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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 22年 3月定例会 

平成 22年 3月定例会 - 03月09日-03号
△日程第二議案第一号から第五十九号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。山口市での三月の積雪としては、三年ぶりという雪が降りました。今後、県下でも、もっと大雪が降る可能性もあるとの報道でございました。雪の影響で、本日の公立高校入学試験を県下全域で三十分おくらせたということであります。入試開始の三十分のおくれは取り戻せても、県政の立ちおくれは取り戻せません。平成二十二年度の予算案について、通告に従い、日ごろ温厚な私ですが、熱く質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、安心できる医療体制の充実についてお尋ねいたします。
 私たち公明党は、国政の場において、いわゆるドクターヘリ法の成立にかかわり、ドクターヘリの全国配備に関し基盤整備を進めてまいりました。その結果、全国的に導入機運が高まり、ことし一月現在で十七道府県、二十一機が配置され、さらに今年度までに、山口県も含めて七県の導入、または導入が検討されております。
 公明党山口県議団も、これまで、先進県を調査研究し、県議会等あらゆる機会を通じて、先進取り組み事例を報告・紹介をするなど、本県でのドクターヘリの導入に関して全力を尽くしてまいりましたし、県におかれましても、ドクターヘリ導入に向けて、着実にその準備を進められているところであります。
 こうした中、いよいよ来年度にはドクターヘリの運航が開始されることとなりますが、円滑な運航を実現するために課題が幾つかあると考えます。
 一点目の課題は、救急患者を乗せた救急車とドクターヘリが合流する臨時ヘリポート、いわゆるランデブーポイントの確保であります。
 救急現場付近にランデブーポイントがなければ、ドクターヘリが到着しても着陸できないため、ヘリコプターや救急車もより遠くのランデブーポイントに向かうこととなり、時間を要し、せっかくのドクターヘリの威力が発揮できないため、ランデブーポイントをできるだけ多く設置することが必要だと考えます。
 二点目は、医療機関や消防機関との連携体制の強化です。
 先般、県立総合医療センターで、消防防災ヘリを活用した患者搬送訓練が実施されました。ヘリポートに到着した「きらら」に乗った救急患者を院内に搬送するという状況であります。また、病院間の救急患者搬送の訓練も行われたところであります。
 救急患者を「きらら」からおろし、搬送車に乗せてセンターに向かう、細やかな手順や打ち合わせが非常に重要なのだと感じたところであります。一一九番通報を受けて、ドクターヘリが発進することを考えると、医療機関や消防機関との意思疎通や連携は非常に重要であると考えます。
 三点目は、ドクターヘリに同乗する医師、看護師の育成であります。
 ドクターヘリに乗った医師、看護師が、現場から救急医療を行うことで大きな救命効果があります。しかしながら、病院とは違い、ヘリコプター内という環境で治療が要求され、また、無線の操作にもなれる必要があると聞いております。通常の医療環境とは違う状況でも対応できるよう、医師、看護師の医療スタッフの研修・養成が必要となります。
 私は、この三点が、県のドクターヘリ導入成功の可否を握っていると考えており、こうした点に関して三点お尋ねいたします。
 まず一点目、現在、防災用の二百二十カ所の臨時ヘリポートがランデブーポイントとして活用できると聞いていますが、今後、このランデブーポイントを追加確保するためにどのように取り組まれるのか。
 二点目に、ドクターヘリの運航を踏まえた医療機関や消防機関との一層の連携が必要となりますが、どのように連携強化を図られるのか。
 最後、三点目に、ドクターヘリの運航開始前までに、ヘリコプターへ乗り込むこととなる医療スタッフの研修・養成が必要となりますが、どのようにして育成するのか。
 以上、三点について、それぞれ御所見をお尋ねいたします。
 次に、脳脊髄液減少症に対する取り組みについてお伺いいたします。
 平成十八年六月定例議会で、公明党の発議による、脳脊髄液減少症の研究・治療の推進を求める意見書を採択してから、早いもので四年近くが経過いたしました。当時、公明党の全国的な取り組みにより、平成十九年には厚生労働省に研究班が設置されました。意見書を提出してから四年近くもたちましたので、いま一度、その内容について確認しておきたいと思います。
