え方が「CAPプログラム」の活動の根底にあります。
 児童生徒のみならず、教職員、PTAなども対象に実施する自治体もふえ、授業に取り入れている学校もふえてきているのはこうした理由からであります。
 先日、ある新聞に、「連れ去りから子供を守るためには危険回避能力を身につけさせて」との記事が掲載されておりましたが、その中で、子どもの危険回避研究所・所長の「子供が危険回避能力を身につけることが最も重要だ」との意見や、ある犯罪社会学者の話として、「危険回避能力は、体験によってしか得られない。情報として見聞きするだけではだめだ」とも強調しておりました。全く同感であります。
 この観点からも、CAPプログラムの体験型学習は非常に効果が高いと考えられますし、実は私も実際にある小学校で開催された大人向けワークショップの内容を伺ってまいりましたが、先ほど紹介した「危険回避能力は体験によってしか得られない」とはまことに言い得て妙であります。
 本県での実態は、私が知る限りNPO六団体ほどが精力的に活動しているようですが、残念ながら教育現場に携わる方々の理解には温度差があるようです。ある市教育委員会では、CAPプログラムのプレゼンテーションすら聞き入れてもらえなかったとの声も聞いております。
 平成十五年度のCAPプログラム実施校は県内で十八校と伺いましたが、県教委として、児童生徒の被害防止に向けて、地域人材の活用と関係機関との連携、また各市町村教育委員会及び各学校への指導徹底について打ち出されていることもあり、個人的には今後の拡大に大いに期待をしております。
 ただ私は、このプログラムの導入を進める前に、まず教育現場での認識をもっと高める必要性があると考えます。CAPプログラムでは、どのような内容がどのように教えられ、子供たちにどの程度の影響を及ぼせるのか、各教育委員会や校長会、教頭会、生徒指導の先生方が集まる席で、その内容についてより積極的に検討してみるべきではないかと考えます。
 そこで、お尋ねいたします。
子供たちの危険回避能力を高める取り組みとしてCAPプログラム導入の検討は進んでいるのか、また学校教育ではどのような体験型の学習指導が行われているのか、さらに不幸にして被害に遭遇してしまい、心に傷を負った子供たちの心のケアをどう行っていくのか、教育長にお伺いいたします。
 最後に、少年非行防止対策についてお尋ねいたします。
 平成十五年中の全国の刑法犯認知件数は二百七十九万件と八年ぶりに減少し、県内につきましても、二万三千六百件と五年ぶりに減少しております。特に、県警におかれましては、検挙率は四三%で全国四位という実績を上げられ、日夜たゆまない地道な捜査活動に敬意を表す次第であります。
 さて、最近の少年非行情勢を見ますと、刑法犯検挙人員の約四割、ひったくり、路上強盗等街頭犯罪の七割を少年が占めていると言われています。警察庁の調べによると、昨年一年間の刑法犯で摘発された少年は前年比一・九%増の十四万四千四百四人となっております。
 さらに、沖縄県における中学生による殺人・死体遺棄事件や長崎県における中学生による幼児誘拐殺人事件等に見られるように、少年非行の凶悪化が進んでおり、殺人・強盗といった凶悪犯は前年を上回っています。
 県内においても例外ではなく、刑法犯は減少しているものの、凶悪犯は四人増の十三人と増加しています。また、少年人口千人当たりの刑法犯少年の割合では、全国八位で、非行少年の約七四%が小・中・高校生と、非常に憂慮すべき状態となっています。
 一方、凶悪事件の被害少年も、全国では前年比三・一%増の二千二百四人で、過去十年間で最多となっている点も見過ごせません。
 少年非行の防止は、犯罪抑止の面や将来の治安を見据えたとき、重要な課題であります。
 このような課題に対応するためには、少年ボランティア組織と連携した街頭補導を強化するとともに、九月定例議会で申し上げた石川県の事例のような学校への連絡制度の活用により、学校を初めとする関係機関や地域と連携し、非行の芽を早く摘み取る、あるいは問題を抱える少年の立ち直り対策を積極的に行うことが重要であると考えます。
 これまで、地域の子供は地域で守るとして、県内各地で地域が主体となったボランティア組織が立ち上がり、少年非行防止や犯罪抑止活動に取り組まれております。
 また、昨年来から周南・下関・宇部地区等で、少年の万引きを防止するために、高校生等の少年が実際にスーパーや大規模小売店の店頭を見回って、少年の視点で防犯上の不備な点をチェックするC&C作戦を展開しておられます。
 こうした少年ボランティア活動は、少年みずからの社会参加活動を促し、規範意識を醸成する意味において、今後とも、このようなボランティアの輪を県下全域に広めていくことが大事であり、そのためにも警察の支援が欠かせないと思うのであります。
 さて、県警の平成十六年度予算編成では、「犯罪抑止に向けた安心・安全基盤の強化」の中で、少年安全サポート事業として、警察OB等を活用した少年安全サポーターの設置がされており、今後の活躍を大いに期待するものであります。
 そこで、県警本部長にお尋ねいたしますが、少年安全サポーターの今後の取り組みについてお伺いするとともに、このたび警察署に対し、警察から学校への通報の基準を示されたということですが、その運用についてお伺いします。
