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うえおか康彦活動日誌

山口県議会議員上岡康彦の活動日誌

平成 20年 2月定例会 

平成 20年 2月定例会 - 03月03日-02号
△日程第三議案第一号から第六十七号まで
◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。公明党県議団を代表いたしまして、県政の諸課題について質問をさせていただきます。
 初めに、救急医療対策についてお伺いいたします。
 我が公明党では、昨年、党救急医療対策推進本部を立ち上げ、十一月から十二月にかけて、国会議員と地方議員が一丸となり、全国千百四十の二次救急病院でアンケート調査を行いました。
 それによると、勤務医の救急当番の状況については、「毎日」が五四・二%で、「週に数日」三八・一%を合わせると九割を超え、勤務医の過酷な労働条件が明らかになりました。
 また、救急医療に対応するスタッフの勤務ローテーションについても、「厳しい」五七%と「極めて厳しい」二七・四%を合わせると八四・四%に達し、厳しい勤務状況が浮き彫りになりました。
 また、救急医療が向上するための改善策については、「診療報酬の引き上げ」八一・三%、「医療スタッフ不足の解消」七五・五%など、深刻な医師・看護師不足への対応と診療報酬の引き上げを要望する意見が際立つ結果がまとまりました。
 一方、同推進本部は、二百二の医師会などからもヒアリング調査を行い、医師確保と医療スタッフの養成や早期にドクターヘリの配備を求める声も寄せられたところであります。
 そこで、一点目の質問では、ドクターヘリの導入についてお伺いいたします。
 我が党では、これまでも、救急医療体制の充実を図るため、全国的にドクターヘリの導入に向けた取り組みを強力に推進してまいりました。
 そうした中、昨年「ドクターヘリ特別措置法」が成立し、これを受けて、国では検討会を設置し、ドクターヘリの全国的な配備や支援のあり方などについて検討が進められているところであります。
 我が県では、全国に先駆けて、従来より山口大学医学部附属病院などとも連携を図りながら、消防防災ヘリ「きらら」を活用し、ドクターヘリ的な運用による救命救急活動を展開しております。本年度内に、山大医学部附属病院高度救命救急センターに委託されたドクターヘリの必要性等の調査研究事業の検討結果が、報告書としてまとめられることになっております。
 私は、昨年九月の定例議会・一般質問で、久留米大学病院高度救命救急センターでのドクターヘリ現場視察調査の報告をいたしましたが、先月、唯一県内に二機のドクターヘリを有する静岡県に調査に行き、その足で厚生労働省へも赴き、聞き取り調査を行い、全国の状況等もつぶさに伺ってまいりました。
 議会のたびに、公明党県議団としてドクターヘリ導入を訴えてまいりましたので、ドクターヘリの運用やその効果について、ここで改めての説明は不要かとは思いますが、国から聞いたドクターヘリの全国的な導入状況を見ると、近年は特に、各県において急速に配備が進められており、現在の十三道府県に三県を加えた十六カ所の予算を平成二十年度に盛り込んでいるとのことでありました。
 そこで、お尋ねいたしますが、今回上程された予算案には、新規事業「ドクターヘリ導入検討事業」が盛り込まれておりますが、ようやくドクターヘリ導入への扉が開いたと思うと、我々公明党県議団としてはまことに感無量であります。今年度の調査研究をも踏まえながら、ドクターヘリ導入に向けてのより具体的な調査が進められると思いますが、今後の導入に向けての取り組みについて、御所見をお伺いいたします。
 救急医療体制の二点目に、小児救急医療体制についてお尋ねいたします。
 全国的に、小児科勤務医の減少により小児救急医療体制の維持が困難をきわめており、既に限界を超えた状況にある地域も少なくありません。そうした中で、国では、小児救急医療体制を整備するために、勤務医の勤務環境の改善や小児医療に対する診療報酬を手厚くするなど、その対策を全力で推し進めることとしております。
 県内の状況を見ましても、小児科医は開業医ではふえていますが、勤務医はその厳しい勤務条件などからふえておらず、小児科勤務医の不足により小児救急医療体制が崩壊寸前になってきているとも言われております。
 公明党では、これまでも、小児科勤務医の負担を減らし、お母さん方の不安をも取り除くために、県内どこからでも電話番号♯八○○○番でつながり、医療機関での受診の前に医療の相談が受けられる夜間の「小児救急医療電話相談」の開設を実現し、お母さん方から高い評価を受けております。