 脳脊髄液減少症は、交通事故、スポーツ障害、落下事故、暴力などによる頭部や全身への強い衝撃によって、脳脊髄液が慢性的に漏れ続け、頭痛、頸部や背中の痛み、腰痛、目まい、吐き気、視力低下、耳鳴り、思考力低下、うつ症状、睡眠障害、極端な全身倦怠感・疲労感等のさまざまな症状が複合的に発現する病気であり、難治性のいわゆるむち打ち症の原因として注目されております。
 これまで、原因が特定されていない場合が多く、怠け病あるいは精神的なものと判断されてきたため、患者の肉体的・精神的苦痛はもとより、患者の家族等の苦労もはかり知れなかったわけであります。
 こうした実情を踏まえて、意見書では、一、交通事故等の外傷による脳脊髄液減少症患者の実態調査を実施するとともに、患者、家族に対する相談・支援体制を確立すること。二、脳脊髄液減少症についてさらに研究を推進するとともに、診断法並びにブラッドパッチ療法を含む治療法を早期に確立すること。三、脳脊髄液減少症の治療法の確立後は、新しい治療法について早期に保険を適用することの三点を国へ求めたものでありました。
 では、最近の国の動向について振り返ってみますと、去る二月二十六日、閣議後の記者会見において、厚生労働省の研究班が、三年の研究期間内で科学的な根拠に基づく診断基準をつくるために必要なデータを収集することができなかったため、三年間の研究の継続について手続中であることへの記者とのやりとりの中で、長妻厚生労働大臣は、「まだまだ研究で今年度終了になると思いますが、これについてもまだまだ、治療法もブラッドパッチとかいろいろな考え方がありますが、その部分について研究する余地もあると考えております。今、検査についても保険適用をしている地域と、そうではない地域のばらつきもあると聞いておりますので、まずそこについては現状把握をして、我々もできるところから体制整備をしていきたいと思います。例えば、治療方法のブラッドパッチということについては、そういうことも積み上げて、次の診療報酬改定で検討していきたいと思っております」と発言された上で、「保険適用についても、現状をよく把握した上で、平等性を欠くことがないように努めていくことが必要」と述べられました。
 さらに、同じ日の衆議院予算委員会において、川端文部科学大臣は、我が党の池坊議員の、文部科学省所管の日本スポーツ振興センターの災害救済給付制度を活用することで患者の治療費を軽減してほしいとの質疑に答えて、同制度は治療が伴う部分は健康保険適用の必要があるが、厚生労働省に対し、保険適用の検討をお願いすると答弁されたところであります。
 さて、山口県の対応については、昨年、石丸議員の一般質問において、国における研究成果やそれに基づく動向等を注視するとともに、こうした症状のある方への適切な対応を図っていくため、まずは医療機関を対象として、相談体制の有無、診断や治療への取り組み状況について調査を実施するとの答弁でありました。
 そこでお尋ねいたしますが、県内医療機関を対象にした調査はどのように行われたのでしょうか。また、その調査結果についてはいかがだったのでしょうか、お示しください。あわせて、こうした情報をいかに患者を含めた県民に広く周知されるおつもりか、お尋ねいたします。
 次に、食品ロス削減対策についてお伺いいたします。
 平成二十二年度当初予算案には、新規事業として食品ロス削減推進事業が計上され、食品廃棄物の減量化を図るために、これまで取り組んできた食品廃棄物のリサイクルに加え、新たに食べ残しや規格外食品の廃棄などといった食品ロスの削減に向けて取り組むとされております。
 この食品ロス削減対策についても、昨年の県議会で県の認識や取り組みについて伺ったところでありますが、速やかに食品ロス削減検討会議を立ち上げられ、意欲的に取り組もうとされている姿勢については、感心いたしております。
 みずから賄える食料が四割しかない我が国にとって、いかに安定的に食料確保を図るかは死活問題であります。世界的な人口増加やアジア諸国の経済発展による食料需要の増大、地球温暖化の進行等、世界の食料需給の不安定要因が顕在化する中で、食料の安定供給を将来にわたって確保するためには、国内農林水産業及び食品産業の食料供給力の強化とあわせて、この食品ロスを改善することが非常に重要な観点と考えております。