 また、少年を主体としたボランティア組織の立ち上げと、今後の活用についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
 以上で、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 私からは、新エネルギーの活用に関する御質問のうち、副生水素の活用についてお答えをいたします。
 お示しがありましたように、燃料電池に用いられている水素は、その利用段階では二酸化炭素を排出しない、二十一世紀における究極のクリーンエネルギーであると言われ、世界じゅうで注目をされております。化石燃料の消費削減の観点からも、環境に望ましいエネルギーと言えます。
 県といたしましては、県内で副生される水素の有効活用を検討するために、今年度、「水素フロンティア山口推進事業」によりまして、県内におけるソーダ業界、石油業界など業界ごとの水素供給可能量や燃料電池の普及見込み、環境産業の育成可能性などの調査・検討を行いますとともに、水素燃料電池自動車走行実証事業を実施をいたしました。
 この結果、県内における副生水素量は、今後の燃料電池の普及拡大を見込んでも、十分対応できるものであることを確認をいたしたところでありますが、燃料電池の導入・普及には、お示しがありましたように、コスト低減や性能向上などの課題がありますことから、さらなる実証研究が必要であると考えております。
 こうした中で、本県の先進的取り組みが、国におきましても高く評価をされまして、来年度の環境省の新規事業である「温暖化対策技術開発事業」の中心事業として、国の委託を受けて実証研究を実施する見通しとなったところでございます。
 これを踏まえまして、新年度におきましては、企業、研究機関、大学、県・市の行政機関が一体となって、「水素フロンティア山口実証検討事業」に取り組み、ソーダ工場から副生する水素を燃料とする固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステムに関する実証研究を行いますとともに、一般家庭にこの水素燃料電池システムを設置するための水素供給インフラの形態やシステムの構成、環境保全性・経済性の検討などの調査を実施することにいたしております。
 このような取り組みを通じまして、副生水素を活用したクリーンエネルギー社会の実現を目指し、地球温暖化対策の推進と地域経済の活性化を促進する「環境と経済の両立」を進めてまいりたいと考えております。
 そのほかに御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎商工労働部長(伊藤俊昭君) 太陽光、風力以外の新エネルギーの実用化や普及に関する現状の認識についてのお尋ねであります。
 新エネルギーの導入は、地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上の観点から、極めて有効であるとされており、お示しのように、太陽光発電や風力発電につきましては、技術開発が進むとともに大量生産の段階に至ったことから、本県においても、近年、順調に導入が進んでいるところであります。
 一方、太陽光や風力以外の新エネルギーにつきましては、一般的に発電コストが高いことや技術的信頼性が低いことなどから、実用実績も少なく、これらの課題解決には一層の技術開発等の進展が必要とされてきたところであります。
 しかしながら、これらの新エネルギーは、環境負荷の軽減や未利用資源の活用など多くのすぐれた特性を有していることから、燃料電池やバイオマスなどの新エネルギーにつきましては、近年、国において、その実用化に向けた技術開発が加速化され、本県においても、「水素フロンティア山口推進事業」やエネルギーの地産・地消を目指す「森林バイオマスエネルギー活用推進事業」に積極的に取り組んでいるところであります。
 今後とも国の技術開発動向等を注視しながら、「新エネルギー導入ビジョン」に基づき、新エネルギーに係る実証試験や県有施設への先導的導入、普及啓発に鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
◎健康福祉部長(石津敏樹君) 高齢者リハビリテーションの充実等、二点のお尋ねであります。
 まず、高齢者のリハビリテーションにつきましては、高齢者の生活の質の向上や自立支援の観点から、その充実を図ることが必要であり、特に衰弱や転倒・骨折などによる生活機能の低下は、要介護状態になることや介護度の重度化につながることから、これらに対応したリハビリテーションの推進が重要であると考えております。
 こうした中、介護保険制度におきましては、昨年四月からリハビリテーション機能の強化を目的として「個別リハビリテーション」が位置づけられましたことから、県としましては、要介護者等の生活機能の維持・向上が一層図られるよう、積極的な実施について、介護保険施設や居宅サービス事業所に対し、啓発・指導を行ってきたところであります。