 しかしながら、その後、子供のぐあいが悪化し、病院に連れていきたいと思われるケースもあります。また、電話での相談は利用せず、直接病院に連れていかれるお母さん方が多くおられることも事実であります。
 子供の病気が昼間なら、遠くても何とか小児科医のもとへ駆けつけることが可能ですが、夜間となると、苦しむ我が子を前にして、親の不安はいかばかりでありましょうか。
 現在、夜間の小児救急患者については、在宅当番医や休日夜間急患センターのほか、救急病院で対応する体制が整えられていますが、これまで地域の小児救急医療を担ってきた病院の一部において、小児科の診療体制の縮小が余儀なくされているという厳しい現実もあり、今こそ、行政レベルでの対応が必要であるとの声も聞こえてまいります。
 そこで、お尋ねいたしますが、各地域における三百六十五日二十四時間の小児救急医療体制を維持強化するためには、不足する小児科勤務医の確保に最大限努めるとともに、それぞれの医療機関が役割分担や連携を図りながら、医療の提供ができ得る体制づくりが喫緊の課題であると考えますが、県はどのように取り組まれようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、がん対策についてお尋ねいたします。
 本年一月、公明党県議団で県内の病院内のがん検診・放射線治療施設を視察し、従来のPETより高品質の体内断層画像が撮影できる「PET-CT」、また放射線治療装置として、患部だけのピンポイント照射で治療効率の向上が図られる最新技術についての説明を受けてまいりました。その後、県内のがん治療の現状などについて意見交換いたしましたが、双方ともに、がん対策に当たって重要なことは、早期発見・早期治療であるとの共通した認識で一致したところであります。
 さて、山口県における平成十八年度のがんによる死亡者数は四千六百七十九人で、全死亡者数の二八・五%を占め、三人に一人ががんで亡くなられるという状況にあります。がん対策の推進については、これまでも公明党の最重要課題の一つとして、積極的に取り組んでまいりました。
 そうした中、昨年、我が党の強い訴えにより成立した「がん対策基本法」が施行されたところであります。このがん対策基本法では、各県においてがん対策を進めるため、各県独自の「がん対策推進計画」を策定することとされており、本県においても、今後のがん対策の基本、目標となる計画がこの三月には策定が予定されております。
 この推進計画の策定に当たっては、我が党としても、これまでさまざまな提案を行ってまいりましたが、この計画が山口県のがん撲滅に向けた有効な指標となるよう、熱い期待を寄せているところであります。今後は、この推進計画に基づき、本県でもがん対策が進められることとなりますが、がんが本県における死亡原因の第一位となっていることを考えると、これまで以上に積極的な取り組みが求められてきます。
 公明党県議団としても、がん対策については、その治療水準を上げることはもとより、予防や早期発見のための検診受診率の向上など、さまざまな角度から総合的な取り組みを一層推進していくことなどが不可欠であると考えており、これまでも議会あるごとにその取り組みについて促してきたところであります。
 知事におかれましては、こうした我が党の提案・要望を真摯に受けとめられた上で、「がん対策推進計画」の元年となる来年度当初予算案を編成されたものと考えております。
 そこで、お尋ねいたしますが、本県のがん撲滅のために、知事は、今後、がん対策のより一層の充実・強化についてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 次に、企業誘致の推進についてお尋ねいたします。
 企業誘致は、全国数ある地域の中からわざわざ山口県を選択していただき、本県の経済にも寄与していただくわけでありますから、県の総力を挙げて、その企業を迎え入れる意気込みや本県の持つポテンシャルの高さを相手にしっかりと伝えることが大切であります。
 またあわせて、進出してきていただいた企業が、山口県に立地して正解だったと思っていただける支援体制を構築することが極めて重要な要素であると考えております。
 こうした観点から、県が昨年五月に立ち上げた「山口県高度技術産業集積推進本部」は、知事みずからが本部長を務められるなどして、全庁一丸となっての取り組みは、県内の企業はもとより、全国の企業に対しても誘致に向けての好条件や立地後の安心感を発信できたものとして、今後の成果に大いに期待をしているところであります。