 先進国の中では、カロリーベースでの食料自給率が最低水準にある我が国の実態を踏まえ、平成二十年八月に農水省は、食品ロスの削減に向けた検討会を設置し、食品の製造、流通、消費の段階ごとに食品廃棄の実態と要因を分析し、食品ロスの削減に向けて国民一体となって取り組むべき方向について、「食品ロスの現状とその削減に向けた対応方向について」と題した報告書を取りまとめ、あわせて、平成二十一年三月には、その啓発を図るための資料として「食品ロスの削減に向けて」を発表したところであります。
 さて、県によれば、食品ロスの削減対策については、全国でも四県目の取り組みであるとのことです。県内の状況については、食品廃棄物は十九万トン、そのほとんどが焼却処分されていますが、このうち六万トンが食品ロスと言われています。つまり、野菜のしんや皮など食べない部分の過剰除去であったり、食べ残しであったり、パッケージ変更や缶のへこみなどよる規格外品が理由で、品質には何の影響もないのに廃棄されているものが六万トンもあるということであります。
 食品ロスの削減には、生産、製造から流通、販売、そして消費までの各段階における取り組みが重要であることは先にも述べましたが、消費者でもある県民一人一人の食品ロスに対する意識改革など、それぞれの段階において取り組むことが必要です。
 そこでお伺いいたしますが、県としては今後どのような取り組みを考えておられるのか、お尋ねをいたします。
 次に、観光振興についてお尋ねいたします。
 平成二十二年度の地域振興部予算案の概要を見ますと、予算の考え方として、人口減少や少子・高齢化の進行など、地域を取り巻く環境の急激な変化に的確に対応し、地域の活性化を図るためには、交流人口を拡大し、地域に人を呼び込むことが重要としております。
 来年度予算においては、特に、平成二十年七月から九月にかけて実施した「おいでませ山口デスティネーションキャンペーン」における成果や課題を踏まえた上で、昨年十月に策定した、重要な取り組み指針となる「年間観光客三千万人構想実現アクションプラン」に基づき、交流人口の拡大に向けた観光施策を展開していくとともに、県外との交流拠点となる岩国空港の開港準備、及び山口宇部空港の利用促進にも重点的に取り組むとされています。
 予算案には、そうした考え方が反映されていると思っております。平成二十二年度の地域振興部の全体予算案は九十三億八千二百十八万円と、前年と比べ一○・七%の減少となっていますが、観光交流課に割り振られた予算は十九億三千二百一万円であり、前年と比べ六・三%の増加となっており、部全体の予算に占める割合も二○・六%となっております。
 さらに、国際課の予算と合わせると、部全体の二七・五%にも上り、「年間観光客三千万人構想実現アクションプラン」の実行予算を確保され、また、組織的にも新たに観光交流局を設置されるなど、観光交流県の構築に向けた知事の強い思いがうかがわれます。
 さて、去る二月十九日、湯田温泉で「おいでませ山口デスティネーションキャンペーン」の成果を生かすための講座「アフターDCアクションプランセミナー」が開催されました。私も参加して、各機関や団体の取り組みについて伺ってまいりました。
 この日のテーマは、「「見せます、出します、蓄えます地域の底力」官民学政の総合力による″観光交流県やまぐち″への展望」でありましたが、セミナーの冒頭、山口県旅館生活衛生同業組合青年部、和田部長のあいさつの中で、「我々観光業者だけでなく、行政のバックアップや民間と大学、あるいは政治力の協力があって、山口県の形になる」と言われていましたが、全くそのとおりだと感じたところであります。
 アクションプランに掲げる三千万人という目標を達成するためには、戦略的な情報発信、戦略的な誘客、「観光交流県やまぐち」の推進体制の強化の三つを柱に、民間などの多様な団体と密接に連携し、一体となって取り組んでいく必要があると強く感じているところであります。
 そこでお伺いいたします。知事は、「観光交流県やまぐち」の実現に向けた取り組みを進められるに当たり、来年度、アクションプランに掲げる、年間観光客三千万人の実現に向けた取り組みをどのように展開しようとされておられるのか、お尋ねいたします。
 次に、地上デジタル放送への円滑な移行についてお尋ねいたします。
 中央と地方、都市部と山間部を初めとした格差是正が昨今の大きな政策課題として議論されております。この議論は、主として経済・雇用状況の格差をいかに是正するかという観点で取り上げられていますが、長期的な視野で考えると、人口、特に若年層の割合や医療機関や医者の数、さらには道路等の公共インフラ等々、さまざまな課題があり、その中にはいわゆる情報格差も含まれます。