 これまで、該当の施設等の大半で個別リハビリテーションが導入され、高齢者一人一人に対応した取り組みが開始されておりますが、今後さらに積極的、効果的な実施が図られますよう、引き続き、各種研修等を通じて徹底に努めてまいります。
 さらに、お示しのパワーリハビリを含む筋力向上トレーニングは、現在、国の補助制度による市町村の福祉サービスとして位置づけられており、在宅高齢者の生活機能の低下を防止し、介護予防を進める上で有効であることから、市町村に対し積極的に取り組むよう、指導・助言を行ってきたところであり、その結果、来年度から五市町において実施されることとなっております。
 また、現在、国においては、介護保険制度の見直しの中で、筋力向上トレーニングを含むリハビリテーションのあり方について検討がなされており、県といたしましては、この検討の推移も見ながら、市町村や関係団体との連携のもと、高齢者リハビリテーションの充実に取り組んでまいります。
 次に、児童虐待防止対策の強化についてのお尋ねであります。
 児童虐待防止対策を進めるに当たりましては、その未然防止と早期発見、さらには事案への迅速かつ適切な対応が重要であると考えております。
 県といたしましては、これまで、児童にかかわる援助関係者で構成する「児童虐待対策推進協議会」を設置し、学校や警察など関係機関相互の連携の強化を図りますとともに、児童相談所を中心に地域におけるネットワークの整備など、体制の充実に努めてきたところであります。
 お尋ねの地域の人材活用につきましては、地域社会全体で児童虐待防止に取り組むことが重要でありますことから、児童委員や母子保健推進員等を「虐待防止地域サポーター」として登録し、未然防止に向けた啓発や早期発見など、地域での活動に積極的に取り組んでいただいているところであります。
 今後、現在三千人の「虐待防止地域サポーター」をさらに拡充しますとともに、日常的に子供に接する機会の多い保育士や教員等に対する早期に虐待を発見できる力のレベルアップを目指した研修の充実などにより、地域での見守り体制を強化していくこととしております。
 さらに、来年度におきましては、在宅の保健師等を虐待のおそれのある家庭に派遣する「ハイリスク家庭見守りチーム」を設置するなど、地域の人材を活用した支援体制を一層充実していくこととしております。
 次に、情報の共有化についてであります。
 児童虐待に適切に対応するためには、地域のさまざまな援助関係者の支援が必要でありますことから、地域の関係者相互が情報の共有化を図り、緊密な連携のもとに、その取り組みを進めることが重要であります。
 このため、県といたしましては、市町村のネットワーク会議等、事例検討や情報交換の場を通じ、地域の関係者相互の情報の共有化を進めますとともに、十四年度に作成した援助関係者の連携マニュアルの活用により、関係者相互の連携を図るなど、子育て家庭等への適切な対応に努めているところであります。
 今後、十六年度中に全市へのネットワーク会議の設置を促進しますとともに、未然防止の観点から、身近な関係者が気軽に集い情報交換を行う場を積極的に開催するなど、一層情報を共有しやすい環境づくりを進めることとしております。
 今後とも、市町村や関係機関・団体等との緊密な連携のもとに、児童虐待防止対策に取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎農林部長(清弘和毅君) グリーン・ツーリズムについてのお尋ねでございます。
 都市と農山村の共生と対流を進めるグリーン・ツーリズムの推進は、農家所得の向上など、農山村地域の活性化を図る上で極めて重要でございます。
 このため、これまで、道の駅等の交流施設の整備充実や、ルーラルフェスタの開催、交流活動を担う人材の育成などに努めてきたところであり、この結果、県内各地で多様な都市農村交流が展開され、交流人口の拡大や農産物等の売り上げが増加するなど、着実な成果が上がってきております。
 こうした中、都市住民においては、余暇時間の増大やゆとり・安らぎ志向の高まり、新鮮で安心・安全な食への期待などから、農山村への関心が高まっております。
 このようなニーズの変化に対応し、農山村地域においては、農家レストランや棚田オーナー制度、滞在型市民農園などの新たな取り組みが生まれてきており、日帰り型から滞在型への都市農村交流の広がりによる農家所得の向上も期待されております。
 このような状況を踏まえ、県といたしましては、これまでの取り組みに加え、農山村における新たな産業の創出を図る観点から、地域ぐるみのグリーン・ツーリズムを推進することとし、現在、新たな推進計画の策定を進めているところであります。
 今後は、この計画に基づき、農家民宿等の起業化や人材育成、魅力的な滞在プログラムの開発支援などを進めることとし、来年度においては、市町村と連携を図りながら、モデル地域三カ所において、地域における推進組織の整備や、推進手法の開発等を行い、グリーン・ツーリズムの先導的地域を育成することとしております。
 こうした取り組みを通じ、今後、農山村における新たな産業の育成に視点を置いたグリーン・ツーリズムを進め、農家所得の向上と農山村地域の活性化を図るとともに、都市住民のニーズにこたえてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) CAPプログラムの啓発についてのお尋ねにお答えいたします。