 また、本議会に上程されている来年度予算案についても、企業誘致を推進するための優遇策の拡充が予定されており、その施策を十二分に活用していただいて、一社でも多くの誘致を実現し、一人でも多くの雇用に結びつけていただきたいと念願するものであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、地域間競争が熾烈化している中で、地域経済の活性化を初め、多様な効果が期待される企業誘致の推進について、今後どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、原油価格高騰対策の実施についてお尋ねいたします。
 日本の二○○八年の幕あけは、政治的にも経済的にもまさに波乱の幕あけとなりましたが、去る九日、東京で開かれた先進七カ国財務省・中央銀行総裁会議、いわゆるG7で採択された共同声明では、世界経済の現状を「困難で不確実な環境に直面している」と指摘しております。
 アメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱や世界同時株安の影響は、欧州、アジア諸国にも及び、我が国の経済にも大きな打撃を与えました。特にガソリンや灯油の高騰は、私たちの日常生活のみならず、それぞれの産業への影響も深刻であり、経済活動に与えるダメージも尋常ではありません。
 昨年末、我が公明党は、原油高騰対策案をまとめ、政府挙げての取り組みを求めてまいりました。その結果、補正予算の原油高騰対策では、公明党が行った緊急対策要望を反映させた五百七十億円が計上され、九十項目以上にわたる対応策が盛り込まれました。
 具体的には、中小企業の既往債務の返済緩和、セーフティーネット保証や貸し付け、高速道路料金の引き下げを初め、福祉灯油など生活弱者への支援や離島住民の生活交通を維持するため、離島航路事業者に対する補助金十七億円のほか、漁船などの燃料費対策として百二億円が確保されました。また、原油高騰で苦しむ中小企業の資金調達の円滑化を図るため、中小企業金融公庫などの財務基盤強化対策が追加されたところであります。
 本県としては、昨年十一月に原油価格高騰対策庁内連絡会議を設置するなど、迅速な対応には評価をいたします。がしかし、原油・石油製品を使用する中小企業者、施設園芸など暖房用の燃料を多量に使用する農業者や、燃油の高騰により経営が圧迫されている漁業者へは、県独自の対策を創設するなど、かねてより対応策のさらなる充実が求められておりました。
 こうした深刻な事態を重く受けとめ、我々公明党県議団として、二井知事に対し、予算要望を行ったところでありますが、今議会に提案されている当初予算案は、そうした当面する緊急課題として原油価格高騰への対応も盛り込まれており、大いに状況の打開へ向けて効果があらわれることを期待しているところであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、原油価格高騰の影響をまともに受けてしまう中小企業者、また農業者や漁業者に対し、今後、どのように対応されるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、道路特定財源についてお尋ねいたします。
 本年一月十五日に、政府は、平成十九年度の地方税収入が大幅に減収の見込みとなったことから、減収補てん債を赤字穴埋め目的で発行することを認める方針を固めたとの大きな見出しが一斉に報道されました。戦後三度目の異例の措置であります。
 地方自治体は、税収が国の見積額を下回った場合に減収補てん債を発行し、法の定めるところにより建設事業に限定して充当しております。今回の政府方針については、十九年度の景気減速に伴う大幅な減収を補てんする赤字穴埋め目的のため、地方財政関連の法改正が伴うようですが、これらの法案が成立しなければ、幾つかの団体は、財政破綻までは転落しないまでも、まさに財政非常事態に陥ることになります。
 こうした地方財政の状況をかんがみるだけでも、先月二十日に行われた定例記者会見での知事の発言にもありましたが、例年にも増して厳しい状況の中、八年連続のマイナス規模となる二十年度予算編成には大変に御苦労されたことと思います。
 もう一方で、もとより厳しい財政状況下にありながら、税収見通しが不安定な状況に加え、道路特定財源の問題も避けては通れない不安材料の一つになっております。
 現在、国においては、原油高騰の影響で急騰したガソリン価格をめぐり、これまで上乗せされてきた暫定税率の廃止、「道路特定財源制度」の一般財源化、あるいは、昨年十二月の「道路特定財源の見直しについて」の政府・与党合意で示された「道路の中期計画」の中身にまで議論が拡大しております。
 「ガソリン代がリッター当たり二十五円安くなったらいいなあ」と思うのは庶民感覚として当然です。私も、最近では、ガソリンスタンドに行くと勢いよく上昇する価格表示を見ながらどきどきします。