 情報が都市部と同じように山間部にも届くようにしなければ、若年層の流出がますます加速するだけでなく、経済・企業活動も衰退することとなります。情報を山間部まで届けるための情報通信インフラや放送インフラを整備するとともに、それを活用して地域の情報発信力を高めたり、地域経済の活性化を図ることは、山口県の将来の発展のために極めて重要な課題と認識しているところであります。
 このような中で、山口県の将来の発展のためには、情報通信にも重点を置いて取り組みを進めていくことが重要と考えております。特に、情報格差の是正という観点からも、来年七月に迫った地上デジタル放送への完全移行に向けた難視聴地域対策は喫緊の課題であります。
 御案内のとおり、地上デジタル放送は、来年二○一一年の七月二十四日に完全移行いたします。あと一年半足らずに迫っているところでありますが、それまでの間に地上デジタル放送を視聴できるように準備しておかなければなりません。
 二○一一年秋には山口国体も予定されており、知事も「地デジで国体を見よう」とPRされているところと承知しておりますが、このようなことからも、県民の皆様への地上デジタル放送の普及のために、山口県としても積極的に取り組む必要があると思っております。
 そこでお伺いいたします。現在の県内の地上デジタル放送の普及状況をどう認識されているのか。また、山口県として県民の皆様の地上デジタル放送への円滑な移行に向けて、今後どのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。
 これに関連して、難視聴地区対策について要望させていただきます。
 テレビというメディアは、大変重要な情報伝達手段であり、県下全域において県民の皆様がテレビを見られなくなるようなことがあってはなりませんが、聞くところによれば、新たな難視聴地域の解消が地上デジタル放送移行に向けての大きな課題の一つであるようです。
 総務省中国総合通信局にお聞きしたところによれば、山口県ではアナログ波から地上デジタル波への移行による影響で、デジタル放送の電波が届かない新たな難視聴地域が、百三十地区、千八百八十四世帯であり、また、既存の辺地共聴施設のうち、地上デジタル放送受信未対応も七十八カ所であるとのことでした。
 こうした難視聴地域解消の対策として、現在、国や放送事業者による財政支援がありますが、これらの地区の中には、こうした支援のみでは不十分であり、住民に過大な負担が必要になるところもあるように聞いております。
 山口県は、難視聴地域が多い県であり、こうした難視聴地域にお住まいの方々が円滑に地上デジタル放送に移行できるよう、国に対して制度の拡充を求めるとともに、他県の例にもあるように、市町に対する財政支援措置の創設も含めた検討をお願いをいたします。
 最後に、暮らしの安心・安全基盤の強化についてお尋ねいたします。
 平成二十二年度当初予算の編成に当たり、景気の低迷による県税収入の落ち込みは、予想以上に深刻であり、明年度の財源不足は三百四十七億円に及ぶことが見込まれるとのことであります。
 しかしながら、こうした状況にありましても、知事におかれては、明年度予算を緊急課題である県民生活の安心・安全の確保に重点を置いた「くらしの安心・安全対策予算」として位置づけ、その中で、暮らしの安心・安全基盤の強化について、積極的な対応を行うとされました。
 昨年七月の豪雨災害を踏まえた防災対策、取り組みがおくれている私立学校の耐震化とあわせて、県立学校の耐震化も加速化するほか、医療施設・社会福祉施設の耐震化の促進等々、各分野に所要の予算措置を講じられました。
 防災関連事業については、予算を重点配分され、新たな交付金も活用しながら、前年度当初予算比一・二倍の事業量を確保されたところであり、これらの対応につきましては、私としても高く評価するものであります。
 知事の御説明の中で特に評価したい点は、災害の未然防止と軽減を図るとしたその視点そのものであります。私は、防災対策においては、常々、事後の百策より事前の一策と申し上げてまいりましたが、まさに思いは同じであり、今後の取り組みに期待しているところであります。
 さて、これらの暮らしの安心・安全基盤の強化を進めていただく中で、私が事前の一策として重要であると考えております一つに、橋梁の安全対策があります。