 お示しのありましたように、いじめ、虐待、誘拐など、子供たちが被害者となる事件・事故が全国的に相次いでおります中で、児童生徒の被害防止に向け、学校教育の中で、体験的参加型学習に取り組むことが重要であると考えております。
 CAPプログラムは、児童生徒を初め、教員、保護者の防犯意識の向上や適切な行動選択が可能となるなどの成果が報告されておりまして、このような体験型の学習指導については、警察等の協力による防犯訓練や学校独自の取り組みもありますことなどから、市町村や学校においては、それらの状況を踏まえまして実施しているところもあるところであります。
 次に、体験型の学習指導についてでありますが、各学校においては、誘拐、性被害等の児童生徒の被害防止対策のため、不審者からの逃げ方や大声の出し方を学ぶ防犯訓練や、学校内への侵入者を想定した避難訓練、さらには、学級活動において役割を決めてのロールプレーイング手法を取り入れた寸劇など、児童生徒の発達段階に応じたさまざまな取り組みが行われております。
 次に、子供たちの心のケアについては、児童生徒一人一人に応じた心のカウンセリングを実施する必要がありますので、心の専門家であるスクールカウンセラーの配置を中学校において拡充いたしますとともに、新たに小学校におきましても、子供と親の相談員を配置することとしております。
 また、学校において、緊急で解決困難な問題行動等が発生した場合や、重大な事件・事故が起こった場合には、健康福祉部等と連携をしながら、精神科医、臨床心理士等で編成いたしますサポートチームを学校に派遣して、学校の体制づくりや教職員に対する支援、また被害児童生徒を初め、周囲の児童生徒の心理的被害の防止に向けた取り組みを行っております。
 県教委といたしましては、今後とも、CAPプログラムを初め各種の体験型・参加型学習の内容や効果等について情報を提供し、各学校において関係機関との連携をより一層強化し、児童生徒の発達段階に応じた体験型の学習等を実施するなどによりまして、児童生徒の被害防止と心のケアに積極的に取り組んでまいります。
 以上であります。
◎警察本部長(篠宮隆君) 少年非行防止対策についてお答えをいたします。
 少年非行防止は、議員御指摘のとおり、犯罪抑止の面や将来の治安を見据えたとき、極めて重要な課題であります。
 このようなことから、県警察としては、このたび「少年非行防止アクションプラン」を策定し、諸対策を強力に推進していくこととしているところであります。
 まず、十六年度予算案に新たに計上いたしました少年サポート事業につきましては、少年非行問題について知識経験を有する警察官、教師などのOB七人を県下三カ所にある県警少年サポートセンターに配置をいたしまして、非行と少年の被害の防止に関し、市教育委員会に派遣するなどして、学校、PTAなど関係者の活動を支援するものであります。
 非行防止の面からは、薬物乱用・非行防止教室の開催、少年及びその保護者に対する助言指導、さらには学校、地域住民と連携した街頭補導活動などを行うこととしております。
 また、被害防止の面からは、学校の安全管理体制の助言と防犯訓練の支援、PTAやボランティアの行う校外パトロールの支援、児童虐待事案に対する学校関係者との連携などを行うこととしております。
 あわせて、児童生徒の犯罪被害事案と非行等の問題行動について学校へ通報する、いわゆる「学校連絡制度」を来る四月から発足することといたしました。
 この制度は、児童生徒を対象とする犯罪被害や声かけなど被害防止のために必要な事案、あるいはグループによる非行事案のような他の児童生徒に波及拡大するおそれのある事案などについて、学校での適切な指導がぜひとも必要と認められるものについて、警察から学校側に連絡をするものであります。
 この学校への連絡制度は、学校から警察への連絡と相まって、児童生徒の被害の未然防止と健全育成に大いに役立つ制度と確信をいたしております。
 次に、少年を主体としたボランティア組織の立ち上げについては、これまでのC&C作戦(チェックアンドチェック作戦)の成果を踏まえて、四月から新たに、県下全域に「少年リーダーズ」百名を委嘱し、少年の視点から非行防止活動を展開することとしております。
 具体的な活動といたしましては、万引き防止のためのチェックアンドチェック作戦の展開、あるいは社会参加活動などによる少年の居場所づくり、さらには出会い系サイトに関する広報啓発などであります。
 少年の健全育成は、「やまぐち未来デザイン21」の重要な柱であります。今後とも、学校を初めとする関係機関や地域の理解と協力を得ながら、総合的な諸対策を進めてまいる所存であります。
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Posted on 2004/03/03 Wed. 13:55 [edit]

category: 2004年議会報告

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