 しかし、言うまでもなく、道路の果たす役割とは、救急医療、消防活動、防災対策などさまざまな経済活動などを支える動脈であり、地域をつなぎ支えるネットワークを形成する上でも重要な役割を持った社会資本であります。特に公共交通網の利便性が不十分な地方にあっては、真に必要な道路の維持・整備は、大都市に比べて、より重要な課題だと考えます。
 車が生活の必需品である本県において、道路の果たす役割は極めて大きいものがあり、私は、本県の道路整備はまだ不十分な状況であると考えます。
 仮に、租税特別措置法などの法改正がなされず、暫定税率や地方道路整備臨時交付金が廃止になった場合、多額の財源不足が生じ、道路整備ができないばかりか、福祉、教育等の各種行政サービスの低下など、財政運営上に大きな問題となることが懸念されるところであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、このように財政状況が厳しい中、安定的な財政運営を行いつつ、本県の道路整備を計画的に進めるためにも、現行の暫定税率を維持することが極めて重要であると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、地域の学校支援についてお尋ねいたします。
 最近、子供の凶悪犯罪や不登校の急増、また少子化や核家族化が進行する中で、人間関係の希薄化とともに、地域における地縁的なつながりの希薄化なども要因だとして、地域の教育力の低下が指摘されております。その解決に向けて、地域コミュニティー組織の活性化を初めとして、これまでも地域ぐるみの議論がさまざま行われております。
 一方で、学校においては、学校現場を取り巻く環境の変化に伴い、安全の確保などの防犯対策を含め、教育という本来の職務以外での業務量も増加し、教員の多忙化が問題になっております。
 聖職たる本来の職務として、子供たち一人一人へのきめ細かな指導を行う時間の確保という観点から言えば、もっと地域が学校を支えていくことも重要だと考えております。
 これまで、国や県では、地域の教育力向上に向け、地域の多様な人材を活用したさまざまな取り組みを進めておりますが、特に、「放課後子ども教室」や「総合型地域スポーツクラブ」は、我々公明党としても積極的に推進してきたところであります。
 国においては、地域全体で学校教育を支援する、新規の「学校支援地域本部事業」に平成二十年度予算案で五十億四千万円が計上され、全市町村千八百カ所に同本部が設置されることになりました。
 具体的には、中学校区単位に地域全体で学校教育を支援する体制づくりを推進するため、地域の元教員やスポーツ経験者、調理師など特技を持つ人が、授業やクラブ活動などで教員の補助に当たるというものであります。
 こうした地域住民の積極的な参加による学校支援活動を通じて、教員方には、増加した業務量の軽減並びに本来必要な教員としての時間確保に努めてもらおうというものであります。
 この学校支援地域本部の設置については、我が公明党文部科学部会が、昨年十一月、福田首相への申し入れの中で、子供の豊かな心を育てるために、学校、家庭、地域社会の連携に当たって、「特段の配慮」を求めるなどして、学校への地域支援の体制づくりを推進してきたものでありますが、本県においても、来年度から「学校支援地域本部事業」を県下二十中学校区を目標に取り組む予定になっております。
 私は、昨年九月議会でも申し上げましたが、以前より、教育は学校現場だけに任せるものではなく、学校と家庭や地域との連携が不可欠であると考えております。学校と地域がお互いを支え合い、地域と協働して子供たちをはぐくむ作業が、今まさに求められていると思っております。
 そこで、教育長にお尋ねいたしますが、この「学校支援地域本部事業」を成功させるためには、学校支援ボランティアの協力と地域コーディネーターの役割が非常に重要であると考えます。地域の教育力向上と地域全体での学校教育支援という観点から、今後どのように本事業を推進していくおつもりか、お尋ねいたします。
 最後に、犯罪被害防止対策についてお伺いいたします。
 先般、発表されたところによると、全国における昨年一年間の振り込め詐欺の認知件数は約一万七千九百件と、前年に比べ約六%減少し、平成十六年から三年連続して減少傾向にあり、大変喜ばしいことではあります。
 しかしながら、被害の内訳を内容別に分析してみると、税金などの返還を装う新手の還付金詐欺の認知件数が約二千六百件と、対前年の五・三倍にも急増し、被害額では約三十億円と、何と前年対比で約六倍にも激増しております。
 山口県では、現在のところ還付金詐欺による被害は数件しか確認されていないものの、昨年一月から本年一月上旬まで、社会保険事務所の職員を名乗る不審な電話が約百五十件も確認されており、今後の被害拡大が懸念されるところであります。