 道路や橋梁は、県民生活に密着する社会資本ストックであり、まさに安心・安全の確保が求められております。県におかれては、これまで着実な道路の整備に取り組んでこられたところでありますが、それゆえこれまで整備していただいた橋梁の老朽化が進んでおり、今後、一斉に補修の時期が到来するのではないかと危惧をいたしております。
 橋梁の補修時期が集中し、多額の費用が必要となれば、対応が後手に回り、安心・安全の確保に支障を来しかねません。効率的、計画的な補修を行っていくことが必要であり、そのためには、まずは適切な点検を行うことが不可欠であるものと考えます。
 また、昨今は、非破壊検査などによる精密な点検を行うことにより、補修時に必要となる詳細なデータ収集ができると聞いております。適切な点検を行い、効率的、計画的な補修を行うことは、安心・安全の確保の観点だけでなく、橋梁の長寿命化を図ることが可能となり、厳しい財政状況における補修経費の削減の観点からも大きな意味があるものと考えます。
 そこでお尋ねいたします。暮らしの安心・安全基盤強化の観点から、橋梁の補修は重要であると考えますが、今後、橋梁の点検や補修についてどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたしまして、私の一般質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 上岡議員の御質問にお答えいたします。
 まず、ドクターヘリの導入に関するお尋ねであります。
 お示しのありましたように、ドクターヘリにつきましては、平成十九年六月の議員立法による法制化以降、全国的に順次導入が進んでおりますが、本県におきましても、離島や中山間地域を多く抱えるなどの特性を踏まえ、より迅速な救急医療の提供が行えるよう、ドクターヘリの導入に向けて重点的な取り組みを進めてまいりました。こうした中、明年度は運航開始を迎えることから、お尋ねの課題に的確に対応していくことが必要であります。
 まず、ランデブーポイントについてでありますが、ドクターヘリを活用し、迅速な救急医療の提供を行うためには、救急車とヘリが合流する臨時ヘリポート、いわゆるランデブーポイントをできるだけ多く設置することが必要であります。このため、市町の協力のもとで、中山間地域を中心に、学校跡地や広場など、候補地の選定作業を進めているところであります。まずは、運航開始までに約三百カ所のランデブーポイントを確保することにいたしております。
 次に、ドクターヘリの運航を踏まえた医療機関や消防機関との連携の強化についてであります。
 ドクターヘリの運航に当たりましては、これまでの救急車搬送と違い、現場にいる救急隊の判断により、ヘリの出動要請を行うことや、傷病者の状態に応じた最適な医療機関への迅速な搬送が求められますことなどから、一定の基準に基づく消防機関や医療機関との緊密な連携が必要であります。
 このため、現在、救命救急センターや消防機関、県等で構成する「ドクターヘリ運航調整委員会」におきまして、出動基準や搬送手順などを定めた運航要領の策定を進めております。
 今後、この要領に沿って、関係機関が共同して救急患者の病状等を想定した実践的な訓練を重ねることにより、十分な連携体制を確保してまいります。
 次に、医療スタッフの養成についてであります。
 ドクターヘリ内の救急医療は、お示しがありましたように病院施設内と異なり、飛行中の狭い機内で、限られた医療機材による治療となりますことから、対応方法について習熟する必要があります。また、患者情報を的確に伝えるための無線機操作の修得も求められます。
 このため、日本航空医療学会のドクターヘリ講習会や、既に導入している病院での実地研修など、できるだけ多くの研修機会を確保し、搭乗する医師や看護師の養成を進めていくことにいたしております。
 来年一月の運航開始までの限られた時間の中で、これらの課題を解決をするなど、万全の体制整備を図り、命をつなぐドクターヘリの機能が最大限発揮できるように努めてまいります。
 次に、観光振興についてであります。
 人口減少が進む中、観光振興は交流人口の拡大を通じて、本県の元気を創出し、地域経済の活性化を図る上での重要な戦略であります。
 このため、私は「観光交流県やまぐち」の創造に向けて、昨年策定したアクションプランを着実に進めることといたし、プラン推進元年となる来年度は、推進体制の強化、戦略的な情報発信、戦略的な誘客に全力で取り組むことにいたしております。
 まず、推進体制の強化につきましては、観光客誘致の地域間競争に対応するため、新たに観光交流局を設置をし、運輸部門・国際部門とさらに連携をしながら、国内外の旅行業者への売り込みを強化することにしております。