 また、おれおれ詐欺についても、件数こそ減少したとはいえ、約八千万円にも上る被害が発生している状況から考えるならば、まだまだ予断を許さない深刻な状況にあると言えます。
 こうした詐欺事件は、社会現象に敏感で時事的な話題を巧みに利用することが多く、「年金の払い戻しがある」と社会保険庁を名乗ったり、「払い過ぎた電話料金を返還する」としてNTTを名乗ったりすることにより、被害者を信用させることが特徴的な傾向として見受けられます。あるいは「手続は本日まで」と期限を区切るなど、巧妙に被害者心理をつく手法をとっているほか、銀行の本支店内や郵便局のATMは避けて、巡回する行員のいない金融機関やコンビニのATMを利用させることも被害に遭いやすい原因だと考えられております。
 また、口座や電話番号からはなかなか加害者にたどり着けないほか、口座に振り込みのないことが被害者に確認されて初めてだまされたことに気づくことから、被害届がおくれがちとなることも摘発を困難にしている一因となっているようであります。
 これらの被害者の大半は、年金暮らしなどの経済基盤が脆弱な高齢者であることが多いのであります。実際、私も被害者からの県民相談を受けたことがありますが、長年、つめに火をともす思いでためてきた財産を、悪知恵を働かせて奪い取るような理不尽さ、その不逞のやからたちに対して、私はこの上ない憤りを禁じ得ないのであります。
 そこで、警察本部長にお尋ねいたします。現在、振り込め詐欺などで犯人の口座に残っている被害金を、迅速に被害者に返還できるよう法整備が進められるなど、被害者保護の動きが徐々に具体化しつつありますが、しかし何よりも重要なことは、こうした詐欺被害に遭わないようにするための予防策、つまり事前の一策が大事なのであります。県警察として、こうした詐欺等の被害を防止するために、どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
 以上で、私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎知事(二井関成君) 上岡議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、救急医療対策についての二点のお尋ねであります。
 県民の皆様が、迅速で適切な救急医療が受けられるように、救急医療体制を整備・充実することは、暮らしの安心・安全基盤の強化を図る上で、重要な課題であります。
 このため、県といたしましては、救急搬送から、軽症患者に対応する初期救急医療、重症患者を受け入れる二次救急医療、重篤な救急患者を受け入れる三次救急医療までの救急医療体制の総合的な整備・充実に努めてまいりました。
 そこで、まず、お尋ねのドクターヘリについてでありますが、救急医療に必要な機器の装備や医薬品を搭載し、医師を速やかに救急現場に出動させ、必要な医療を提供するもので、救命率や社会復帰率の向上に大きな効果がありますことから、昨年六月、「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」、いわゆるドクターヘリ法が制定されたところであります。
 このドクターヘリの導入に当たりましては、運航主体機関やヘリ運用のための財政的措置などさまざまな運用上の課題もありますが、私は、医師の地域偏在、離島や中山間地域が多い本県の特性を踏まえ、救急医療体制の強化と、事故・災害時における救命措置の充実を図るため、関係機関と十分連携しながら、できるだけ早期に導入したいと考えております。
 このため、新年度におきましては、有識者からなる「ドクターヘリ導入検討委員会」を設置し、本県の救急医療の実情に応じた運航体制のあり方などを検討いたしますとともに、本県唯一の高度救命救急センターを設置する山口大学へ委託し、ドクターヘリを配備する病院と搬送先病院との連携、救命救急センターにおけるヘリポートの整備、ドクターヘリ運航に必要な医療従事者等の養成・確保のあり方について調査研究するなど、ドクターヘリの導入に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、小児救急医療体制についてであります。
 お示しがありましたように、小児救急医療体制の中核的な担い手である小児科勤務医の不足が進み、その体制の確保が難しくなってきておりますことから、医師確保はもとより、その不足の要因ともなっている厳しい勤務環境の改善、さらには、地域の病院と開業医の適切な役割分担と連携体制の確立に取り組む必要があると考えております。