 また、地旅づくりや「ぐるるん!山口」県内周遊観光キャンペーンを進める中で、市町や観光事業者、団体、県民等の力の発揮に努め、多様な主体が一体となった観光振興の体制づくりを進めてまいります。
 次に、戦略的な情報発信につきましては、デスティネーションキャンペーンで培いましたノウハウを生かし、宣伝力の高い交通事業者や旅行雑誌社とのタイアップ、また、新幹線の全線開通をにらんだ九州エリアへの情報発信、ウエブサイトの充実等により、アピール力のある観光宣伝を進めます。
 次に、戦略的な誘客につきましては、宿泊観光客の増加を目的に実施する滞在型旅行推進事業において、誘客対象エリアを今年度の関西圏に加えまして、今後の伸びが期待できる首都圏、中部圏にも拡大をしたところであります。特に、首都圏については、山口宇部空港の利用促進の観点からも、重点的に取り組むことといたしております。
 また、成長著しい東アジア地域からの観光客を拡大するため、他県との連携による海外プロモーション活動を強化するとともに、利用者が増加している国際チャーター便のさらなる誘致に加え、新たに、国際フェリー会社とタイアップした韓国、中国からの誘客も進めてまいります。
 こうした取り組みを着実に進めるとともに、平成二十三年の山口国体に向けた「ワンスモア山口」の仕組みづくりや、アクションプランの集大成として平成二十四年に実施する大型観光キャンペーンの準備など、中期的な視点に立った取り組みにも着手することにいたしており、年間観光客三千万人を目指してまいりたいと考えております。
 そのほかの御質問につきましては、関係参与員よりお答えいたします。
◎健康福祉部長(今村孝子さん) 脳脊髄液減少症に対する取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。
 脳脊髄液減少症は、脳脊髄液が漏れ出し、減少することによって、頭痛や目まい、耳鳴りなどさまざまな症状を引き起こす疾患とされております。
 しかしながら、原因や病態について不明な点が多く、対応できる医療機関が限られていますことから、患者や家族に対し、診療や治療を行っている医療機関の情報を提供することが求められております。
 このため、今年一月から二月にかけて、県内百四十八病院すべてを対象に、診療や治療の実施状況を調査し、八五%に当たる百二十六病院から回答を得たところです。その結果、診察を行っているのは二十病院、そのうちお示しのブラッドパッチ療法などの治療を実施しているのは七病院となっております。
 県といたしましては、脳脊髄液減少症や診察できる医療機関等についての情報を患者や家族を初め、広く県民に周知するため、早急に県のホームページに掲載することとしております。また、この情報を県内の医療機関にも提供し、的確な受診につながるように努めてまいります。
◎環境生活部長(吉英喜君) 食品ロス削減対策についてお答えいたします。
 食品廃棄物につきましては、県ではこれまで堆肥化や飼料化などのリサイクルに積極的に取り組んでまいりましたが、循環型社会に向けて、ごみの減量化をさらに進めるためには、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている、いわゆる食品ロスを削減することが重要であります。
 その対策に当たっては、県内で排出されている年間約十九万トンの食品廃棄物のうち、家庭や飲食店、小売店等での食品ロスが約六万トンを占めている実態や、県民の意識調査でも九割以上の方がもったいないと感じていることなどから、社会全体で削減を進める必要があると考えております。
 このため、新年度において、新たに県民、事業者、行政の連携・協働による対策に取り組むこととし、民間有識者や食品関連団体、消費者団体、市町等からなる検討会議を設置し、お示しの生産、流通、販売、消費の各段階における取り組みについて、検討を進めていく考えです。
 具体的には、生産、流通、販売の段階における取り組みとして、品質には問題ないものの、包装の破損等がある規格外食品の有効活用が進むよう、食品製造業等による排出の実態や、食品小売業等での受け入れ可能性を調査した上で、食品として活用するための仕組みづくりを検討してまいります。
 また、食品ロスの多い消費の段階の取り組みとして、飲食店、旅館等において食べ切りが進むよう、顧客の好みや食べたい量に合わせた料理の提供などの方策を検討するとともに、家庭においても、食品を大切にする意識や無駄なく使い切る習慣を定着させるための普及啓発等について、検討してまいります。