 このため、このたび新たに講ずることといたしました医師確保対策、具体的には、研修医への研修資金の貸し付けや、県外医師等を県職員として採用し、医師確保が困難な公的医療機関等へ派遣するドクタープール事業などの中で、小児科勤務医の確保に取り組むことといたしております。
 さらに、こうした確保対策に加えて、勤務環境の改善を図るためには、医療機関が行う就労環境の整備を支援し、特に、小児科に多い女性医師の離職を防止するとともに、今年度策定する「小児科・産科における医療機能の集約化・重点化計画」に基づき、地域の実情を踏まえながら、病院の医療機能の集約化・重点化を進め、勤務医の負担軽減に努めることといたしております。
 また、医療機関の役割分担と連携体制につきましては、一人一人の小児患者の症状に応じた適切な救急医療を提供できるよう、小児救急医療において個々の医療機関が担う診療機能を明らかにした上で、病院と開業医との密接なネットワークにより小児救急医療を支える体制を確立し、来年度、保健医療計画に位置づけることにいたしております。
 こうした取り組みにより、三百六十五日二十四時間対応の小児救急医療体制を確保していくことにいたしておりますが、一方でこうした体制を維持していくためには、県民の皆様の小児救急医療に対する理解と協力が不可欠であります。
 このため、お示しの急病時の夜間における身近な相談窓口となる「小児救急医療電話相談」の活用を初め、保護者を対象とした講習会の開催、広報誌等による普及啓発に取り組み、救急病院での休日・夜間における適切な受診を促進してまいります。
 私は、今後とも、県民が安心して暮らせるよう、山口大学医学部や医療、消防などの関係機関と連携し、迅速かつ適切な救急医療体制の整備・充実に全力で取り組んでいく考えであります。
 次に、がん対策についてのお尋ねであります。
 がんは、本県の死亡原因の最上位であり、その対策は、県民の生命と健康を守る上で非常に重要な課題であると認識をいたしております。
 これまでも、がん予防や検診に関する普及啓発、地域がん診療連携拠点病院の整備などの取り組みを推進してまいりましたが、依然として、がん患者が増加傾向にあります中、今後は、がん対策基本法の趣旨も踏まえ、県民の皆様が、がんを身近なものとしてとらえ、がんになった場合でも、適切に対処できるよう、より県民の意向を尊重したがん対策が重要と考えております。
 私は、こうした考え方に立って、この三月中に、がん対策の指針となる「がん対策推進計画」を新たに策定し、死亡率二○%減少などの数値目標を掲げますとともに、本県の特性を踏まえた臓器別対策を盛り込むなど、予防から治療までの体系立った取り組みを総合的かつ計画的に実施することにいたしております。
 今後、この計画を推進するに当たりましては、お示しがありましたように、予防及び早期発見の対策が、極めて重要であります。
 このため、新年度におきましては、新たに、十月を「山口ピンクリボン月間」とし、県民参加型の乳がん検診の受診キャンペーンを展開いたしますとともに、壮年期勤労者を中心とした大腸がん検診の受診支援、休日がん検診体制の整備などにより、予防・早期発見の機運を盛り上げ、検診受診率の向上を図りたいと考えております。
 また、新たに、国制度を補完する本県独自の「がん診療連携推進病院」を、長門及び萩医療圏において指定し、全医療圏で、がん医療水準の向上や相談支援の充実を図る体制を整備いたしますとともに、がん患者やその家族が、可能な限り質の高い療養生活を送れるよう、がん診療に携わるすべての医師を対象に、疼痛緩和やコミュニケーションの技術を習得するための研修を実施するなど、緩和ケアの充実に努めてまいります。
 さらには、こうしたがん対策の企画・立案や評価をする上で重要である「がん登録」を、山口大学医学部附属病院等との連携により、一層推進していくことにいたしております。
 私は、がん患者を含めた県民の皆様が、がんを理解し、がんに立ち向かうことができるよう、新しい計画のもとで、がん対策のより一層の充実・強化に努めてまいります。
 次に、企業誘致の推進についてのお尋ねであります。
 企業誘致は、進出企業の設備投資による直接的な効果はもとより、取引企業の生産活動の増大や新たな雇用の場の創出など、本県経済に多面的な効果をもたらすことから、これまでも積極的に取り組んでまいりました。
 しかしながら、企業誘致をめぐる各県との競争がより一層厳しさを増しております。お示しがありましたように、昨年五月には、本県工業の持つ強みや特性を生かした産業集積を進めるため、私を本部長とする「高度技術産業集積推進本部」を設置し、特に、「新素材」「自動車」「IT」の三つを重点として、企業誘致活動を展開しているところであります。
 企業誘致を進めるに当たりましては、まず、本県の優遇制度やすぐれた立地環境を全国に向けて情報発信するとともに、いち早く優良企業の設備投資動向を把握し、そのニーズに合った産業用地や工業用水、電力、産業人材等に関する情報を的確に提示していくことが重要であります。
 このため、優遇制度につきましては、来年度から、企業立地促進補助金の上限額を十億円から三十億円に引き上げますとともに、より低価格の産業用地を供給するための産業団地取得補助金の継続実施や、誘致企業の新事業展開を支援する「やまぐち地域総合支援ファンド」の創設、誘致企業が望む人材確保のための職業訓練の実施など、拡充を図ったところであります。
 また、立地環境に対するさまざまな企業ニーズに的確に対応するため、推進本部に設置した「産業インフラ部会」「企業支援部会」において、港湾の整備、産業用地や工業用水の確保、産業人材の育成などの課題について、全庁一丸となって、早急に検討を進めていくことにいたしております。
 さらに、都市圏における情報発信力や情報収集力を強化するため、東京、大阪各事務所の企業誘致担当窓口を「東京企業誘致センター」「大阪企業誘致センター」として明確にすることにより、本県の企業誘致の取り組み姿勢を全国にアピールしてまいります。
 今後とも、企業の投資意欲が旺盛なこの時期を逃すことなく、本県の優位性を生かし、大型優良企業の誘致はもちろんのこと、一社でも多くの企業誘致が実現できるように、私が先頭に立って、全力で取り組んでまいります。
 次に、原油価格高騰対策について、中小企業者、農業者、漁業者への対応に関するお尋ねであります。
 このたびの原油価格の高騰は、お示しのとおり、県内の産業活動に大きな影響を及ぼしており、とりわけ中小企業においては、運送業など石油製品を多く使用する業種において影響が見受けられます。また、農業・漁業におきましても、暖房用燃料を多く使用する施設園芸農家や燃油を大量に消費する漁業者の経営は厳しい状況にあります。
 このため、私は、原油価格高騰対策を喫緊の課題と受けとめまして、昨年十一月末にいち早く、関係七部十五課・室による「原油価格高騰対策庁内連絡会議」を立ち上げ、相談窓口の設置や中小企業制度融資の対象者の拡大、県内親事業者に対する下請取引適正化の要請などの対応を直ちに行ったところであります。そして、このたびの予算におきましても、緊急的に特段の措置を講じたところであります。
 具体的には、中小企業対策として緊急経営改善支援資金、また農業・漁業対策として燃油高騰対策支援資金等を創設をし、総額三十一億円の融資枠を確保するとともに、融資利率についても、対象者が利用しやすいように、低利な利率といたしました。
 今後は、こうした緊急対策等が円滑に活用されるように、市町や商工会・商工会議所、農協、漁協等、関係団体と密接に連携しながら、中小企業者や農業者・漁業者に対する周知に努めますとともに、関係金融機関に対しましても、新たな資金による融資の積極的な取り組みについて要請してまいります。
 また、相談窓口等を通じ、きめ細かく経営・金融相談等に対応いたしますとともに、省エネルギーのための技術指導や新技術の実用化に向けた取り組みを積極的に行ってまいります。
 原油価格の高騰は、なお続いておりますので、今後とも「庁内連絡会議」を中心に、産業活動への影響等について把握に努めながら、中小企業者や農業者・漁業者の経営の安定が図られるように、必要に応じて、国への要望や県独自の対策についても適時適切に取り組んでまいります。
 道路特定財源の暫定税率についてのお尋ねであります。
 道路特定財源の暫定税率は、昭和四十九年、オイルショック時に、ガソリンの需要を抑えつつ、あわせて道路整備の促進を図るために、本則税率に加え、暫定税率が上乗せされたものであります。
 以来、三十年余りが経過しておりますが、車社会の進展とともに、道路整備を進める上での安定的な財源として継続的に確保されてまいりました。
 この暫定税率分は、今では国・地方全体で二兆六千億円であり、本県におきましても、貴重な財源として道路整備に活用してまいりました。
 お示しがありましたように、道路は、救急医療、消防活動、防災対策やさまざまな経済活動を支える動脈でありますが、本県におきましては、安心・安全の確保や地域活性化などのための道路整備は、いまだ道半ばであり、国道から身近な生活道路に至るまで、バランスのとれた道路整備を推進していく必要があります。
 したがいまして、厳しい財政状況の中、暫定税率収入は必要不可欠であります。平成二十年度県予算におきましても、暫定税率の延長を前提としている政府予算案や地方財政計画にあわせる形で予算案を上程をいたしております。
 万が一、財源手当がなされないままに暫定税率が廃止をされますと、道路事業はもちろんですが、福祉や教育など他の分野にもしわ寄せが及ぶなど、県民生活に深刻な影響を与えることが懸念をされます。