 今後、消費者、関係団体等の協力を得ながら、食品ロスの削減に向けた機運を高めるとともに、検討会議において、関係者の意見を十分踏まえた活動内容を取りまとめ、一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
◎地域振興部長(小田由紀雄君) 地上デジタル放送についてに関する二点のお尋ねにお答えいたします。
 まず、地上デジタル放送の普及状況についてであります。
 テレビ放送は、県民生活に不可欠なメディアであり、地デジ放送への移行に当たっては、県内どこでも受信できる環境が整備される必要があります。このため、県ではこれまで、国策として地デジ放送の導入を進めている国に対しまして、中継局の整備促進や難視聴地域対策の実施を要望するとともに、県としても中山間地域における難視聴の解消に資するケーブルテレビに対する財政支援を行ってまいりました。
 その結果、中継局の整備は計画的に進められ、地デジ放送の世帯カバー率は、今月の山口嘉川局の開局により九三・四%になり、本年末までにはさらに十九局が開局し、九四%となる見込みであります。
 また、地デジ放送に対応した受信機につきましては、エコポイントの活用や五千円以下の安価なチューナーの販売開始により、平成二十一年九月現在での普及率は、国の目標値を上回る七三%で、全国十一位となっております。エコポイント制度が本年末まで延長されたことから、今後なお一層の普及が見込まれております。
 次に、今後の取り組みについてです。
 県といたしましては、デジタル化に伴ってテレビが受信できなくなる世帯が発生することがないよう、引き続き国等の助成制度を活用した辺地共聴施設の新設・改修や、経済的に対応が困難な方へのチューナーの無償給付について支援を行いますとともに、平成二十二年度からケーブルテレビへの移行に対する国の助成制度等が拡充されますことから、市町と連携して制度の周知と事業採択に対する支援、さらには予算枠の確保などに取り組んでいくこととしております。
 また、国は、中継局の整備や共聴アンテナ等の設置によっても地デジ放送が受信できない地域については、暫定的に衛星を利用して地デジ放送が視聴できるよう受信機器を無償で貸与するとしておりますので、市町と連携して受信環境を把握し、国等に情報提供しながら、該当地域の方々に支障が生ずることのないよう、国に働きかけてまいります。
◎土木建築部長(柳橋則夫君) 橋梁の点検及び補修についてのお尋ねです。
 県が管理する二メートル以上の道路橋は三千四百七十八橋あり、このうち、架設後五十年以上を経過した橋は七百六十三橋で、全橋梁の約二二%を占めています。
 さらに、十年後にはこの値は約五二%までに達し、急速に橋梁の老朽化が進んでいくため、かけかえや大規模な修繕が一時的に集中することが想定されています。
 こうしたことから、県としましては、平成二十二年度予算において、「くらしの安心・安全対策予算」の編成の中で、公共事業費が大幅に削減される大変厳しい状況においても、橋梁補修費については前年度並みの予算を計上し、平成二十一年度三月補正予算の地域活性化・きめ細やかな臨時交付金と合わせ、所要の事業費を確保したところです。
 しかしながら、今後も橋梁の老朽化は避けられず、これまで以上に計画的、効率的な維持管理に取り組んでいく必要があると考えており、まずは点検を実施し、橋梁の健全度を把握することとしています。
 点検は、平成二十年度から平成二十二年度までの三年間で、県内の全橋梁を対象に行うこととしており、目視により、けた、床板、下部工などの各部材の劣化あるいは損傷状況を把握するとともに、現状を写真撮影し、劣化の進行を総合的に記録できるようにしています。
 また、平成二十三年度には、点検により収集したデータをもとに、最適な時期に効果的な補修を行い、長寿命化やライフサイクルコストの低減を図る、山口県橋梁長寿命化修繕計画を策定することとしています。
 今後は、この計画に基づき、かけかえ及び修繕の平準化や維持管理費の縮減を図り、適切な維持管理に努めてまいります。
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Posted on 2010/03/09 Tue. 13:34 [edit]

category: 2010年議会報告

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