 したがいまして、私は、暫定税率は堅持されるべきものと考え、全国知事会の建設運輸常任委員会委員長として、これまで国に対して強く要請をいたしますとともに、山口市において「道路整備の促進を求める山口県総決起大会」を開催するなど、県民の方々にも御理解を得られるように努めているところであります。
 以上でございます。
◎教育長(藤井俊彦君) 地域の学校支援についてのお尋ねにお答えいたします。
 お示しのありましたように、国では、来年度から新たに、全国でモデル的に学校支援地域本部事業を展開して、地域ぐるみで学校を支援する体制を整備することとしております。
 県教委といたしましても、これまでも県民総参加による学校教育の充実を進めてきておりますことから、この事業の活用を図るために、来年度早期に、学校や社会教育、企業関係者、有識者等から構成いたします運営協議会を設置いたしまして、県の取り組み方針などを検討の上で、市町教委と連携し、県内二十カ所をめどに、事業を進めてまいる考えであります。
 この事業で取り組む学校支援活動としては、例えば、学習や部活動の支援、校内の環境整備、登下校時等の安全指導などが考えられますが、各市町におきましては、効果的に事業を実施していくためには、各学校の実情に即した具体的な学校支援活動の企画立案や、学校支援ボランティアと地域コーディネーターの確保やその連携を図ることが重要であります。
 このため、県教委といたしましては、その体制づくりや仕組みづくりが円滑に行われますように、各市町の取り組みを積極的に支援してまいります。
 また、お示しのありましたように、この事業を実効あるものとするためには、何よりもさまざまな分野での地域住民のボランティアへの参画が不可欠でありますから、市町教委等が行います、学校が求める多様な人材の情報収集や養成などについて、必要な支援に努めてまいります。
 さらに、学校とボランティアとの間で調整に当たります地域コーディネーターの役割は特に重要でありますことから、各市町におきまして、退職教員やPTA経験者など、学校と地域の現状をよく理解している人材を配置することができますように、県教委といたしましても、コーディネーターの研修や情報交換の機会を設けるなど、その支援を行ってまいります。
 県教委といたしましては、今後とも、市町教委と連携して、本事業を通じて学校と地域とのつながりを一層強化し、県民総参加による学校教育の充実を図ってまいります。
 以上でございます。
◎警察本部長(石田倫敏君) 振り込め詐欺等の被害防止対策についてお答えいたします。
 振り込め詐欺は、全国的に減少傾向にあり、本県におきましても、昨年の認知件数は二百十六件で、前年に比較すると約四○%減少しております。
 しかし、これらの被害総額は約二億円に上り、一人で約一千三百万円もの被害に遭った方もいらっしゃることや、昨年検挙した架空請求事件では、六人のグループが広域にわたって犯行を重ね、被害総額が約五千八百万円に上るなど、被害実態はまことに深刻であります。
 このため、県警察では、検挙とともに被害の未然防止対策に力を入れて取り組んでおります。
 具体的には、地域警察官が各家庭を訪問する巡回連絡や警察官OBが地域の公民館や集会所等に出向いて行う出前型の防犯講習などを通じて、最近の手口の内容や被害に遭わないための注意事項等を具体的かつきめ細かく紹介・指導しております。
 また、本年からは、新たな施策として、各地区の防犯ボランティアが高齢者の家庭を訪問し、さまざまな相談に応じる事業を計画しております。
 これらに加え、交番・駐在所広報紙やメールマガジンなどにより、地域住民に対して積極的に発生情報を発信し、被害に遭われることのないよう注意喚起に努めております。
 さらに、市町の高齢者担当課や老人クラブ、報道機関等への情報提供、高齢者との接点が多い医療機関や介護施設等への広報紙の掲出などにより、地域社会が一体となった被害防止への取り組みを促進しております。
 このほか、大半の被害が金融機関やコンビニエンスストアからの振り込みであることから、金融機関等に対しては、積極的な声かけやATMへの詐欺被害防止ステッカー貼付の協力を依頼するとともに、既に振り込みが行われた場合には、直ちに口座の凍結を要請し、できる限り被害が少なくなるよう努力しております。
 今後とも、このような取り組みを積極的に進め、振り込め詐欺等の被害防止に努めてまいります。
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Posted on 2008/03/03 Mon. 13:43 [edit]

category: 2008年議会報告

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